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島田荘司 著『ねじ式ザゼツキー』~御手洗清シリーズ

2004-04-04 | 読書
一番新しい御手洗シリーズが図書館にあったので借りて一気に読んだ。

以前「読書部屋」で御手洗清は紹介したが、知らないひとの為に解説しよう。御手洗というしろうと探偵が天才的な頭脳で難事件というかむちゃくちゃなありえない事件を見事に解決していく、まあ推理小説なのだが、シャーロックホームズを意識して書かれていてワトソン君にあたる友人が彼の活躍を文章にしているという設定で、少々理屈っぽくて大掛かりな設営で状況説明が細かくてくどい、しかもどれも大長編、実際読みにくかったりする。

ここまで言うとどこが魅力的だかわからないだろうけど、魅力はズバリ御手洗清にある。実際にこんなやつはいないほど天才であることはともかくそのキャラクターに深~い魅力がある。どこが魅力的なのかは読んでもらわないと分からないだろう。

シリーズ14作目くらいの今回は、またとんでもなく大掛かりな設定で読んでいてかなり疲れた。最初に読むのなら『暗闇坂人食いの木』とか『異邦の騎士』あたりがおすすめ。手っ取り早く御手洗の魅力を知りたければ短編集『御手洗清の挨拶』『御手洗清のダンス』は短くて読みやすい。

推理小説にありがちな無茶な設定は無い、とはいえないな、むしろオンパレードだな。それでも読みたくなる魅力を持つ。つまりなんでもそうだけど人は人の魅力=人間性にこそ惹かれるのだ。