内容紹介
タイムマシンを駆って、懐かしい少年時代の世界へ戻った男…。恐るべき空想力と奇想天外なアイディア、奇抜などんでん返し。日本SF史の記念碑的存在となった著者の第一長編。(解説・星 新一)
日本SFの記念碑というので読んでみた。
1960年代の作品ってことで、さすがに古さは感じるのですが、昭和7年の東京を克明に描いてあるところはホントに自分がタイム・トラベルしたみたいな感覚を味わえたかな。
そして奇抜な結末は驚愕でした!たまげました。
読後数日経っても、未だに「あれはつまりは?どういうことか?」なんて考えてしまう不思議なタイムパラドックス。これだけ矛盾に頭を捻ってしまうということはすなわちタイムトラベルは不可能なんだろうなあ。
ただ、今回古典SFに触れて思ったことは、自分はホーガンなどいわゆる「ハードSF」が好きなのであって、そこにある科学的裏付け(的なもの)があってこそ興奮も発生するのだなと。
クオークとかニュートリノとか陽子崩壊とか出てくると、ゾクゾクしてくる、って我ながらどういう体質なのかw
あ、難癖つけてるようですが、傑作なのは間違いないです。SFとしてより奇想天外ファンタジーとして読まれることをお薦めします。
個人的おすすめは、奥泉光の「鳥類学者のファンタジア」。
おすすめ本読んでみますー