銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

甑島へ ~島立ちとカノコユリ~

2024年08月24日 | のほほん同志Aの日常

もう、お盆前のツアーの報告です。

え、お盆前? 
いつの話?

・・・思い出すきっかけに、その頃、世間で何があったかと拾い出してみると、

・パリオリンピックや夏の高校野球をやっていたり、
・株価が乱高下していたり、
・長崎の平和祈念式典で、米欧の大使が参加を見送ったことに混乱していたり・・・

こうしてみると、遠く離れた外の世界の出来事が
自分の日々を一部(だいぶ?)、形作っていることに気づかされます。
へたすると、外から押し寄せる波に浸かっているだけで、生きてるつもりに。


その点、植物はちがいます。
ちゃんと自分の場所に根を張って、咲くべき時期に花を咲かせます。







こんな波打ち際の、ごくごく限られたところにも!


ということで、もうお盆前の話になりますが、鹿児島県の甑島(こしきじま)を訪ねました。



まずは九州新幹線で、終点・鹿児島駅のひとつ手前、川内(せんだい)駅へ。
そこからは高速船に乗り換えて、島へ向かいます。



上陸した甑島は、こんな形。



上甑島、中甑島、下甑島と大きく3つの島からなりますが、
今では橋でつながれています。

断崖絶壁から成る島は、

キビナゴが名物!



漬け丼やお刺身、あるいは豪快にまるごと焼いて、いただきました。



魚だけではありません。



こちらは島の名産、パッションフルーツ。ご馳走様でした!



静かな島の、朝の風景。





武家屋敷通りも残る歴史ある島ですが、島内には高校がないため、
中学を卒業すると、子供たちはほとんど全員、島を出ることに。

これを、「島立ち」というそうです。



そんな話もぽつり、ぽつり。
島生まれ・島育ちの、何でも詳しいガイドさん。

甑島を代表する花、カノコユリについて、教えてくれました。



甑島でカノコユリの群生が見られるのは、土地の栄養分が少ないから。
他の植物がじゅうぶん育たないために、
栄養分が少なくても生きていけるカノコユリが、生き残ることになったのだとか。



「花が終わると、実をつけるんですが、
 実は網状になっていて、風が吹くと遠くへ飛ぶようになっています。
 つまり、親の近くに種が落ちて競合しないようにという、植物の知恵です」



次の世代は、親から離れて、遠い地へ。
それってまるで、島の子どもと親達が必ず直面するという「島立ち」のよう。






猛暑で、例年より少し早い見ごろを迎えていた甑島のカノコユリ。
実のなかで、小さな種が旅立ちを待つ日も近そうです。




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