(01)
1 (1)∃x∃y{項羽x&英雄x&劉邦y&英雄y&~(x=y)&∀z(英雄z→z=x∨英雄z→z=y)} A
2 (2) ∃y{項羽a&英雄a&劉邦y&英雄y&~(a=y)&∀z(英雄z→z=a∨英雄z→z=y)} A
3 (3) {項羽a&英雄a&劉邦b&英雄b&~(a=b)&∀z(英雄z→z=a∨英雄z→z=b)} A
3 (4) 項羽a 3&E
3 (5) 劉邦b 3&E
3 (6) ∀z(英雄z→z=a∨英雄z→z=b) 3&E
3 (7) 英雄c→c=a∨英雄c→c=b 7UE
8 (8) ∃z(韓信z&~項羽z&~劉邦z) A
9 (9) 韓信c&~項羽c&~劉邦c A
9 (ア) 韓信c 9&E
9 (イ) ~項羽c 9&E
9 (ウ) ~劉邦c 9&E
エ (エ) c=a A
3 エ (オ) 項羽c 4エ=E
3 9エ (カ) ~項羽c&項羽c イオ&I
3 9 (キ) ~(c=a) エカRAA
ク (ク) 英雄c→c=a A
3 9 ク (ケ)~英雄c キクMTT
コ (コ) c=b A
3 コ (サ) 劉邦c 5コ=E
3 9 コ (シ) ~劉邦c&劉邦c ウサ&I
3 9 (ス) ~(c=b) コシRAA
セ(セ) 英雄c→c=b A
3 9 セ(ソ)~英雄c スセMTT
3 9 (タ)~英雄c 7クケセソ∨E
3 9 (チ) 韓信c&~英雄c アタ&I
3 9 (ツ) ∃z(韓信z&~英雄z) チEI
38 (テ) ∃z(韓信z&~英雄z) 89ツEE
2 8 (ト) ∃z(韓信z&~英雄z) 23テEE
1 (ナ) ∃z(韓信z&~英雄z) 12トEE
従って、
(01)により、
(02)
(ⅰ)∃x∃y{項羽x&英雄x&劉邦y&英雄y&~(x=y)&∀z(英雄z→z=x∨英雄z→z=y)}。然るに、
(ⅱ) ∃z(韓信z&~項羽z&~劉邦z)。従って、
(ⅲ) ∃z(韓信z&~英雄z)。
といふ「推論(三段論法)」、すなはち、
(ⅰ)あるxとあるyについて{xは項羽であって、英雄であり、yは劉邦であって、英雄であり、xとyは「同一」ではなく、すべてのzについて、zが英雄であるならば、zとxは「同一」であるか、または、zはyと「同一」である}。然るに、
(ⅱ)あるzは(韓信であって、項羽ではなく、劉邦でもない)。従って、
(ⅲ)あるzは(韓信であって、英雄ではい)。
といふ「推論(三段論法)」は、「妥当(valid)」である。
然るに、
(03)
(ⅰ)あるxとあるyについて{xは項羽であって、英雄であり、yは劉邦であって、英雄であり、xとyは「同一」ではなく、すべてのzについて、zが英雄であるならば、zとxは「同一」であるか、または、zはyと「同一」である}。然るに、
(ⅱ)あるzは(韓信であって、項羽ではなく、劉邦でもない)。従って、
(ⅲ)あるzは(韓信であって、英雄ではい)。
といふことは、
(ⅰ)「項羽と劉邦は英雄であって、この二人以外に、英雄はゐない。」然るに、
(ⅱ)「韓信は、項羽ではないし、劉邦でもない。」従って、
(ⅲ)「韓信は、英雄ではない。」
といふことである。
従って、
(01)~(03)により、
(04)
(ⅰ)「天下英雄唯項羽與劉邦耳(天下の英雄は、ただ、項羽と劉邦のみ)。」然るに、
(ⅱ)「韓信非項羽。韓信非劉邦(韓信は項羽に非ず。韓信は劉邦に非ず)。」故に、
(ⅲ)「韓信非英雄(韓信は英雄に非ず)。」
といふ「推論」は、「述語論理」としても、「正しい」。
従って、
(03)(04)により、
(05)
(ⅰ)∃x∃y{項羽x&英雄x&劉邦y&英雄y&~(x=y)&∀z(英雄z→z=x∨英雄z→z=y)}。然るに、
(ⅱ) ∃z(韓信z&~項羽z&~劉邦z)。従って、
(ⅲ) ∃z(韓信z&~英雄z)。
といふ「推論」は、「日本語」としても、「漢文」としても、「正しい」。