変わりゆく裏通り

出勤前に自室にて更新している

昨夜も静かな夜だった

はす向かいのベテランスナックは

早々と看板の灯りを消していた

店前の通りは再開発で古い建物が

次々と新しいマンションに代わっているが

そのせいかどうかは別として

最近、古い小料理屋が閉店した

私はまだ一度も訪れてはいないけれど

年配のお客様を中心に賑わっていたお店だ

先週、常連のＭちゃんから貼り紙がしてあったと聞かされた

彼女はその隣の小料理屋さんの常連だ

翌日、出勤時にその店の前を通ったら

小さな貼り紙がしてあった

長い間、お客様に愛された感謝の言葉と共に

閉店の御挨拶が綴られていた

ママさんやスタッフさんも高齢だったので

体調の事もあったのだろうか

どちらにしても馴染み客は行く店を一軒失い

寂しい事だろう


その店の３０メートルくらい先に

こ洒落た家庭料理の店があった

吉祥寺の高級店ばかりが入ったビルから移転して来て

何年か続いていたのだけど

先日、店名が変わっていた

カウンターに居た割烹着を付けた小太りのママは姿を消し

まだ若い女性がそこに立っていた

外から中が伺えるように扉の一部がガラス張りになっていて

最近はヒマそうだった以前の店

ママさんはカウンターに腰かけて

新しいメニューを考える様に料理本を眺めていた

あのママさんは一体どうしているのだろう

同じ通りの２つのお店が無くなって

ますます変わりゆく裏通りとなっているのである