杉浦 ひとみの瞳

弁護士杉浦ひとみの視点から、出会った人やできごとについて、感じたままに。

・映画紹介「幸せの太鼓を響かせて」

2011-04-28 00:37:11 | 障がい問題
長崎県の通称「コロニー雲仙」では、知的障がいのある人たちが、地域社会で周囲の協力を得ながら自立して暮らしています。このコロニーでリハビリ的なクラブ活動として始めた和太鼓でしたが、ひたむきな練習で、年間100回以上の演奏会をするプロの和太鼓集団になりました。瑞宝太鼓といいます。
映画の中では、世界的な和太鼓奏者の時勝矢(じしょうや)さんが、曲を書き下ろし、その厳しい指導を受ける風景もたくさんあります。
汗をほとばしらせてのきびしい練習風景や松本少年刑務所への慰問演奏、そして、最後は東京での公演風景など、太鼓演奏そのものも見応えがあります。

でも、それと同時に、チームの団長である岩本さんが障がいがあるゆえに、7才で親元から施設に入れられたこと、離婚した母と母に引き取られたや兄弟と会えなくなり、そばにいた父親が施設に入ってまもなく亡くなったことが、語られます。障がいがあるゆえに悲しい別れと寂しい子ども時代があったわけです。
施設入所する子どもたちは、そのことを明瞭な言葉で訴えることができるかどうかの違いはありますが、皆同じなのだと、改めて思います。また、不憫だと思いながらも生活のため、身を切られるような思いで入所させざるを得ない親の姿もあります。

岩本さんの結婚と子育ての風景は、当たり前の生活、当たりまえの幸せを岩本さんんが手に入れることがどれ程大変かを伝えています。

最後に、孫を見せるために、家族で岩本さんが7才で別れた母親を訪ねます。
障がいを持った親御さんの苦悩に、お知り合いの方の顔が浮かびました。

障がいを持つ方の視点で、人生も、生き甲斐も、愛おしい人たちのことも丁寧に描かれています。でも、それは障がいの有る無しにかかわらない、人のありのままの姿です。
ぜひ、この映画を見ていただきたいと思います。




「幸せの太鼓を響かせて」の公式ブログにコメントを掲載していただいています。
http://inclusion-movie.com/

本作『幸せの太鼓を響かせて~INCLUSION~』は感動が人から人へ伝わっていく映画です。そこで、映画をご覧になった各界の方々からいただいた映画への応援コメントを「INCLUSIONを応援する50人コメント」として順次発表していきます。コメントを寄せてくださった方からさらに次の方へ、人から人へ、温もりのある形で応援の輪が広がります。 ※このページは随時更新してまいります。

浅野 史郎/安倍 なつみ/飯田 圭織/井上 公平/井上 良平/岩崎 恭子/宇田川 清江/鈴木 エドワード/大沢 悠里/奥山 和由/角川 歴彦/川村 晃司/キャシー 中島/小沢 瑞穂/加藤 タキ/蟹瀬 誠一/亀山 法男/監物 永三/小山内 美江子/坂口 良子/里田まい/時勝矢 一路/杉浦 ひとみ/高橋 長英/滝田 栄/竹下 景子/谷 亮子/つんく♂/土山 憲幸/中村 俊輔/名高 達男/萩原 聖人/原 日出子/久本 省二/平野 次郎/兵藤 ゆき/福田 衣里子/藤村 志保/マッシー 村上/麿 赤兒/宮田 亮平/湯川 れい子/養老 孟司/吉永 小百合




かっこいい太鼓の演奏がある 辛くさみしい過去がある  けなげな真剣さがある
そして、深い愛がある  切ないまでにまっすぐに生きることを考えさせられます
明るい彼らに救われます  ずっと涙が止まりませんでした
杉浦 ひとみ(弁護士)


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
この映画是非観に行きます (林 俊成)
2011-04-28 01:50:52
杉浦様、今日も素晴らしい情報有り難う御座います。映画のオフィシャルサイトと予告編を見ました。是非、新宿に映画を観に行きます。
予告編だけでも泣けそうです。
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考えさせられる映画でした ()
2011-04-29 15:43:02
この映画、太鼓のシーンは本当にかっこいいです。またメンバーが何とも味のある人たちです。
時勝矢さんというのは鬼太鼓座(おんでこざ)という有名な和太鼓集団のリーダーだった人なのですが、長時間ひたむきに練習に取り組むようすに、教えられたと。

でも、すべてが本当に胸にぐっと来るドキュメンタリーでした。林さんぜひ、ご覧になって下さい。
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