ぬえの能楽通信blog

能楽師ぬえが能の情報を発信するブログです。開設16周年を迎えさせて頂きました!今後ともよろしくお願い申し上げます~

第20次支援活動<気仙沼市・震災3年>(その13)~ネットワークオレンジへ寄付。。と安波山

2014-05-02 01:08:14 | 能楽の心と癒しプロジェクト
【3月12日(水)】

今回の活動は前日までにすべて終了、この日は東京に帰るだけです。笛のTさんは次の目的地に向けて早朝に宿を出て駅に向かい、この日は ぬえは一人で帰ることになります。

とくに急ぐ予定もなかったため、午前中はのんびりと気仙沼で過ごすことにしましたが、まずは忘れてはならない、義捐金を届けるために「ネットワークオレンジ」さんの事務所に向かいました。

ぬえたちプロジェクトは震災後の活動開始時点より募金を頂いて活動資金とさせて頂いておりますが、震災の年には ぬえたちプロジェクトの活動資金のほかに被災地の人々のために役立ててほしい、という趣旨の義捐金をお預かりしていました。この義捐金は現地に根を下ろして支援活動を続ける信頼の置けるボランティア団体に寄付させて頂くこととし、過去には石巻で活動する「明友館」「チーム神戸」の2団体に数度に渡り寄付させて頂きました。

その後 ぬえたちプロジェクトの活動の場も気仙沼や登米市などに広がって行き、また被災地の状況も変わって来ました。義捐金が ぬえたちプロジェクトに託されることもなくなり、そうして少額の義捐金は銀行口座に残ったままになっていました。それを寄付するべき団体の模索は続けておりましたが、気仙沼で出会った障害児童支援団体の「ネットワークオレンジ」が ふさわしかろう、ということになり、この日お届けさせて頂いたのでした。

「ネットワークオレンジ」さんは震災前から活動を続ける団体で、障害児童の支援にとどまらず、気仙沼の経済活動を活性化させるための事業。。起業家支援などを大規模に展開しておられ、震災を受けて復興のためにさらにスピードを上げて活動しておられます。ぬえとのお付き合いももう2年に及ぶと思いますが、なんと言っても今回の寄付の決め手は、この5月に東新城地区に新拠点を開所された際に ぬえもお邪魔させてお祝いさせて頂き、このとき代表の小野寺美厚さんから「次に震災が起こった時には私たちがここを拠点に立ち上がって支援活動を行います」というお言葉を聞いたことに尽きるでしょう。今回の寄付の金額は3万円強ではありましたが、これも募金された方の熱い想いが込められた大切なお金です。すべての義捐金を寄付するのに時間はずいぶん掛かってしまいましたが、復興はこれから益々難しい段階にさしかかります。有益に使って頂く団体に寄付できたと自信を持ってご報告できると思います。

東新城を出て、昼食は鹿折マルシェの団平さんにて! 共徳丸が撤去され、かさ上げ工事のために仮設の道路が出来たりで鹿折もだいぶ様相が変わりました。団平さんによれば共徳丸がなくなってからお客さんは以前の1/20にまで減ったそうですが。。この日は団平さんは定休日だったのですが、ぬえと同じように気仙沼で活動する人が集まるということでお店を開けて頂き、だいぶ賑わっていました!

最後に安波山(あんばさん)に上ってみることにしました。安波山は気仙沼のシンボル的な存在の山です。標高はそれほど高くないし、単独峰のように目立つ山でもないのですが、ちょうど内湾を見下ろす位置にあって、気仙沼の街を抱く格好になるのですね。鹿折地区からはさらに偉容が望めます。

じつはこの安波山、頂付近まで立派な舗装路が通じていて、車で上がることができるのです。それで緑さんと一緒に山頂を目指したのですが、いや。。その「立派な舗装路」にたどり着くまでの道が複雑で、かなり奥まで入り込んでから道を間違ったことに気づいて延々とバックで戻ったり。。住民さんに道を聞いたり、かなり難渋しながら、ようやく道を見つけて山頂近くの駐車場までたどり着きました。

うん、たしかに絶景ですね! 気仙沼の写真というと時々見かける俯瞰図はここから撮影したものだったのか。ビデオ撮ったけど写真撮り忘れた!

。。が、次第に天候が崩れてきて、小雨。。いや小雪も降ってきました。だんだんと視界も利かなくなってきたので山を下りました。

一路 一関から東京に向けて帰還! これにて今回もミッション・コンプリートです!
3.11という日に気仙沼にいられた幸せをかみしめて、まずは今回のご報告もこれにて一旦終了とさせて頂きます~


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