風の向くまま薫るまま

その日その時、感じたままに。

映画『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』 1980

2015-12-26 07:34:45 | スター・ウォーズ









前作とは一転して、全編重苦しい雰囲気に包まれた映画です。

帝国軍の反転攻勢により、反乱軍は敗走を続けます。氷の惑星ホスの基地も、帝国軍に発見され攻撃されます。

帝国軍の地上戦闘用装甲兵器、「AT-ATウォーカー」と反乱軍の戦闘機「スノー・スピーダー」とのバトル・シーンはなかなかの迫力。このシーンはCGによる差し替えはあまりないようです。合成のラインがはっきり見えているところもあるし、AT-ATウォーカーはストップモーション・アニメ特有のカクカクした動き。

ストップ・モーション・アニメというのは、人形を一コマづつ動かしながら撮影していく技法で、特撮技術としてはたいへん古い技術です。でも着ぐるみと同様、使い方次第ではまだまだ効果的な技法です。

こういう画はできるだけ残しておいてほしいですねえ。ヘタにCGなどと差し替えないでいただきたいものです。



AT-ATウォーカー




ドラマ部分もなかなか充実しています。ハン・ソロ(ハリソン・フォード)とレイア姫(キャリー・フィッシャー)はお互い惹かれあっているのに、会えば喧嘩ばかり、これが逃亡の過程でお高いの気持ちを確かめ合っていく。

最後にハンは帝国に捕まってしまうのですが、そのときのセリフ

レイア「I Love You!(愛してるわ!)」

ハン「I Know(知ってる)」


これ名ゼリフですよねえ、このシーン大好きなんです。



スターデストロイヤー、タイ・ファイター vs ミレニアム・ファルコン






一方ルークは、オビ=ワン(アレック・ギネス)の声に導かれ、沼の惑星ダゴバに住むジェダイ・マスター、ヨーダのもとで、ジェダイの修行に励みます。


修行の途上で、ルークは己の中にあるダークサイドに遭遇します。

そこでルークはダース・ヴェイダーと戦い、その首を斬り落としますが、その首はルーク本人の首でした。

それが、ルークの中にあるもの…。



ヨーダ



修行中のルーク





さて、ダース・ヴェイダーはフォースを使い始めたルークを、ダークサイドに引き入れ、仲間にしようと画策、ハンとレイアを捕らえ、ルークを雲の都市べスピンにおびき寄せます。

ルークとヴェイダーの一騎打ち!ルークは善戦しますが、やはりヴェイダーの方が剣の腕は上。ルークは徐々に追い込まれ、ついには片腕を斬り落とされ絶体絶命!


ヴェイダー「お前の父親がどうなったか知っているか」

ルーク「お前が殺したんだ!」

ヴェイダー「NO.I Am Your Father」

ルーク「No! Not True! That's Impossible! No!!!」



衝撃の事実。さらにヴェイダーは畳みかけます。親子手を合わせて皇帝を倒し、銀河を支配しよう、と。

銀河に秩序を齎すのだ。それがお前の運命だルーク、と語りかけるヴェイダー。このセリフからもわかるように、アナキンがダークサイドに堕ちた理由はやはり、力への強い憧憬、執着であったわけです。


力をもって銀河を支配し、秩序を齎す。

その秩序って、誰のための秩序なんだ?



ルークは命からがらその場を逃れ、ルークを「感じ」て助けに来たレイアによって救いだされます。しかしハンはカーボン冷却によって固められ、連れ去れたままでした。


次回、「ジェダイの帰還」へ続く。となるわけです。





初期三部作の中ではもっともドラマ部分が充実しており、フォースのダークサイドも出てきて、非常に中身が深い。三部作の真ん中の作品として、最終話に繋げていく重要な役割を見事に果たしているといえます。

さあ、最終話はどんな展開になるんだろう、とワクワクさせて終わる。この混沌をどう解決するんだろう?と期待させた。


さあて、その期待感に答えられるだけのものが、次作「ジェダイの帰還」にあったか、というと

それはまた、別の話。



ジョージ・ルーカスは今回からプロデューサーに回り、監督はアービン・カーシュナーが務めています。これがうまくいったのかもしれませんね。正直ジョージは、人間ドラマを描くのが下手ですからね(笑)



スター・ウォーズ・サーガに深みを与えた重要作!良いです。