沖縄慰霊の日に

　6月23日は私にとっては忘れられない日。
　もう13年前になるだろうか、父が亡くなる前日、牧師が沖縄デーの集会に出席するために危篤状態の父を気にかけつつ、沖縄に出かけられた。私たち家族は牧師の帰りをハラハラしながら待っていた。集会を終えて、“とんぼ帰り”してくださった牧師の帰りを待っていたかのように、24日に父は天国に旅立った。時間が経つとともに父のことも忘れてしまいがちだが、沖縄慰霊の日が来るたびに父のことを思いだす。

　沖縄の自然が、人が大好きで・・・戦争の傷跡が今も残り、基地を押し付けていることの痛みやチビリガマの漆黒の闇の中で祈りの時を過ごした時に、地底からうめきにも似た声が聞こえ涙が止まらなかったことなど繰り返し話していた父です。
　沖縄慰霊の日は、父の事を思い出す日です。