気配り、目配り、心配り

日曜日の夜に自室にて更新している

仕事を終えて地元に着いたら小雨が降っていた

バスターミナルに私の乗る「Ｆ団地」行きが到着

急いで乗り込んで窓ガラスを小さな雨粒が叩くのを眺めていた

土曜日の営業のことを少し引きずっていたのかもしれない

ある時間帯に一気にお客様が重なって

満足に接客できなかったのだ

スタッフは私を入れて３人

それぞれが機転を利かせれば問題ない組数だった

それなのに思う様に行かずにモヤモヤガ残る結果に

お客様が一番の被害者だと思う

せっかく飲みに行ったのに何？って感じで帰った方も

きっと居るだろう

この日は、ホントに久々に遊びに来てくれた女性や

誕生日を彼女とお祝いする為に見えた方

他にも常連の女性がお友達を連れて来てくれたり

初来店のイケメンも居たり

その時間帯に５組が重なってしまったのだ

カウンターとボックスに分かれてお掛けになったお客さん

上手くスタッフが動き回れば何とかなるのに

もどかしくて仕方がなかったのだ

客商売なのだから気配り、目配り、心配り

お客様はただで飲みに来てるわけではないのだ

それでなくてもヒマな週だっただけに

せっかくお客様が来てくれたのにこのザマ

大いに課題を残す事となった

懲りないＭちゃん

出勤前に自室にて更新している

昨夜は金曜日だと言うのにヒマだった

早い時間から静かで嫌な予感

キャッチをしながら目ぼしいお客様にご機嫌伺いのメールしたり

呼びかけてみるけど応答なし

年度末で慌ただしいのだろうか

人通りもあまりないし週末とは思えないくらいだった

そんな中、最近時々顔を出してくれるＭちゃん

２０代前半のまだ若い彼女は

１７でホストデビューをしてイロイロ苦い経験もある

そんな彼女が現在はホスト遊びもやめて

地道に働いて頑張っている

しかし時々血が騒ぐらしくて

今回バイトから社員に昇格した自分祝いの為に

馴染みのホストを訪ねて来たらしい

盛り上げコールでガンガン飲ませるノリが忘れられない様だ

当店でもカラオケで同じ様な回し飲みをしたけれど

オバちゃんガマではノリが悪く

Ｍちゃんには物足りなかったみたいだった

気を遣いながら私たちに分かる歌をチョイスしてくれるものの

彼女が求めるものはそこにはない

結局、一度お会計をして

先に飲んでた店に戻って行った


遅い時間にＭちゃんが再度現れた

今度は戻った店で意気投合したらしい男性が一緒だった

ノリの良いＭちゃんを軽い女と勘違いした男性

Ｍちゃんも途中で面倒臭くなってマヤに丸投げ

上手く男性を先に帰す事に成功したが

その後も、まだ飲み足りないとかで

他の男性客と一緒に遅くまでやっている飲み屋へ行った

全く懲りない子だ

但し、その男性は安全なので心配はないけれど

気を付けてねＭちゃん

変わりゆく裏通り

出勤前に自室にて更新している

昨夜も静かな夜だった

はす向かいのベテランスナックは

早々と看板の灯りを消していた

店前の通りは再開発で古い建物が

次々と新しいマンションに代わっているが

そのせいかどうかは別として

最近、古い小料理屋が閉店した

私はまだ一度も訪れてはいないけれど

年配のお客様を中心に賑わっていたお店だ

先週、常連のＭちゃんから貼り紙がしてあったと聞かされた

彼女はその隣の小料理屋さんの常連だ

翌日、出勤時にその店の前を通ったら

小さな貼り紙がしてあった

長い間、お客様に愛された感謝の言葉と共に

閉店の御挨拶が綴られていた

ママさんやスタッフさんも高齢だったので

体調の事もあったのだろうか

どちらにしても馴染み客は行く店を一軒失い

寂しい事だろう


その店の３０メートルくらい先に

こ洒落た家庭料理の店があった

吉祥寺の高級店ばかりが入ったビルから移転して来て

何年か続いていたのだけど

先日、店名が変わっていた

カウンターに居た割烹着を付けた小太りのママは姿を消し

まだ若い女性がそこに立っていた

外から中が伺えるように扉の一部がガラス張りになっていて

最近はヒマそうだった以前の店

ママさんはカウンターに腰かけて

新しいメニューを考える様に料理本を眺めていた

あのママさんは一体どうしているのだろう

同じ通りの２つのお店が無くなって

ますます変わりゆく裏通りとなっているのである

ジンクス

出勤前に自室にて更新している

昨夜はとってもヒマだった

店前は人通りもなくて静まり返っていた

隣の居酒屋もママが引き戸の向こうから

時折退屈そうに外を眺めていた

予報では雪が積もるかもと言われていて

家路を急いだ人は多かったのだろう

向かいのスナックもシーンとしていた

いつもならカラオケの音が漏れ聞こえて来るのに

それすらもない

何処も同じ状況だったのだろうか


こんな日はジンクスを試すしかない

ヒマな時によくやる方法だ

するとドアが開いて男性が御来店

嘘のようだけど本当の話

去年の暮れに遊びに来てくれたＫさん

郊外のフィリピンパブで

料理係として働いていると言う

この日は休みで飲み歩いていたのだと言う

前回、彼が見えた時は忙しかったので

「なんでこんなに暇なの？」とビックリしていた

それにしてもあのジンクス効果テキメンだ

Ａさん

出勤前に慌ただしく更新している

昨夜は初来店のお客様が２組

どちらも男性だった

後半に見えたＡさんと名乗る彼は

私より４つ下で、１６歳でウリ専デビューしたらしい

彼の口から懐かしい店名を聞いて

私が２０代前半に２丁目のホモバーで

バイトしていた頃を思い出してしまった

そのホモバーのお客さんでＭさんと言うにこやかな中年男性が

よくウリ専の新人を連れて飲みに来ていた

Ｍさんの好みは大人しそうな美少年で

ある時に、何度か連れて来られていたボーイさんが

一人で遊びに来た事があったのだ

その時にＭさんの性癖も聞かされて

それに対応しなくてはならない目の前の美少年に

ちょっと同情してしまったのを覚えている

昨夜来店のＡさんは家庭の事情で高校へは行けず

ウリ専で働いて生計を立てていたらしい

小さい頃にゲイである事を自覚した彼

しかし言動はとても男っぽくてノンケそのもの

ルックスも悪くないので女性にもてるだろう

今、職場のイケメン（２３歳）に恋をしているそうだ

一度、彼に迫った所

全力で拒否されたらしい

でも諦めきれずに何とかならないかとの相談を受けた

ノンケと友達になるのは可能でも

恋人になるのは難しいかもしれない

しかもＡさんはとても男っぽいのでハードルは高い

何かイイ方法があるかしら？