きょくたN日常事態宣言

パンデミック
ずっと自宅待機
でも手洗いうがいマスク換気

◆「悲鳴伝」西尾維新

2012年06月16日 20時22分04秒 | 読書とか

「悲鳴伝」西尾維新 2012講談社NOVELS

理不尽に理不尽をかけたとんでもない幸せなバッドエンド
期待以上に引き込まれた。
人類の3分の1が命を失った『大いなる悲鳴』
読み始めは「おいおい、あやしいな」と身構えて用心していましたが、そうなんだから仕方ない。仕方ないじゃないか。仕方ないんだと思って読んで止められなくなる。

感動しない少年空々空(そらからくう)感情があるような演技をしていた。だが、その必要はなくなる。
まあ、誰にでもある一面ではあるのだろうが、その完全形らしい。だから、この展開、この作品。
裏切られる展開も当たり前に受け入れてしまう。

『大いなる悲鳴』を『大飯なる』と読み替える私は放射脳!
でも、3・11があったから出来た作品なんだろうと思ってもいいよね。
災害と社会と政治と無自覚な当事者たちや傍観者たち。
P472 「スルーして、見過ごして、見ない振りして―前兆をすべてやり過ごしておいて、そしてことが起こってから『いつかこんなことになるんじゃないかと思っていた』などというのだ。」
P479 「システムをどれほど厳密に構成しようと、それを扱うのが人間である以上、完璧なシステムなどというものは存在しない」
そして『大いなる悲鳴』は再びやってくるのだ。必ず。

P507 実に空々しい、空々しい言葉だった。

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20120616

2012年06月16日 19時33分33秒 | ニュース7

2012年06月16日(土) NHKニュース7

  • 低気圧の前線、九州で非常に激しい雨
  • 大飯原発運転再開、政府決定、準備作業始める 福島と違い、こんどはなにかあれば福井県民が加害者に!(知事のせいで)
    • 安全対策や避難計画できていないまま
  • 高橋克也「逮捕された実感がない」、麻原写真所持
  • 脳死男児からの臓器移植手術終わる
  • 消費増税法案三党修正協議で合意「党内の反対派はそれぞれで説得」
  • エジプト大統領選決選投票始まる
  • マイナリさん帰国帰宅
  • スー・チー氏平和賞スピーチ
  • 羊の放牧場で朗読会
  • 大リーグ ダルビッシュ(レンジャーズ)8勝目(4敗)
  • 夏の甲子園 沖縄大会始まる
  • プロ野球交流戦6試合
  • サッカーJ1 9試合

野田総理たちの頭の中では、福島第一原発事故は『この程度で済んだ』という認識なのだろうか。
『大飯なる悲鳴』が起きなければいいが。

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◆「アンネの童話」アンネ・フランク

2012年06月16日 05時55分55秒 | 読書とか

「アンネの童話(1943~4)」アンネ・フランク 1987文芸春秋

アンネってさ、「ムーミン」のミーなんじゃないだろうか。
まあね、最初の作品なんか鼻につくだけで読みにくいし、自意識過剰のガキの落書きなんて思っちゃうけれど、そこからだんだん進歩して行くのを見ていくと、もしもアンネが生きていたらそれなりに名を成したかもしれないとも思えるようになる。ただし、今ほどのネームバリューは当然あるはずもないけれど。

アンネの置かれた立場を傍から見ている私としては、「キャディーの生涯」がアンネの主張として一番受け入れやすい。「どこが違うの」と。

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◆「アンネの日記」アンネ・フランク

2012年06月16日 05時55分55秒 | 読書とか

「アンネの日記 増補新訂版」深町眞理子訳 2003文芸春秋

あちゃー!アンネってこんな嫌な子だったっけ?
悪口ばっかりじゃないか!(後に反省もするが、態度はさほど改善されず
う~ん、中学生くらいのこの本音はこんなもんか。かもな。
いや、本音じゃなくて多少飾っているはずだ。
a,b,c稿があるくらいだし。
・・・絶対に友達になりたくない。よね~
いい子ぶって、自分をそういう人間だと思い込んで、そのくせ他人の批判ばかり・・・あ、周りの環境(人々)の所為か・・・それに気付いてもらいたいよね、こんなに威張っているなら。1944年3月25日(土)には『喧嘩口論にはすべて五分五分の原因がある』といっているのだから気付いているのだろう。しかし、それは周りの人間に対してであり、自らの反省の弁はないようだ。いやあったが、それはあまりに優等生的で本音なのかわからない。反省したのにすぐまた戻ってしまうし。

で、おませさん・・・なのか。こんなものか。

二回目の冬を想定していなかったような表記や友人が不幸になる夢を自分のことと感じていないことから、アンにとっての認識では戦争がごっこ(他人事)であるかように感じられるわけだが、食糧の不足あたりから意識が変わっていく様子が窺える。やはり人に危機感を与えるのは飢えの不安か。

それにしても日本人的な感覚で見ると、これほど常に喧嘩をしていたらまいっちゃうよね。あとがきにもそんなことは書いてあったけど、日本人なら協力し合う(お互い様とか凭れ合い)のが当たり前で、ずるいことをする奴もいるかもしれないがもっとばれないようにやるよね。表面的にはいい人ばかりって。
まあね、なんかね、アンネとその周りの人々のその気質こそが戦争を起こした原因のように見えてくる。そう思ってしまうと、その小さな戦争がアンネたちを殺したのだろうかと。だから比較的中立だった父親だけが生き残ったのだろうか、と。

さすが増補新訂版
昔読んだ物語的な「アンネの日記」とは違う『本当に居た少女』が感じられた。

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