お盆が明けてからというもの、朝夕などはすっかり秋めいてきましたね。
日中などはまだ、夏日に近い気温まで上昇しますが、それでも陽射しの強さや色あい、風の冷たさなどはもう秋のものに移っています。
今年もあと4か月ちょっとですよ、早いですねえ。
秋と云えばこちらの句。
【秋深き隣はなにをする人ぞ】
という句が思い浮かびます。これは松尾芭蕉が亡くなる2週間前に詠んだ句だそうです。病床にあって静かに伏していると、隣の家からなにやら物音が聴こえる。何をしているのだろう?
病気故に身動きができない己の身の寂しさを、秋の寂しさに乗せて詠んだ、というところでしょうか。
こちらの句は、一般に「秋深し……」だと思われていますが、正しくは「秋深き……」なんです。「き」と「し」では大違い。
憶えましょう。
芭蕉翁の最後の句は
【旅に病んで夢は枯野を駆け巡る】
旅に生きた芭蕉翁の夢はやはり、旅に出ること。きっと翁の魂は、自由に天地を駆け巡ったことでしょう。
せめて魂だけでも、自由でありたいものですねえ。
ここで1句
【盆が明け彼岸待てずと秋の風】
御先祖様方、お彼岸にまた、どうぞ。
といっても私たちのような交通機関を利用して、豪華な旅館に贅沢な料理……そんな旅と一緒にしてはいけないですね。
朝晩はすっかり秋の訪れを感じるようになってきました。お盆も無事済みましたね。今年ももうあと4ヶ月と少し…なんて時の早さにびっくり‼︎
ここで一句
【お盆あけ 彼岸にもまた おいでやす】