入笠牧場その日その時

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     「冬ごもり」 (73)

2020年02月27日 | 入笠牧場からの星空

      「冬の大三角」    Photo by かんと氏

 こうしてかんとさんのPHを見ると、確かに「冬の大三角」を構成するオリオン座のベテルギウスの光が弱々しく見える。ひところは超新星爆発を起こす前触れではないかと言う人がいたり、すでにそれが起きている可能性さえ語る人もいた。最近では、表面温度が低くなった結果であるとか、塵が放出されて光が遮られているからといった見方の方がより有力になっているらしいが、ここでこれ以上の知ったかぶりは止めておいた方が無難だと思う。かに星雲のように実際に超新星爆発(1024年)が起きれば、昼間でも見える明るい星がひとしきり出現し、やがては輝きを失い、そうなれば冬の大三角の一画を構成できなくなる心配だってある。(2月26日記)
 *きょう(2月27日)の報道では、ベテルギウスはその光の明るさをかなり回復しつつあるとか。いつまでかは分からないが、冬の大三角はまだまだ輝き続けるだろう。
 
 昨夜、あれ以上星に関連した独り言を続けることに窮して、天竜川の土手に行ってみた。北に向かって歩き出すと北斗七星がすぐ目に入ってくる。先週の金曜日、入笠でかんとさんと一緒に眺めた時よりかやはり大きく、堂々として見えて、あの大きな柄杓でもしも頭上の闇を掬うことができれば夜空は明けてしまうだろうと、ついそんな他愛のないことを考えたほどだった。折しも東の空に昇り始めたわが牛飼座のアルクトゥールスも、赤味を帯びた光の点が以前よりかよく見えるようになっていた。

 30代のころに、あるきっかけで宇宙のことに関心を持ち、ブルーバックスを始めあれこれの本を読んだ。映画「2001年宇宙の旅」を見て、それまでは読まなかったSFも、クラークの本はかなり読んだ。「コスモス」がTVで放映され、番組の原作者になるセーガンの本は読んだと言うよりか、英和にわたり集めた。それがホーキングあたりからついていけなくなり、複数の宇宙の存在が論じられるにいたっては理解、想像力が及ばなくなって万歳した。
 牧場で働くようになってから、そこから眺める星空に感動して無理をして双眼鏡や望遠鏡を買い、別に1台は寄贈してもらい、それらは今も入笠牧場に置いてある。たまに開く観望会にも役立つようになり、遅ればせながら関心のなかった星座も少しは覚えようとしてみたが、野鳥、草花と同じように門前の小僧にはなれそうもない。諦めている。
 
 昨夜の帰りはまたいつものように多数の星々を眺めながら、その中でも特にオリオン座、おうし座のアルデバラン、さらに西に仄かな光の粒々、散開星団プレアデス(「昴」、M45) などなどにまつわる軽いこと、重いこと、いろいろな記憶を甦らせ、考えさせられながら帰ってきた。
 
 以上本日もお粗末な独り言。
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