「抗生物質と正しく向き合う」(1998)レオン・チャイトー著 玉嵜敦子訳 2008ガイアブックス
NATURAL ALTERNATIVES TO ANTIBIOTICS
読み始めたきっかけが恥ずかしいことですが、『風邪薬的な感じで手元において置けるものはないか』なんて、自分の怠惰な生活と不摂生を棚に上げて『もしもの時に気軽に楽になれる薬』として抗生物質を探そうとしていたんですね。ただ、耐性菌の存在は知っていましたから、弱いものから使おうなんて甘い考えでいたんですよ。そうしたら、そんな安易な気持ちで使うべきものじゃなかったんですよね。なんてこった!
「院内感染でなくなる方が」っていきなり病院が怖くなったりして。いやー、病院嫌いでよかった。いや、そういう意味じゃなくって抗生物質の使いすぎの問題としての院内感染の話なんでしょうね。ってか、日本の病院は今でも老人たちの集会場になっているんでしょうか。
家畜にに与える抗生物質が食肉を通して人体に入り、動物の体と人間の体の両方で耐性菌を促進しているなんて!この本には書いてありませんが、家畜の糞尿を肥料に使った野菜から抗生物質が?!当然ありえますよね。今現在は多少畜産業界の環境は変わってきているのでしょうか。それともあいかわらず抗生物質漬けなのでしょうか。・・・豚や鶏・・・改善されているとは思えない・・・経済的な理由と製薬会社の圧力ですか、ですよね。ウ~ん、まるで原発村と同じような構造がありそうな気がする。マスコミなんかとの関係もそれっぽいな。これって福島原発事故後の放射性物質の扱いにそっくりなのではないでしょうか。そうか、こういうことを放置してきた厚生労働省なんかの意識が食品の放射性物質への甘い認識に繋がっているのか。農水省との縦割りの弊害か。
農水省は「発育促進」を謳っているがどうなんだろ。農水省のパンフレットでは2006年に家畜への使用を禁止したEUを「科学的知見に基づかない」とまるで自分の方が科学的な知見を持っているような言い方をしているが、果たして本当にそうなのか。そして、放射性物質に対する態度と同じで消費者の安心(不安)を無視しているのは役所らしい。一応見直しは検討しているようだが、禁止までの検討はする気配がない。
「目的がどうであれ、抗生物質を確信を持って選択できる医者はほとんどいない」
製薬会社にとっては新しい薬が開発できれば、耐性菌が現れた方が商売のサイクルになっていた。(開発できれば)
まあ、抗生物質は細菌に働くわけでウィルスによる風邪なんかには効かないらしい。
抗生物質を使うべき用途なんて重症化した時くらいのもので、歯医者で気軽に「念のため抗生物質を出して起きますから、腫れがひどくなるようなら飲んでください」なんて使い方をしてはいけないのではないのか。でもまあ、この場合は細菌によって腫れるわけだから効果はあるのか。
うん、でも、腸内の善玉の細菌まで弱らしてしまうのは嫌だな。
そんなわけで免疫力を強化するべきだというわけですね。
体が熱を出すのはウィルスに対しての防御だから、無闇に熱を下げることは治癒を遅らせるだけだと。
なるほど、ウィルスや細菌は熱でやっつける!だから温泉なんかは健康にいいと言われるのか!そうか!熱い温泉を好むのは、それによって知らず知らずのうちに細菌をやっつけていたのか。それが様々な病気の予防になったりしていたのかも!しかも、免疫機能まで強化されていたのだろうな。
そう、腸内フローラ(細菌叢)を抗生物質がぶっ壊して腸内環境の悪化で病気にまでなってしまうのだな。うわ、怖い!抗生物質を利用したあとは腸内フローラ再生まで特製ヨーグルトなんかで応援してやらないといけないのか!
ああ、そうか!それでピロリ退治の後もずっと体調が悪かったんだ!
・・・結局、素人は抗生物質なんて普段の生活では使うべきでない。
医者で気軽に処方されても、生活に支障がない限り絶対に使わないぞ。
なんて思うのだった。(うわ、意識の180度転換!
鎮痛剤なんかは便利だよね。モルヒネなんて映画で見ると素的!(懲りていない