入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’22年「冬」(1)

2022年11月01日 | 入笠牧場からの星空

      Photo by かんと氏

 木星について知っていることと言えば、太陽系の惑星の中では最大であるとか、あるいは地球や火星とは異なり、ヘリュウムや水素のガスからなっているというくらいのことだろうか。ボイジャー1号、2号が接近して近傍から撮影した写真には不気味な大斑点が写っていた記憶がある。
 
 この木星本体よりかもその衛星に興味を持ったのは、クラークの「2001年宇宙の旅」の続編「2010年宇宙の旅」だった。SF小説には全くといっていいほど関心がなかったが、偶々薦めてくれる人がいて、映画は「01年」を先に見たが、本はまず「10年」を先に読んだ。
 そこで、水の存在が予測される木星の衛星エウロパのことを知り、さらに、かのガリレオが見つけたというエウロパの他の衛星イオ、ガニメダ、カリストの4衛星を「ガリレオ衛星」と呼称することも知った。

 牧場で働くようになって、小学校時代からの夢であった望遠鏡を入手し、入笠牧場からの星空を見てみたいという思いが次第に強まってきた。そのころは結構ここにも星の狩人たちが来ていたから、その影響もあったのだろう。
 それで、かんとさんなどにも協力して貰って、今あるタカハシ製の屈折望遠鏡を手に入れることができた。他にもう1台、その望遠鏡に先立ち、月を見るのに適した望遠鏡をある人からFMZ君を介して寄贈してもらって、今も役立っている。
 
 やはり一番見てみたいと思ったのは月のクレーター、それと土星だった。ここへ来る人たちの人気の惑星も、それらだった。
 最初から、かんとさんやTBIさんのようにカメラやPCを使って、太陽系外の微弱な光を捕らえるような真似は諦めていた。複雑で手が掛かり、知識や経験も必要で、無理だと分かっていたのだ。恥ずかしながら今でも、望遠鏡の扱いには習熟できているとは言えず、失敗することもある。

 ある夏の夜、子供たちと一緒に観望会を開いた。多分、土星の環が目的だったと思う。それを見終えてから、ついでに望遠鏡を木星に向けてみた。
 その時、木星本体よりも目が奪われたのは、その左右に見えた3個、いや4個だったか、漆黒の闇の中に、ほぼ並ぶようにして見えていた極小の光の点だった。その何とも言えない冷たく澄んだ輝き、それがガリレオ衛星との初対面となった。(つづく)

 星のPHを紹介すときは、それに添える呟きにいつも苦慮する。明日も、このまま続けます。

 キャンプ場を含む「入笠牧場の宿泊施設のご案内」は下線部をクリックしてご覧ください。
 本日はこの辺で。
 


 
 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
«      ’22年「秋」(67) | トップ |      ’22年「冬」(2) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

入笠牧場からの星空」カテゴリの最新記事