このA社への対応でどうするか。私には二つの未来が観えました。(ただしそれは予知能力という見えない世界の力ではなく、私の苦い人生経験の蓄積が生み出した脳内妄想のお話です。)
一つの未来はこうでした。私はもう完全にへそを曲げてしまってますから、打ち合わせにはごねて出席しません。あるいは部下に出席させて自分は出席しません。A社との仕事も義務的に意地悪く進めます。もともと社内の風通しも段取りも悪いA社です。責任を取ったが負けという社風です。人に押し付けた方が勝ちという社風です。大企業であってもメインから外れた部署はそうなることは良くあります。珍しいことではありません。そんな相手にこちらも正論を通してゴネれば、プロジェクトは滞るでしょう。誰も泥を被ろうとしないのですから。A社が泥をかぶらない限り、私だって泥をかぶりません。そう決めた私がいます。
この未来の続きも観えました。マンションのオーナー会社◯ビルさんが結局一番困ることとなっていました。それは、まるぞう会社を買ってくれていた担当者さんの落胆するシーンでした。◯◯建設と□□設計事務所の担当者が、まるぞうがへそを曲げてプロジェクトが滞っている。という報告をしています。
私はA社が悪いから、進まないんだと主張してゴネていたのですが、報告がお客さんのところに届くころは、私が問題児になっていました。私を一番信頼していた人を落胆することになっていました。
その未来の私は気づいていませんでした。なぜ◯ビルさんが無名のまるぞう会社を気に入ってくれていたか。それは、技術力のある親分や職人たちがフットワーク良く動いてくれていたからでした。そうですか、しょうがないなあ、分かりました。来週頭には仕上げましょう。とうちの会社が請けあってくれたからでした。うちの会社は、◯ビルさんが今まで付き合っていた大手の建設会社とは全く異なっておりました。だからうちを贔屓にしてくれていたのでした。
しかしいまや、まるぞう会社も他の大手の建設会社と同じで、責任を相手に引かせるババ抜きしています。そんな会社なら他にもたくさんあります。別にまるぞう会社でなくても良いです。
さてその続きの未来も観えます。はっきりしているのは、◯ビルさんの落胆とその後の契約の自然消滅でした。駐車場の防犯プロジェクトは、大幅に工期が遅れ、追加予算も発生した上、結局当初の予定の半分の性能も実現できませんでした。もし私が泥をかぶれば、すべて対応できていたことでした。
そして契約済みの保守契約期間が終了したあと◯ビルからの更新はありませんでした。
それに続く未来は、あまり書きたくありません。それはやはり再度の資金繰り難の未来に繋がっています。資金難は◯ビルさんの保守更新の打ち切りだけではありません。その時点で進めていた複数の大型案件が消えてしまっていたからでした。消えた理由はさまざまです。プロジェクト凍結、または来期に延期、または競合他社に負けて失注。それぞれの事情は異なりますが、頼みの綱としていた案件が消えていました。それと同時に既存のお客さんからのクレーム処理に追われる自分や社員たちも観えます。
うちの会社は、創業期からそうなのですが、私が傲慢になると、半年から一年で資金難になります。それは不思議です。小さい会社だからでしょうか。反射がとても早いのです。同じ危機は何回目でしょう。なぜまるぞうは同じ失敗を繰り返しながら学ばないのでしょうか。
さて現在の分岐点から、もう一つの未来も観えます。もう一つの未来とは、根気強くA社のたらい回しに付き合う私でした。しかし不思議なことに、その未来では、その後A社の対応が変化していたことでした。
不思議ですがA社とのトラブルは前回が最後でした。彼らのたらい回し無責任対応を、もう受けるしかないな。と腹を括った次の未来は、なぜかもうA社とのトラブルは未来には観えないのです。相手が変わったのかこちらが変わったのか、それは等価なので区別がつつかないということです。ただA社とのトラブルは未来では起きていないのでした。
それに続く未来は、この駐車場防犯プロジェクトのあとも、しょうがないなあ。分かりました。と、◯ビルさんの次のプロジェクトの図面を嬉々として描いている私の姿でした。他のお客さんからも、小さい案件ですが途切れていないようで、忙しいながらも会社の資金は何とか回っているようでした。
それに続く未来は楽しみです。他の大手のビルにまるぞう会社の防犯システムが全国的に採用されています。商品名は今と違いますから、多分5年とか10年先のようです。あの◯ビルの担当者さんが、セミナーみたいな会場で、大勢の聴衆を前に講演しています。後ろの関係者席に私も座っているので、うちの無名のアイデアが、いろいろなところで採用されているみたいです。
さて今私は分岐点にいます。私はロボットでありましたから、それがわかっていても99%の確率で前者の「今までと同じパターンの人生」を選んでしまうのでした。何回同じ失敗しても、やはり脊髄反射をしてまた同じ境遇を作り出してしまうのでした。
人生のどの瞬間においても、この瞬間が、まさに分岐点なのでありました。と、このブログの記事は私に伝えます。
おわり。
おひさま、ありがとうございます。
(本日は新月週間ですね)
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又、コメントさせて下さい。ありがとうございました。
生真面目過ぎて深刻になりがちな私です。重いですね 明るくアホになって流したいです。ありがとうございました。
この先輩のお蔭でこの地区の発展があります。仕事面で皆は感謝しています、私は喜んで貰いたい 役に立ちたいとの思いだけなのですが私の事で反応されます 今は般若のように静かに睨まれると余計に胸が塞いでしまいます でも、礼儀を尽くし淡々と頑張ります。
ありがとうございました。
つまりは。答えからの思考が得だと思いました。拘らないこだわりは、とことんこだわるから。
楽になりたけりゃ苦しめ自分ですね。スピードとエネルギー。線から点で。最後は光ケーブルなんちゃあなん。リアルな目線と思考の想像に描写に。ぞくぞくの。スゲーと思いました。
複雑な脳とコンピューターに愛を感じて。自分も他人も人生を面白く可能性だと思いました。
昔の人は、言葉は経験は。買ってでもしろとは。自信そのものですね。どろをどうろとパックすると美しいといろいろ。社長とは社長という業者ですね。ありがとうございます。お陰さまにほにゃららら。
投稿した瞬間に「お前が言う?」という声がてんから聴こえました(汗)失礼しました。
私もがんばります
こんな面白いお話しがタダで読めるとは!
なんてお得なんだ!
これって、本当にいいんだろうか?
これでいいのだ!