前回ご紹介しました特攻隊員のマニュアル書ですが、検索して調べた結果「と号空中勤務必携」というもののようです。どうやら文庫本などにも収録されているようですので、興味のある方はお調べください。ぬえもすぐに探します。。とはいえ、手帳ほどの大きさで横長にガリ版で印刷された。。すなわち人の手書きによって作られたあの凄みは活字になってしまっては到底現れてこないとは思いますが。。
「と号空中勤務必携」は知覧特攻平和会館の中ではかなり奥の方に、ほかの展示品に埋もれるように壁に展示されていました。つい見過ごしてしまいそう。ただ本書はバラバラに解体されて、大きな額ふたつに全ページが読めるように展示されていました。全部で70~80ページあるのですが ぬえは一気に読んでしまいました。こちらも機会がある方はぜひご覧になることをお勧め致します。
さて上記の画像は同じくオフの日に行った知覧に残る武家屋敷群です。いや良い雰囲気ですね~。それになんとも不思議な風景でしょう? 石垣の上にそびえる垣根の、その刈り込みの不思議なこと。それが通りから見ると不思議な景色になるのですね。で、公開されている武家屋敷の庭園に入ってみると。。
なるほど、不思議な垣根は庭園の遠景になって、遠山を表していたのですね。借景に本当の山並みまであるのに、なんとも豪華なことです。ちなみにこれらの武家屋敷には今も当地の方が暮らしておられて、公開は庭園のみとなっています。庭園の見学には入場料がかかるのですが、いくばくの入場料でこの景観が維持されるのはありがたい事だと思います(実際にはそればかりでは不可能なのでしょうが。。)。ここは国の名勝に指定されたそうですが、国内には保存の手が差し伸べられずに取り壊されていく古い町並みはいくつもあるのでしょうね。。
これは武家屋敷の表門です。石造りの門といい、目隠しの石といい、これはやはり琉球文化の影響を受けているのでしょう。
このあと ぬえは知覧からJR線が走る海ぎわまでバスで戻って、行けるところまで、と電車に乗ってみました~。結果、そこから先への電車の本数が減る指宿で降りて、徒歩で海まで行ったところで日没となったので、ここで今回の旅行を終えて鹿児島市に戻りました。ちょっとだけ鹿児島湾の海の水に触って。
翌日は鹿児島市立福平中学校で学校公演。こちらは大きな学校でした。木造の内装を備えた大きな体育館での公演は生徒でいっぱい! 公演後に質疑応答も行われましたが、最初はあまり質問も出にくい感じでした。まあ小学生とくらべれば中学生になれば「恥じらい」も出てくるのでこれは仕方のない面もあるのですが、ところが男の子が一人、意を決して(?)質問に立つと、その後は堰を切ったように次々に質問が飛びました。ああ、みんなやっぱり聞きたいことはあったのね。なんだか元気いっぱい、明るい生徒たちで ぬえも感心しました。
かくして鹿児島での学校公演は終わり、ぬえはそのうちの後半、2つの中学校での公演にしか参加しませんでしたが、とても印象深い経験ではありました。今回出会った南さつま市と鹿児島市の子どもたち、またいつか能楽堂で会えることを楽しみにしております。