「環境」にも「身体」にも悪いリサイクル社会の危険性とは 『「リサイクル」汚染列島』 武田邦彦 2000青春出版社
プラスチックは劣化するんだよ。再利用(リサイクル)には向いてないんだよ。
それを燃料にして、生炊きしている石油からプラスチックをつくろうよ。
データを出せよ。ちゃんと検証しようよ。専門家はきちんと責任を持てよ。
ってことですね。
で、「これまで汗を流して苦労してきたことが何の役にも立たないとわかったときほどがっかりすることはありません」とまえがきにありますが、まるで原発に関わってきた武田先生が事故を予想していたかのような言葉です。
で、本の内容としては、ちょっとね、納得するほどは付いていけない。でも、言いたいことは正しいと思うのですね。たぶん、武田先生のこの主張が取り入れられて、かなりの自治体や研究機関で見直しがされてきていると思うのです。でも、(大小問わず)政治的な部分では改善がされないのが現状のようで悲しい。自治体はごみの流れを最終処理まで把握するべきだなんて思う。
「危険の感じ方は状況によって変わる」というのは、これまたフクシマを予見していたような言葉じゃないですか。福島では脱原発と言いながら子供たちは疎開させない。佐賀県玄海町では安全指針すら見直さず、地震・津波対策も出来ていない状況で「安全確認」したと言って再開しようとする。まさに、それぞれの立場によって危険の感じ方が変わっているのか、それともそれを無視しているのか。
「鉛筆を舐める」(計算に大きな任意性が入る)単純リサイクル率と総合リサイクル率
「帳簿のつけかえ」
「移動距離の増加」
世界の真実と日本での情報
森林は紙のために減っているのか。ヨーロッパのリサイクルは本当にすすんでいるのか。
教育は正しく伝えているのか。先生たちはそれに気付いているのか。
何のためのリサイクルか
リサイクルが目的化していないか
(何のための原発か)
(原発が目的化していないか)
『専門家は普遍的法則に従い、長期的高度な訓練を積み、不特定多数に対して責任を持つ』という限りにおいて、日本にどれだけのリサイクル専門家がいるというのか。組織の利益を優先する者は専門家とは言えない。不特定多数に対して責任を持たないから。わ、原子力の専門家なんていうのも、マスコミに出てきた多くが本当は専門家じゃなかっただ!!!