この作品には、最後に短いエピローグが付加されています。
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S.D体制崩壊より遥かな年月が経ったころ。
宇宙空間を航行する一台の宇宙船。これが宇宙に出て以来20数年ぶりに、他の宇宙船と遭遇します。
両者は連絡を取り合いドッキング。両船の乗員は共に、地球人類と同じ姿をしていました。
両者共に目的地は、古い記録に残されていた美しく青い星、
地球〈テラ〉。
その古い記録を見た時に何故か感じた強い郷愁の念。
彼らはその念に導かれ、宇宙へと旅立ったのです。
両者の船内には、10歳前後の男の子と女の子がそれぞれ一人づつ乗りこんでおりました。男の子が好奇心から女の子の手を掴んだ途端、
二人の頭の中に浮かんだ、共通の記憶。
そこには、ジョミーが、キースが、
ソルジャー・ブルーが、フィシスが。
共通の記憶を持つ二人は、忽ち打ち解けていく。
彼らは、宇宙の彼方へと旅立っていったトオニィたちナスカ・チルドレンの、子孫でしょうか。
強い想いは世代を越えて、「命」の中に伝播していく……。
エピローグの最後は、10歳の少年の姿をしたジョミーが、太陽をサッカーボール代わりに蹴っ飛ばして遊んでいる姿で幕を閉じます。
ジョミーは宇宙に遍く充ち満ちるエネルギーの一部となって、
永遠に生き続けている……。
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多角的なテーマを幾重もの伏線の中に折り込み、一つの物語に収束させていくストーリー・テリングの見事さ。
そのテーマ性は時代を超越し、これが70年代後期に描かれた作品とは思えぬ程の新しさを常に保っているように私には思える。
日本のマンガ文化のレベルの高さは、昨日今日できたものではありません。この凡そ40年前に描かれた作品に息づく、日本のマンガ文化の底深さを、
是非にも味わっていただきたい。
素晴らしき哉、日本のマンガ文化。
素晴らしき哉、日本文化。
素晴らしき哉、
ニッポン!
これにて全編の終わり、で
ありやす。
日本マンガ文化万歳!!!!!
素晴らしき哉 日本!!!!!!
日本を誇りに思います。