昨日は梅雨の合間の晴天日。陽射しは年々その光の強さを増しているように思え、しかしとても柔らかで気持ちがいい。夏場ではないので湿気が少ないせいだろうか。
日の光の明るさは、まるで何ものをも隠すことの出来ぬ「無量光」といった趣。お天道様はすべてお見通しでえ!という声が天から聴こえてきそうです(笑)
この柔らかな陽射しに、なんだか心引き締まる思いがしました。
浮世はなにかと騒がしいようです。抑々何故、この世のことを「浮世」というのでしょう?
あの世のことは「常世(とこよ)」と云いますね。常の世とはつまり、状態は常に一定しており、変化がない世界、ということでしょう。
それと反対に「浮世」とは、あっちふらふら、こっちふらふら、まるで波間漂うクラゲのように、どこへ進むかもわからず浮遊している、「くらげなすただよえる」状態の世。これがこの世ということでしょう。
クラゲのようにフワフワと、なんとも危うい世界ですが、一方でこんな言葉をご存知でしょうか。
【北京で蝶が羽ばたくと、ニューヨークで雨が降る】
ちょっとした空気の流れの変化が、地球全体の気象に影響を及ぼす。これもこの世の実相のひとつ。
ならばくらげなすただよえる浮世の行く先にも、ちょっとした力でなんらかの強力な影響を与えることも
可能ではないだろうか。
例えば、人の「想い」
我々の抱く小さな想いが、世界の動向に強い影響を与えているとしたなら、ちょっと楽しいですね(笑)クラゲのごときこの世の動向が良くなるも悪くなるも、
我々の「想い」次第だとしたら、
仇やおろそかには、生きられませんねえ。
ここで一句、いや、今日も一首。
【梅雨晴れの浮世を照らす陽射しかなクラゲ成す世の導(しるべ)示すや】
基本は謙虚に、感謝を持って生きること。しかしこれがなかなか難しい。ついつい怒りを抱いてしまいます。
日々是修行、ですなあ。
有安杏果さんの撮った紫陽花。
https://twitter.com/ariyasu0315
ふ〜らふ〜らの浮世でも、私たちの微力な「想い」がこの世を動かしているというのなら……。
ボンヤリ生きてられないや!
ここで一首
梅雨空の 紫陽花の如し 浮世にて
想いは定め 日の本のため