―「先程(令和02年06月21日)の記事」に、関連します。―
(01)
{a,b,c}が「変域(ドメイン)」であるとして、
① ∀x{∃y(Fyx)}
① ∀x{∃y(Fyx)}⇒(Fax∨Fbx∨Fcx)
① ∀x{∃y(Fyx)}⇒(Fax∨Fbx∨Fcx)&(Fax∨Fbx∨Fcx)&(Fax∨Fbx∨Fcx)
① ∀x{∃y(Fyx)}≡(Faa∨Fba∨Fca)&(Fab∨Fbb∨Fcb)&(Fac∨Fbc∨Fcc)
(02)
{a,b,c}が「変域(ドメイン)」であるとして、
② ∀y{∃x(Fyx)}
② ∀y{∃x(Fyx)}⇒(Fxa∨Fxb∨Fxc)
② ∀y{∃x(Fyx)}⇒(Fxa∨Fxb∨Fxc)&(Fxa∨Fxb∨Fxc)&(Fxa∨Fxb∨Fxc)
② ∀y{∃x(Fyx)}≡(Faa∨Fab∨Fac)&(Fba∨Fbb∨Fbc)&(Fca∨Fcb∨Fcc)
従って、
(01)(02)により、
(03)
① ∀x{∃y(Fyx)}≡(Faa∨Fba∨Fca)&(Fab∨Fbb∨Fcb)&(Fac∨Fbc∨Fcc)
② ∀y{∃x(Fyx)}≡(Faa∨Fab∨Fac)&(Fba∨Fbb∨Fbc)&(Fca∨Fcb∨Fcc)
から、
① Faa,Fbb,Fcc
② Faa,Fbb,Fcc
を除くと、
① ∀x{∃y(Fyx)}≡(Fba∨Fca)&(Fab∨Fcb)&(Fac∨Fbc)
② ∀y{∃x(Fyx)}≡(Fab∨Fac)&(Fba∨Fbc)&(Fca∨Fcb)
然るに、
(03)により、
(04)
① ∀x{∃y(Fyx)}≡(Fba∨Fca)&(Fab∨Fcb)&(Fac∨Fbc)
② ∀y{∃x(Fyx)}≡(Fab∨Fac)&(Fba∨Fbc)&(Fca∨Fcb)
に於いて、例へば、
Fba≡「真」
Fcb≡「真」
Fac≡「真」
であるならば、
① は「真」であり、
② も「真」である。
然るに、
(03)により、
(05)
① ∀x{∃y(Fyx)}≡(Fba∨Fca)&(Fab∨Fcb)&(Fac∨Fbc)
② ∀y{∃x(Fyx)}≡(Fab∨Fac)&(Fba∨Fbc)&(Fca∨Fcb)
に於ける、
① に於いて、
①「残させる選言項」は「すべて真である」とし、
② に於いて、
②「残される選言項」は「すべて真である」とは限らない。とすると、
例へば、
① ∀x{∃y(Fyx)}≡(Fba)&(Fcb)&(Fac)
② ∀y{∃x(Fyx)}≡(Fab)&(Fbc)&(Fca)
となる。
然るに、
(05)により、
(06)
① ∀x{∃y(Fyx)}≡(Fba)&(Fcb)&(Fac)
② ∀y{∃x(Fyx)}≡(Fab)&(Fbc)&(Fca)
に於いて、
Fba≡「真」
Fcb≡「真」
Fac≡「真」
であるため、
① は「真」であるが、
Fba≡「真」
Fcb≡「真」
Fac≡「真」
であったとしても、
② が「真」であるとは、限らない。
従って、
(01)~(06)により、
(07)
① ∀x{∃y(Fyx)}
② ∀y{∃x(Fyx)}
に於いて、
① が「真」であるとしても、
② も「真」であるとは、限らない。
従って、
(07)により、
(08)
① ∀x{∃y(Fyx)}
② ∀y{∃x(Fyx)}
に於いて、
①=② ではない。
従って、
(08)により、
(09)
① ∀x{∃y(子yx)}≡すべての人はある人の子である(すべての人は、ある人(母)から生まれた)。
② ∀y{∃x(子yx)}≡すべての人はある人を子とする(すべての人には、子供がゐる)。
に於いて、
①=② ではない。
(10)
(ⅰ)
1 (1) ~Z&H→~N A
2(2) ~Z&N A
2(3) ~Z 2&E
2(4) N 2&E
2(5) ~~N 4DN
12(6)~(~Z& H) 15MTT
12(7) ~~Z∨~H 6ド・モルガンの法則
12(8) ~Z→~H 7含意の定義
12(9) ~H 38MPP
1 (ア)~Z&N→~H 29CP
(ⅱ)
1 (1) ~Z&N→~H A
2(2) ~Z&H A
2(3) ~Z 2&E
2(4) H 2&E
2(5) ~~H 4DN
12(6)~(~Z& N) 15MTT
12(7) ~~Z∨~N 6ド・モルガンの法則
12(8) ~Z→~N 7含意の定義
12(9) ~N 38PP
1 (ア)~Z&H→~N 29CP
従って、
(10)により、
(11)
① ~Z&H→~N
② ~Z&N→~H
に於いて、
①=② である。
従って、
(11)により、
(12)
① ∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)}
② ∀y∃x{(鼻yx&象x→長y)&(~象x&長y→~鼻yx)}
に於ける、
①(~象x&鼻yx→~長y)}
②(~象x&長y→~鼻yx)}
に於いて、
①=② である。
(01)
①{象の鼻、兎の鼻、馬の鼻}であるならば、
①{象の鼻は長く、象以外(兎と馬)の鼻は長くない。}
然るに、
(02)
①{象の鼻、兎の鼻、馬の鼻}であるならば、
①{象の鼻が長い。}
従って、
(01)(02)により、
(03)
①{象の鼻が長い。}⇔
①{象の鼻は長く、象以外の鼻は長くない。}
然るに、
(04)
1 (1)∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)} A
1 (2) ∃y{(象a&鼻ya→長y)&(~象a&鼻ya→~長y)} 1UE
3 (3) (象a&鼻ba→長b)&(~象a&鼻ba→~長b) A
3 (4) 象a&鼻ba→長b 3&E
3 (5) ~象a&鼻ba→~長b 3&E
6 (6) 長b A
6 (7) ~~長b 6DN
36 (8) ~(~象a&鼻ba) 57MTT
36 (9) 象a∨~鼻ba 8ド・モルガンの法則
36 (ア) ~鼻ba∨象a 9交換法則
36 (イ) 鼻ba→象a ア含意の定義
3 (ウ) 長b→(鼻ba→象a) 6イCP
エ (エ) 鼻ba&長b A
エ (オ) 長b エ&E
3 エ (カ) 鼻ba→象a エオMPP
エ (キ) 鼻ba エ&E
3 エ (ク) 象a カキMPP
3 (ケ) 鼻ba&長b→ 象a エクCP
1 (コ) 鼻ba&長b→ 象a 13ケEE
サ (サ)∃x∃y(兎x&~象x&鼻yx) A
シ (シ) ∃y(兎a&~象a&鼻ya) A
ス(ス) 兎a&~象a&鼻ba A
ス(セ) 象a 8&E
ス(ソ) ~象a 8&E
ス(タ) 鼻ba 8&E
1 ス(チ) ~(鼻ba&長b) コソMTT
1 ス(ツ) ~鼻ba∨~長b チ、ド・モルガンの法則
1 ス(テ) 鼻ba→~長b ツ含意の定義
1 ス(ト) ~長b タテMPP
1 ス(ナ) 兎a&~象a&鼻ba&~長b スト&I
1 ス(ニ) ∃y(兎a&~象a&鼻ya&~長y) ナEI
1 シ (ヌ) ∃y(兎a&~象a&鼻ya&~長y) シスEE
1 シ (ネ)∃x∃y(兎x&~象x&鼻yx&~長y) ヌEI
1 サ (ノ)∃x∃y(兎x&~象x&鼻yx&~長y) サシEE
従って、
(04)により、
(05)
① ∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)} 然るに、
② ∃x∃y(兎x&~象x&鼻yx) 従って、
③ ∃x∃y(兎x&~象x&鼻yx&~長y)
といふ「推論(三段論法)」、すなはち、
① すべてのxと、あるyについて{xが象であって、yがxの鼻であるならば、yは長く、xが象でなくて、yがxの鼻であるならば、yは長くない}。然るに、
② あるxと、あるyについて{xは兎であって、象ではなく、yはxの鼻である}。 従って、
③ あるxと、あるyについて{xは兎であって、象ではなく、yはxの鼻であって、長くない}。
といふ「推論(三段論法)」は、「妥当(Valid)」である。
従って、
(05)により、
(06)
① 象の鼻は長く、象以外の鼻は、長くない。 然るに、
② ある兎は象ではなく、その兎には鼻がある。 従って、
③ ある兎は象ではなく、その兎の鼻は長くない。
といふ「推論(三段論法)」は、「妥当(Valid)」である。
従って、
(01)~(06)により、
(07)
① 象の鼻が長い。⇔
① 象の鼻は長く、象以外の鼻は長くない。⇔
① ∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)}⇔
① すべてのxと、あるyについて{xが象であって、yがxの鼻であるならば、yは長く、xが象でなくて、yがxの鼻であるならば、yは長くない}。
といふ「等式」が、成立する。
(08)
①{象の鼻、兎の鼻、馬の鼻}
に対して、
②{象、兎、馬}であるならば、
②{象の鼻は長い。}
②{兎の耳は長い。}
②{馬の顔は長い。}
従って、
(08)により、
(09)
②{象、兎、馬}であるならば、
②{鼻は、象が長い。}
②{耳は、兎が長い。}
②{顔は、馬が長い。}
従って、
(09)により、
(10)
②{象、兎、馬}であるならば、
②{鼻は、象が長く、象以外で、長いとしたら、鼻以外である。}
②{耳は、兎が長く、兎以外で、長いとしたら、耳以外である。}
②{顔は、馬が長く、馬以外で、長いとしたら、顔以外である。}
然るに、
(11)
1 (1)∀y∃x{(鼻yx&象x→長y)&(~象x&長y→~鼻yx)} A
1 (2) ∃x{(鼻bx&象x→長b)&(~象x&長b→~鼻bx)} 1UE
3 (3) (鼻ba&象a→長b)&(~象a&長b→~鼻ba) A
3 (4) ~象a&長b→~鼻ba 3&E
5 (5)∃y∃x(Px&兎x&~象x&鼻yx) A
6 (6) ∃x(Px&兎x&~象x&鼻bx) A
7(7) Pa&兎a&~象a&鼻ba A
7(8) Pa&兎a 7&E
7(9) ~象a 7&E
7(ア) 鼻ba 7&E
7(イ) ~~鼻ba アDN
3 7(ウ) ~(~象a&長b) 4イMTT
3 7(エ) ~~象a∨~長b ウ、ド・モルガンの法則
3 7(オ) ~象a→~長b エ含意の定義
3 7(カ) ~長b 9オMPP
3 7(キ) Pa&兎a&~象a&鼻ba&~長b 7カ&I
3 7(ク) ∃x(Px&兎x&~象x&鼻bx&~長b) キEI
3 6 (ケ) ∃x(Px&兎x&~象x&鼻bx&~長b) 67クEE
3 6 (コ)∃y∃x(Px&兎x&~象x&鼻yx&~長y) ケEI
35 (サ)∃y∃x(Px&兎x&~象x&鼻yx&~長y) 56コEE
1 5 (シ)∃y∃x(Px&兎x&~象x&鼻yx&~長y) 13サEE
(11)により、
(12)
① ∀y∃x{(鼻yx&象x→長y)&(~象x&長y→~鼻yx)} 然るに、
② ∃y∃x(Px&兎x&~象x&鼻yx) 従って、
③ ∃y∃x(Px&兎x&~象x&鼻yx&~長y)
といふ「推論(三段論法)」、すなはち、
① すべてのyと、あるxについて{yがxの鼻であって、xが象であるならば、yは長く、xが象でなくて、yが長いならば、yはxの鼻ではない}。然るに、
② あるyと、あるxについて{xはピーター・兎であって象ではなく、yはxの鼻である}。従って、
③ あるyと、あるxについて{xはピーター・兎であって象ではなく、yはxの鼻であって、長くない)。
といふ「推論(三段論法)」は、「妥当(Valid)」である。
従って、
(12)により、
(13)
① 鼻は、象が長い。然るに、
② ピーター兎は、象ではないが、鼻が有る。従って、
③ ピーター兎は、象ではなく、 鼻は長くない。
といふ「推論(三段論法)」は、「妥当(Valid)」である。
従って、
(08)~(13)により、
(14)
② 鼻は象が長い。⇔
② 鼻は、象が長く、象以外で、長いとしたら、鼻以外である。⇔
② ∀y∃x{(鼻yx&象x→長y)&(~象x&長y→~鼻yx)}⇔
② すべてのyと、あるxについて{yがxの鼻であって、xが象であるならば、yは長く、xが象でなくて、yが長いならば、yはxの鼻ではない}。
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(07)(14)により、
(15)
① 象の鼻が長い。
② 鼻は象が長い。
といふ「日本語」は、それぞれ、
① ∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)}
② ∀y∃x{(鼻yx&象x→長y)&(~象x&長y→~鼻yx)}
といふ「論理形式(Logical forms)」を、有してゐる。
然るに、
(16)
「交換法則」により、
②(鼻yx&象x→長y)
③(象x&鼻yx→長y)
に於いて、
②=③ である。
従って、
(15)(16)により、
(17)
① 象の鼻が長い。
② 鼻は象が長い。
といふ「日本語」は、それぞれ、
① ∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)}
② ∀y∃x{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&長y→~鼻yx)}
といふ「論理形式(Logical forms)」を、有してゐる。
然るに、
(18)
① ∀x∃y(子yx)≡すべての人はある人の子である(すべての人は、ある人(母)から生まれた)。
② ∀y∃x(子yx)≡すべての人はある人の親である(すべての人には、子供がゐる)。
に於いて、
① は、「例外なく、真」であるが、
② に関しては、例へば、タラちゃんには、サザエさんがゐるが、タラちゃんに、子供はゐない。
従って、
(18)により、
(19)
① ∀x∃y
② ∀y∃x
に於いて、
①=② ではなく、
それ故、
① ∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)}
② ∀y∃x{(象x&鼻yx→長y)}
に於いても、
①=② ではない。
従って、
(15)~(19)により、
(20)
① ∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)}
② ∀y∃x{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&長y→~鼻yx)}
から、
①(~象x&鼻yx→~長y)
②(~象x&長y→~鼻yx)
を除いたとしても、
①=② には、ならない。
(21)
① ∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)}
② ∀y∃x{(鼻yx&象x→長y)&(~象x&長y→~鼻yx)}
といふ「述語論理式」は、実際には、
① ∀x{∃y[(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)]}
② ∀y{∃x[(鼻yx&象x→長y)&(~象x&長y→~鼻yx)]}
とい風に、書くのが、「正しい」。