4月25日最高裁で、精神鑑定については「否定する合理的な事情が認められない限り、十分に尊重するべき」との初判断が示されたばかりでした。
しかしながら3日後の28日、東京地裁は渋谷の夫バラバラ殺人事件で、二人いた鑑定医が二人とも「心神喪失」との鑑定結果を出していたのに、責任能力を認め、懲役15年の判決を言い渡しました。
最高裁の意向と異なったのは、28日に判決の東京地裁は、25日の最高裁を忖度す . . . 本文を読む
このところ、裁判において精神鑑定の意味、あり方がいろいろと問題になっています。
もともと、裁判における精神鑑定は被告人の責任能力(責任を問うための要件になります)の判断の資料とするために行われるもので、責任能力の有無・程度の判断は、裁判官が判断するものです。精神鑑定はその資料ということになり、精神鑑定結果=責任能力ではありません。
今回の判決は、平たくいうと「裁判官は原則的に精神鑑定結果を尊重す . . . 本文を読む
少年法「改正」被害者等の少年審判傍聴ミニシンポジウムのおしらせ
先日来、少年法の改正がいわれており、これまで非公開だった少年事件の審判に被害者傍聴を認めるという法案が焦点です。
これについては、まず、審判廷についてDVDで、模擬審判の様子をみていただきます。
また、東京弁護士会では、少年非行と被害者の問題についてをテーマにした、劇を上演します。
この劇団は、毎年高校生と弁護士で劇を演じているグル . . . 本文を読む
昨日、日本弁護士会館において、上記映画の上映をしました。200人の席に1500名を越す応募があり、当日何とか空き席・キャンセル席がないかと直接いらっしゃる方もありましたが、当選された方はほとんど御参加下さったようでした。
警備・受付などの分担をして、上映中は途中から映像を見ることもできました。
件の刀鍛冶の方の刀づくりを縦糸に映像としながら、靖国でで行われている事柄を淡々と、ナレーションなしで写 . . . 本文を読む
昨日の光市母子殺害事件の差し戻し審判決の死刑は、衝撃を受けました。
「鑑定医なんて、裁判中ではお飾り」といっていた精神科医を知っていますが、荒唐無稽と一蹴されることについては、裁判官がそれほど精神医療を理解できるのかと疑問を持たざるを得ませんでした。
この裁判について取材に当たっていた綿井さんというジャーナリストに、TBSが取材をしているのを聞いたのですが、「裁判官は理解しようとしなかった」という . . . 本文を読む
今回のイラク派遣裁判が一部違憲判決だったということで、騒がれていますが、具体的にどんな裁判だたのかを見てみます。
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1 どんな裁判だったのか
原告の請求 ~ ①自衛隊イラク派遣差し止め ②イラク派遣の違憲確認 ③慰謝料請求
2 どこが違憲だったの . . . 本文を読む
声明文が訴訟の会と弁護団という名前で出されています。転送可能ということなので紹介します。
ちなみに、この判決に対する声明文作成・発表の舞台裏は、大変忙しいもので、同日法廷で判決が読み上げられると、直後に書記官室に判決文を取りに行き、判決文検討に当たる弁護士分のコピーをとります。
そして、判決文の検討を全員缶詰で行い、判決要旨抽出と判決に対する評価・批判を加えて文章にまとめます。
その上で、あらか . . . 本文を読む
話題になっています『僕はパパを殺すことに決めた』。
知り合いの共同通信の方が評論記事を配信されました。
記事として読んでいただけない地域の方も多いと思うので、ということで記事を見せていただく機会がありました。
話題性はあっても、なかなか丁寧に理解することは難しいと思います。
私もいろいろ感じることがありましたので、紹介させていただきます。
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「空自イラク派遣は憲法9条に違反」 名古屋高裁判断
2008年04月17日14時17分
自衛隊イラク派遣の差し止めや派遣の違憲確認など求めた全国の市民3千人以上が原告となった裁判の控訴審判決が17日に名古屋高裁で出されました。
青山邦夫裁判長は、結論として一審と同様に原告らの請求を認めませんでした。
しかしながら、その判決文の中で「現在の航空自衛隊 . . . 本文を読む
今回、映画館が『配慮』した右翼団体も見たという映画『靖国 YASUKUNI』。
政治家がかかわる必要があったのかというこの映画をぜひ見てみませんか。
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◆映画「靖国 YASUKUNI」試写会+シンポジウム
~まず、あなたも映画を見てみませんか~
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海南島「従軍慰安婦」裁判控訴審の現状
一昨年(平成18年)8月に一審の判決で、戦中の被害の事実は認定しながらも、敗訴となった本件は、現在、東京高等裁判所第21民事部に係属しています。8人いた原告は既に2人他界しその相続人が訴訟承継、つまり裁判を受け継いで行っています。いわゆる慰安婦裁判ではこの海南島訴訟は最後の裁判となっており、その重要性を感じています。
ところで、一審で認定された事実の中には . . . 本文を読む
私たち弁護士・市民有志は、昨年8月の佐藤正久参議院議員の「駆けつけ警護肯定発言」以来、シビリアンコントロールの重要性と、現実の不徹底を痛感し、監視の目を持つことの必要性を感じました。
しかしながら、その後も社会の中では、この点が十分意識されずに来たことに憂慮し、2008年2月28日に集会を開き、シビリアンコントロールの必要性訴え、与党自民党と公明党に対して下記のような質問状を提出しました。
これ . . . 本文を読む
後期高齢者医療制度を「長寿医療制度」にするという。
国民をバカにするのもいい加減にしてほしい。
中身の不合理、高齢者への無配慮を問題視しているのに、名前を変えてすむと思っているのでしょうか。
確かに、インタビューで高齢の方が「『後期』っていいかたが嫌」といっていらっしゃるのを聞いたことはありますが、それは、本質に加えて言い方が気に障る、ということであったり、年輩の方の中でも年齢の高い方を対象に . . . 本文を読む