常山紀談を久々に読み返しておりました。
なんか良いネタはないものか、と、思っていたら戦国時代の武装に関して話がありました。
○東照宮物具の御ン物語 附小野木笠の事(常山紀談 上巻 241頁 岩波文庫)
東照宮(徳川家康)が言うには、物具(武装)がきらびやかなのは無益なことだ。また、重くするのも役に立たない。井伊兵部(井伊直政)は力があって重い甲冑を着ているが、度々怪我をしている。本多中務(本多忠勝)は軽いものを着ているが怪我を負ったことが無い。
ただただ、戦いやすさを心がけるべきだ。
下級兵士は薄い鉄でできた笠を着せると良い。飯を炊くのにも使えるからのう。
とのことだった。
鉄の笠は甲斐でも下級兵士が使っていたという。畿内ではなかった。丹波亀山の小野木縫殿助は、足軽以下の者に鉄の笠を着せていたので、其の頃は小野木笠と言っていた。
やさぐれひこにゃん井伊直政については、以前書きました。(前編、後編)
やっぱりここでも井伊直政のやさぐれブリについて主君の徳川家康からも例示されています。対する生涯無敗の男本多忠勝の無傷ブリについても言及されています。よっぽどこの二人の対照さが有名だったと思えます。
その二人の差は、武装の差による動きやすさだと徳川家康は解説してくれています。もっとも井伊直政については、それだけでは説明できないほどの気性の激しさが感じられますけどね・・・。
家康的には軽い方がいいぞ、と、言ってるんですけど、こればっかりは好みの差があるでしょうし、あれだけ怪我しまくる井伊直政の戦い方からすると強武装でないと命がいくらあっても足りないのでしょう。
ちなみに、笠が鉄だと煮炊きに使える、というのは確か雑兵物語という江戸時代に書かれた軍指南書にもあったかと思います。しかし、畿内では始めはなかった、ということも付け加えられています。
と、いうことは飯を炊いている最中に襲われると、頭を守るものがない、と言うことですね。慌てて被ろうものなら大やけど必定。
やはり食事時というのは用心が必要なんですね。
なんか良いネタはないものか、と、思っていたら戦国時代の武装に関して話がありました。
○東照宮物具の御ン物語 附小野木笠の事(常山紀談 上巻 241頁 岩波文庫)
東照宮(徳川家康)が言うには、物具(武装)がきらびやかなのは無益なことだ。また、重くするのも役に立たない。井伊兵部(井伊直政)は力があって重い甲冑を着ているが、度々怪我をしている。本多中務(本多忠勝)は軽いものを着ているが怪我を負ったことが無い。
ただただ、戦いやすさを心がけるべきだ。
下級兵士は薄い鉄でできた笠を着せると良い。飯を炊くのにも使えるからのう。
とのことだった。
鉄の笠は甲斐でも下級兵士が使っていたという。畿内ではなかった。丹波亀山の小野木縫殿助は、足軽以下の者に鉄の笠を着せていたので、其の頃は小野木笠と言っていた。
やさぐれひこにゃん井伊直政については、以前書きました。(前編、後編)
やっぱりここでも井伊直政のやさぐれブリについて主君の徳川家康からも例示されています。対する生涯無敗の男本多忠勝の無傷ブリについても言及されています。よっぽどこの二人の対照さが有名だったと思えます。
その二人の差は、武装の差による動きやすさだと徳川家康は解説してくれています。もっとも井伊直政については、それだけでは説明できないほどの気性の激しさが感じられますけどね・・・。
家康的には軽い方がいいぞ、と、言ってるんですけど、こればっかりは好みの差があるでしょうし、あれだけ怪我しまくる井伊直政の戦い方からすると強武装でないと命がいくらあっても足りないのでしょう。
ちなみに、笠が鉄だと煮炊きに使える、というのは確か雑兵物語という江戸時代に書かれた軍指南書にもあったかと思います。しかし、畿内では始めはなかった、ということも付け加えられています。
と、いうことは飯を炊いている最中に襲われると、頭を守るものがない、と言うことですね。慌てて被ろうものなら大やけど必定。
やはり食事時というのは用心が必要なんですね。