野田さゆりのつぶやき日記

日々の暮らしの中で思うこと

誰もが自分らしく生きていくことができる社会を・・・6月一般質問より

2019-07-31 01:16:54 | 議会や町の動き
もうすぐ議会便りがポスティングされます。
6月議会の報告号になります。
LGBT関連の質問をしましたが、議会便りでは断片的なことしか掲載できません。
すべてが知りたいというご意見をいただきましたのでブログに紹介させていただきます。
議会ホームページの会議録はもう少し後になりますから一足先に。

誰もが自分らしく生きていくことができる社会を~多様な性を認める~。
1回目質問
 2016年に性同一性障害について質問をしています。それまで余り知らなかった、わからなかったのが偽らざる真実です。
LGBT、すなわちLはレズビアン、女性同性愛者。G、ゲイ、男性同性愛者。Bはバイセクシュアル、両性愛者。
Tはトランスジェンダー、出生時に診断された性と自認する性が不一致の方。
それぞれの頭文字をとり、セクシュアルマイノリティーの一部の人々を指した総称です。
全ての性的少数者を指す言葉ではなく、もっと多様な性的マイノリティーもあるそうです。
 電通ダイバーシティ・ラボのLGBT調査2015によると、7.6パーセントがLGBTに推定されるというデータが発表されました。
13人に1人はLGBTということになります。左利きの人やAB型の血液型の人と同じ比率になり、身近なところにLGBTの方はいます。
私は何度か研修を受け、LGBTの方々と知り合い、お話し、生きづらさの実態を知ることができました。
パートナーシップ制度を導入している自治体もあり、ニュースにもなっていますから、徐々に知られてきているとは思いますが、
まだまだ偏見があり、理解が進んでいるわけではありません。
多様な性が認められ、生きづらさを覚える人が一人でも少なくなるように願い、質問します。

(1)性の多様性について基本的な考え方を伺う。
(2)性別記入欄の見直しは進められているのか。
  平成27年9月議会において、性別記入欄の見直しに関して質問をしています。
  省略することができる性別記入欄の見直しがなされていると思いますが、どのようでしょうか。
(3)学校現場での取り組み状況。
  多感な時代に、性の違和感を覚える子供たちもいます。相談できる体制は整っているのでしょうか。
  受けとめる教職員に対する研修等はどのようでしょうか。
(4)役場職員等の研修の実施状況をお伺いします。
(5)町民への啓発はどのように進めているのか、お伺いします。
(6)同性パートナーシップ制度についてどのように考えるか、お伺いします。


1回目答弁
 初めに、(1)の性の多様性について基本的な考え方を伺うについてお答えいたします。
 性の多様性とは、恋愛の対象が異性に向かう人や生まれ持った身体の性別に違和感を持つ人、
好きになる人の性別が同性である人などのことで、例えば、異性、同性、または両方の性、
もしくは性別に関係なく好意を感じる人、戸籍の性や身体の性と心の性が一致しない人、
男・女という二分にうまく当てはまらない人、そもそも恋愛感情や性的要求を抱かない人など、
そのあり方を全て列挙することが難しいくらい多様なありさまがあります。
そして、それらのありさまは一つ一つきっちり区分できるものではなく、
グラデーションのように濃淡がありつつ、連続しています。
そのような性のありさまに関して、多数者でない様々な人々の総称を性的マイノリティー、
性的少数者などと言われております。
 人は、生まれたときの生物学的な性別によって、男性と女性の二つの性に分けられるとする
性別二元論の考え方のように、そうでない性のありさまに対して不寛容であったり、
男性は女性を好きになる、女性は男性を好きになるとする異性愛主義の考え方のもとに、
それ以外の人を排除するような社会的な一面があります。
このような社会環境の中で、当事者の方たちは周囲の人々の無理解や偏見等から日々の生活の中で様々な困難を抱え、
学校、職場、地域社会や各種サービスを利用しようとする際など、生活のあらゆる面で生きづらさを感じており、
差別や偏見を恐れて相談できずに孤立している場合も多く、自殺念慮の割合が高いことも指摘されております。
 当町においては、平成30年3月に鳩山町人権政策基本計画を改定し、第4章分野別施策の推進の中で、
7、様々な人権課題があり、その(5)性的少数者で性の多様性について述べており、施策としては、
人権尊重の観点から適切な啓発、教育活動を推進するとともに、国・県、他の市町村、関係機関と連携して
効果的な相談、支援活動を積極的に推進しますとうたっております。
また、鳩山町人権政策推進計画を計画的に推進し、具体的に実施するための実施計画を平成30年3月に策定し、
その中でも性的少数者への配慮ある対応を推進する性的少数者について理解を深めていただくために、
教育、啓発活動を推進するとしております。
 したがいまして、人権の観点から町の考えを申し上げるなら、性の多様性については人権問題の一つと位置づけ、
啓発活動や教育活動を行うものと考えます。
 次に、(2)の性別記入欄の見直しは進められているのかについてお答えいたします。
 平成27年第3回定例会の野田議員の一般質問において、性別記載欄がある町所管の申請書・証明書等については、約270件とご回答いたしました。
今回、新たに各課に調査を行いましたところ、全てを網羅していない可能性もありますが、
性別記載欄がある町所管課の申請書・証明書等は約240件となっております。
使用しなくなった申請書等もあるかと思いますが、数字的に見ますと11パーセントの減となっております。
今後におきましても、法令で定められているもの等の特別な場合を除き、見直しを図ってまいりたいと思います。
 次に、(4)の役場職員等の研修実績状況についてお答えいたします。
 職員研修は、職員の能力や資源を伸ばすとともに、組織の活性化を図るため、年間を通じて町独自の研修を実施したり、
県や人づくり広域連合で行う研修会に職員を派遣しております。
 ご質問のありました性の多様性についての知識や理解を深めるための職員への研修は、残念ながら実施しておりません。
今後、ますます性の多様性に関する理解促進の重要性が高まっていくことが予想されます。
町民の方に接する職員が率先して性の多様性に関する知識を身につけ、当事者の方に適切な対応ができるよう、
県、人づくり広域連合等で行う研修会に職員を積極的に参加させていきたいと考えております。
 次に、(5)の町民への啓発はどのように進めているのかについてお答えいたします。
 当町では、鳩山町人権政策推進計画の中に人権問題の一つとして性的少数者も位置づけ、啓発活動や教育活動を推進するとともに、
国や県を中心に人にかかわる機関や団体と連携、協力し、人権啓発活動を推進することとしております。
具体的な例としては、毎年度12月の人権集会に実施しております人権問題を考える町民の集いのときに、
町の人権意識の高揚を図ることを目的に、人権課題の啓発リーフレットを作成し、配布しております。
全部の人権問題を啓発することができないため、毎年度、人権課題を変えながら掲載しており、
平成28年度の人権課題の啓発リーフレットには、性同一性障害者について啓発を図る内容を掲載しました。
また、比企郡市8市町で構成しております比企郡市人権政策協議会においても、人権啓発リーフレットを作成し、
町内においても各戸配布をしております。
 次に、(6)の同性パートナーシップ制度についてどのように考えるかについてお答えいたします。
 渋谷区、世田谷区が始め、全国20の自治体で導入されており、詳細は自治体により異なりますが、
お互いを人生のパートナーと約束した方が宣誓書を提出し、自治体が一定の要件を満たしていることを確認の上、
宣誓書受領証等を交付するものが多いようでございます。
日本の法律では同性婚は認められておりませんので、婚姻と同等の法律上の効果は生じませんが、
人権尊重の観点から性的少数者の理解促進と支援のため、パートナーシップ関係であることを
自治体が証明しているものと認識しております。
当町におきましても、性的少数者への正しい理解と知識を普及させるため、
同性パートナーシップ制度について調査研究をしていきたいと考えております。
 続きまして、(3)学校現場での取り組み状況についてお答えいたします。
 LGBTなど性的マイノリティーの児童・生徒は一定の割合で学校にいるという認識のもと、各学校で教育活動が展開されています。
性の多様性を認めるというのは、学校の中で重点項目として各学校で取り組みが進められております。
具体的な取り組みとして、各学校ではLGBTの理解を深めるため、ビデオ教材を見るなど、研修をしております。
また、各学校の職員が埼玉県が主催する人権感覚育成プログラムの研修に参加し、その研修に基づいて、
実際に授業を展開するなどしております。
さらに、人権感覚プログラムは冊子にもなっており、各小中学校に配布されております。
その中にある多様な性に関する事例案を参考に授業を展開するなどしております。
教職員の研修、児童・生徒への授業以外で学校で取り組んでいることについて申し上げます。
 まず、町内全部の小・中学校の出席名簿が男女混合名簿になっております。
 また、男女問わず、「何々さん」と児童の名前を呼んでいる学校もあります。
学校によっては、朝礼などの全校で整列する際、背の順で男女混合に並ぶ学校もあります。
また、制服について、例えば保護者から、うちの子は男の子ですがスカートをはかせたいなどの相談があれば、
児童・生徒の考えを尊重し、柔軟に対応する体制が各小・中学校でできております。
また、中学校で野球部に女子が入ることなども認めており、生徒個々の考え、価値観を尊重しております。
それから、常日ごろ、学校職員は管理職から、「男のくせに」「女のくせに」などの言葉を使ってはいけない言葉として
指導されており、教職員もそうした言動を慎むことは当たり前のこととして捉えております。
 このように、性の多様化を認めるという点で、数年前より学校現場での取り組みも進んできたと言えます。
全ての子供が男らしさ、女らしさではなく、自分らしさを、学校で誰の目も気にすることなく
安心して出せるような学校づくりを進めているところであります。

ここから再質問
質:性別記入欄を必要とする書類というのはどういうものがありますか。
答:基本的に法令等で定めているものとしますと、住民異動届や住民基本台帳カード交付申請書等、
  法令において性別の記載が規定されているものが代表的なものでございます。
質:法律的に性別の記入を義務づけているものに関しては、そう簡単に削れないのかなというふうには思います。
  記入欄を10パーセント程度削除してくださったということですが、その幾つか主だったものを教えてください。
答:性別記入欄を削除させていただいたものの代表的なものとしますと、今回の鳩山町町議会議員選挙の入場券は
  今回から性別欄を削除いたしました。
  それと、町の条例に基づき、様式と定めております鳩山町体育施設使用許可申請書等について、性別の記入欄を削除しております。
質:自分が言っておきながら、投票入場券を何もチェックしないで投票をしてしまいましたが、
  工夫してくださったとのことで、ありがとうございます。
  ほかにも、国民健康保険証に関してはいかがでしょうか。
答:国民健康保険の被保険者証の券面には、療養の給付に係る必要な事項を記載することになっております。
  男女の性別欄につきましては、性別に由来する特有の疾患や診療行為があることなど、
  この理由によりまして記載されているものでございまして、性別を記載しなくてもいいというような国の通知もございますけれども、
  こちらを実現するためには、そういうもともとの理由がございますので、近隣の医療機関ですとか医師会、
  それから、その他システムの対応ですとか、他の制度、例えば、後期高齢者医療ですとか、子供医療ですとか、
  そのようなものとのこと調整も必要になってくるかと思いますので、このような理由から
  個々の被保険者証及び給付に関する申請書につきましては、こちらの性別表記につきましては、
  他の自治体などの情報を収集しながら検討していきたいと思います。
質:平成24年9月に厚労省から通知があり、被保険者証に戸籍上の性別を記載してほしくない旨の申し出があり、
  やむを得ない理由があると保険者が判断した場合は、裏面を含む被保険者証全体として、
  戸籍上の性別が容易に確認できるようにすれば差し支えない、大丈夫だということになったとネット上で知りました。
  そのあたりの何らかの周知みたいなものはしていますか。
答:こちらは、ある市のほうからの問い合わせに基づいて、国からのこういうことができるというような
  通知が来ているわけでございまして、こちらにつきましては、先ほども申し上げましたとおり、
  町としまして保険証の券面ですとか、給付の申請書の男女の性別欄をどのようにするかというのは、
  まだしっかりとした方向性はできておりませんので、対外的な周知等は行ってはおりません。
  終わります。
質:ぜひ、具体的に今後検討していただきたいと思います。
  それから、性別欄がもしどうしても削除できないということであれば、男、女のもう一つ、
  自認する性を記載できるように工夫するということはできないでしょうか。
答:法令との関係により、町の判断では変更することができないものとか、法令上に性別記入欄の記載がないものでも、
  統計上、集計等どうしても性別記入欄が必要となるものはございます。
  これらのことも考え、可能なものから順次、自認する性を記載できるように
  検討してまいりたいと考えております。
質:よろしく願いいたします。
  次に、学校のほうに移ります。
  学校でも様々な取り組みをしていただいていることがわかりました。
  私自身は知らないんですが、ドラマなどでもLGBTに関するようないろいろな場面、昔、金八先生ですか、
  あれで性同一性障害の子供さんがいるということを初めて知りましたけれども、今、もっといろいろな媒体で
  そういうことが広がってきているようです。
  図書館にLGBTに関する書籍や漫画は置かれているでしょうか。
答:本町の図書館には、LGBTに関する漫画については置いておりませんが、書籍は何冊か置いてあります。
  内容につきましては、性同一性に関するもの7冊、同性愛に関するもの15冊、
  性的マイノリティーに関するもの5冊の計27冊でございます。
質:ありがとうございます。
  学校図書館、保健室等にLGBTに関するパンフレットや漫画等は置いてあるでしょうか。
答:本町の小・中学校では、保健室にLGBTに関する資料や、LGBTについて取り上げている
  保健雑誌を置いている学校もありますが、置いていない学校もありますので、今後、
  全ての学校で保健室等へパンフレット等を置くように進めていきたいと考えております。
質:多感な子供たちです。相談体制はどのようでしょうか。
答:学校のほうの相談体制としまして、学校の中の教育相談の担当者等が連携しながら
  取り組むようになっております。
  また、当事者の児童・生徒とか、保護者等、そういう関係者と連携しながら、
  相談体制をつくっているというところでございます。
質:学校のほうはわかりました。
  町民への啓発に関してですが、もう少し充実させていただきたいなというふうに思います。
  相談窓口はどのようでしょうか。
答:相談窓口の設置の状況かと思いますけれども、今、現状ですと、
  専門的な窓口を置くのは大変よいことだと思うんですが、現在、当町においては、専門的は職員を配置することは
  予算的や人的にも難しい状況でありますので、担当はありますので、
  相談先として国や県、団体等を紹介していきたいと思います。
質:5月29日にレインボー埼玉の会から、『鳩山町性的少数者に関する取り組み推進と性的少数者にフレンドリーな鳩山町を目指す要望書』が
  町長宛てに提出されています。埼玉県内全ての自治体に要望書を提出していくようです。
  要望書に対してどのように考えていますか。
答:大変重要な要望というふうに捉え、今後、その要望事項を一つ一つ確認しながら研究して、
  できるものは対応してまいりたいと考えております。
まとめ:本当にこういう問題というのは、理解がなかなか進まないというか、なかなか自分は違うところに置いてしまうと
  相手のことを理解しづらい、イメージできない、何かそういう偏見の中に本当にあるものですから、
  ぜひ、一人一人の人が生き生きと自分らしく生きることができるような社会を、本当に実現していかなければと思います。
  憲法13条には、全て国民は個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、
  公共の福祉に反しない限り、立法、その他の国政の上で、最大の尊重を必要とするとあります。
  それを鳩山町においても、しっかり実現していっていただきたいと思います。
  6月3日に立憲民主党、共産党、社民党は法律で同性婚ができるよう民法の一部を改正する法案、
  婚姻平等法案というそうですが、それを衆議院に提出しています。
  性的少数者にフレンドリーな彩りのある鳩山町になることを目指していくことを切望して、
  一般質問を終わります。

長らくおつきあい下さった皆様に気持ちばかりのお裾分け。(^_^;)

高坂駅近くの夜明ケのかき氷。
天然氷、本物(?)シロップでうまし。少々お値段は良いのですが。
来週は京都に行くので、宇治金時食べるぞ!

  
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