入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

I still have a dream (2)

2014年06月26日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など
                          白鳥座デネブと北アメリカ星雲   Photo by かんと

 先日テイ沢を来たという60代の女性2人、「よかたワー、でも地図がなかった」と。どうやら、案内図のことらしいと分かる。また別の日のこと、伊那側にある「風雪に耐えて云々」の碑の傍で昼食を食べていたやはり60代位の3人の女性は、「ここにはテーブルがほしいわね」と不満をこぼす。
 今朝のニュースでは、北穂で70代の男性と60代の女性が死亡の報。好天を期待できないこんな時期、カミナリ注意報も出ていたはず。
 案内図のないことを言った女性に25000分の1の地図を持て、読めと言ってもむりだろう。テーブルを欲しいと言った女性に、「草の上に腰をおろしたらどうですか」と言ったら、一張羅のズボンだと言われ、喧嘩になったかもしれない。遭難事故を起こした2人には、「ご年配の方はこんな梅雨時の3000メートル級の山は控えたほうがイイですよ」と言ったら、この時期に北穂に登らねばならないワケアリの登山だったりして。


 驚いた、群れを嫌った62番が同日入牧の他の2頭とチビまで


 広い放牧地にまだ面喰っている

 みんなそれぞれが、それぞれの想いを抱いて山に来る。日常にないものを求めて来たかもしれないが、山でも、日常の便利さを捨て去ることは簡単ではない。また、専門誌や用品メーカーの広告が、”アウトドアライフ”のイメージを一方的に押し付けてくる。で、それらに感化・洗脳された人たちが、また同じようなことをやって帰っていくのだ。
 
 山が好きだと心から思ようになるまでには、どのくらいかかっただろうか。山の中で美味いものを食べるのを我慢できるまでには、もっとかかった。なにも格別なことなど求めずに、山の中にいるだけでいい気分になるには、まだ煩悩が少しだけ残っている。ますます野生化の進む昨今だが、アマゾンの森の中で原始的生活を送るヤノマミのようにまでは、なれないかも知れない。I still have a dream.

 山小屋「農協ハウス」とキャンプ場の営業に関しましては6月2日のブログをご覧ください。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
«     I still have a drea... | トップ |     I still have a... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

キャンプ場および宿泊施設の案内など」カテゴリの最新記事