入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’22年「冬」(2)

2022年11月02日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

     Photo by かんと氏

 かんとさんの説明によれば、左からエウロパ、イオ、木星、ガニメダ、カリストの順になり、もう少し時間が経つと、イオは木星の放つ光の中に入り、見えなくなってしまう。
 わが望遠鏡で覗いてもこのPHと同じように見えるし(もっと拡大することも可能)、恐らく天才ガリレオも同じような星空を見ていたのであろう。日本では関ヶ原の戦い(1600年)が終わり、徳川家がこの国の掌握を果たしつつあるころか。

 土星を最初に見た時は誰もが感動の声をあげた。しかしその中には「写真を望遠鏡に張り付けているのじゃないの」とか「大きな目が浮かんでいる」といった冗談も聞こえてきた。もしかすればこの子らも、暗い夜空に浮かぶたった1個のリング付きの惑星を目にして、その静止したままの姿に、昨日呟いたことと似たような感想を持ったのかも分からない。
 まあ、遥か遠くの星々は、見かけの上ではじっと動かずに見えているのが当たり前で、敢えて動きを感じようとする方が可笑しいと言えば、それもそうだ。

 今では木星が数十個の衛星を持つことが知られている。ただし、これらの多くはガリレオ衛星に比べればどれも小さい。
 クラークの1982年に発表された「2010年宇宙の旅」では、一番左に見えているエウロパが物語の重要な舞台となった。衛星を覆う厚い氷の下では凍結しない水の存在が推測されていて、太陽系の惑星やその衛星の中ではこの小さな光の点にこそ、何らかの生命が存在する可能性が高いとされているようだ。そのことを、「2010年」執筆の当時クラークは知っていて、物語の終わりごろには奇怪な生命体を出現させ、中国の宇宙船を襲わせることになる。

 余計なことだが、「2001:A Space Odyssey 」という原題が、邦題では「2001年宇宙の旅」と訳された。何か明るい、楽しい宇宙旅行の物語のように思えてしまうが、実はそうではない。

 昨日の氷雨の中、ようやく宇宙から地球へ戻ってきたら、すでに秋は終わっていた。そう思って、題名を「冬」に変えると、きょうはまた素晴らしい秋が帰ってきた。
 かんとさんには大感謝!!

 キャンプ場を含む「入笠牧場の宿泊施設のご案内」は下線部をクリックしてご覧ください。
 本日はこの辺で。

 
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