おかまのよろめき

現役おかまのお店日記&趣味のはなし

Mちゃん

2009-11-13 16:07:07 | Weblog
今朝は寒かった

昨夜の営業中から急に冷え込んで

暖房を入れなかったら風邪を引いていただろう


そう言えば20代前半に

少しだけ2丁目のホモバーでバイトしていた時

風邪を引いて店を休んだら

お客のMちゃんがタクシーを飛ばして

大塚のアパートまで見舞いに来てくれたっけ

布団の中でゲホゲホ咳き込んでる私に

添い寝して看病してくれた

彼とは少し付き合ったのだけれど

スグに他の子に心変わりして

私はあっさり捨てられたのだ

でもMちゃんはいつまでも私の心の中で

あの時のままの姿で生き続けている


ゲイなのにとても振る舞いが男っぽい

オネエが無理してノンケっぽくしてるのとは違う

そこに惚れてしまったのかもしれない

今頃九州に帰って幸せに暮らしているだろうか


私は九州の男と縁があるようだ

最初に付き合った相手もそうだし

調布で働いている時に知り合った彼もそうだった

奇遇な事に彼もMちゃんと言う

最初、彼に会った時

何故か昔のMちゃんとオーバーラップした

性格もどことなく似ているようで

益々私は彼の虜になって行った

しかし彼はノンケだし

ゲイのMちゃんの時の様には行かないだろう


調布の店を辞めて今の店に移ってスグ

Mちゃんに連絡したら遊びに来てくれた

とっても嬉しかった

たまたま時間があまりなかったので

小一時間でMちゃんは帰ってしまったが

あの時に撮った写メは今も大切に残している


Mちゃんは忙しい身だ

電話しても留守電になってる事が多い

仕事で疲れて爆睡してるのだ

こんな寒い日は

風邪でも引いていないか心配だ

Mちゃん、また電話するね














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雨の夜

2009-11-11 16:22:28 | Weblog
昨夜は営業中に雨が降り出して

明け方にはかなり本降りになった

キャッチをヒデミさんと交代して

店内でお客さんにメールしていたら

近所の小料理屋のママがドアをノックした

「あら、誰も居ないの?」

「そうなのよ、雨も降り出したし…」

「じゃあ口開けしてあげるわ」

「ホント!うれしい!!」

このママが口開けしてくれると

かなりの確率で後にお客様が続くのだ


ママがお土産に持って来てくれたお刺身をつまみに

連日の暇を嘆きあう

そう言えば先日、ママの店の常連さんが亡くなった

近所のマンションに一人暮らしをしていた高齢のご婦人だ

彼女は3日に一本のペースでオールドパーを開けて行く

それに居合わせたお客さんにもビールを抜いたりと

かなり羽振りが良かった

しかし、その分とてもワガママで

ママも手を焼くことが多かった様だ


「ここのところSちゃん来てなかったのよ

 連絡しても出ないから

 マンションに行ってみたのよ」

ママの店とそのはす向かいの赤提灯には

連日のように飲みに来て

帰りはママか赤提灯のマスターが

マンションまで肩を貸していた

「Sちゃんの身内に連絡が取れて

 マンションに見に行って貰うように言ったんだけど

 私も心配になって駆けつけたら

 お巡りさんが居るのよ」

ママの嫌な予感が的中した


「あの日の前後だったと思うわ

 店の壁に掛けてあるカレンダーが

 手も触れないのに突然落ちたのよ

 Sちゃんがお別れに来たのかしら」

前の日に「天ぷらが食べたい」って言うから

彼女の為に用意していたのだが

店には現れなかったそうだ


「とってもキレイにお化粧してもらってたわ

 髪の毛もアップにしてもらって」

近所に住んでるからいつも着の身着のままで現れるのだが

男性客が居れば急に鏡を出して

ファンデーションを直すそうだ

納棺師によって旅立ちの化粧を施されたSさんは

大変美しく安らかな寝顔だったそうだ


数年前に他界したご主人と同じ年齢で逝ったSさん

「あんなにキレイにしてもらって

 きっとダンナさんもあの世で惚れ直すわね」

同年代の常連さんを失って

ママは寂しそうにポツリとそう呟いた


 








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ニッセン

2009-11-09 12:25:21 | Weblog
サナエさんから昨夜電話があった

入院してから2ヶ月近く経つ

退屈な闘病生活でたまにはオカマの声でも聞きたいのだろう

「いつでも電話して来てね」と言うのだが

どの時間帯なら邪魔にならないのだろうと考えてる内に

ついついケータイの番号を押す指が鈍る

彼女からの電話に出ると

日頃の愚痴やら鬱憤を吐き出してしまい

かえって彼女に負担をかけてしまうのだ

入院している人に余分な気を遣わせるのは酷なのに

思わず口をついて出るのは嘆き節なのが情けない


ニッセンから注文していた品物が届いた

今回はミュールを何足か選んだ

この時期ならブーツだろうが

店ではミュールが必需品なのだ


それにしても便利になった

昔は靴を買うにもサイズが少なくて

新宿のビッグサイズ専門店や

浅草の問屋まで足を延ばしていた

それに値段も結構するので

気軽に買うのは躊躇われた

それが今ではニッセンで気軽に手に入れる事が出来るのだ

サイズも色もデザインも豊富なのが嬉しい

さらにお値段も安いのでまとめ買いしても

お財布にそれほど負担がかからない

女装子ちゃん達の中にもニッセン利用者は多い

特に地方に住んでいて

中々お買い物にも行けない人には救いの神だ

但し、人気商品はあっと言う間に売り切れるので

カタログが届いたら速攻注文が基本だけれど…


昨夜のめまいはかなり軽くなったが

今度は微熱が出て来た

風邪ではないと思うけれど

油断は禁物だ

出勤までにもう少し眠って体調を整えよう

それにしても週の初めから憂鬱だ

仕事に差し支えなければ良いのだが


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朝からめまいが

2009-11-08 23:05:55 | Weblog
店から帰る小田急の中で体調が悪くなった

はす向かいには何処かの可愛い高校野球部が居るし

視界はとても良好なのに

何故か気分が優れない

一週間の疲れがドッと出る日曜日の朝

帰りがけの電車内が最も披露を感じるので

いつもならシートに腰掛けた途端に爆睡モードは必至である

なのに今朝は何だか数分おきに具合悪くなって目が覚める


目の前にはこの時間帯に必ず乗っているオジサンが

私の方を不審そうにチラ見している

営業中に被っているウイッグで髪の毛はつぶれ

メイクは落としているものの化粧ぼけした顔で

時々苦しそうにうたた寝しているこのオヤジは一体?と

思っているのではないだろうか


それにしても何だろうこの倦怠感は

店で酔うほど酒は飲んでいない

うがい、手洗い、マスクは励行している

風邪を引いた時のあの不快さでもない

目的駅に着いて降りた途端、軽いめまいがした

あっ原因はコレだ

いつものめまいが始まったのだ


部屋に着き、すぐに布団を敷いて横になった

とにかく横になって安静にしていれば

少しは楽になるかもしれない

しかも今日は日曜日なので時間を気にせずに眠っていられるのだ

仰向けになった途端、天井がグルグル回り始めた

もうコレも慣れっこだ

いつもなら枕元のCDをかけて寝るのだが

それすらも出来ないまま目を閉じた

洗い立てのタオルケットから甘い柔軟材の香りがする

いつもなら心地良いこの香りすらも

今は不快でしかない


目が覚めたらカーテンで閉ざされた窓の向こうは真っ暗である

近隣の音も全くしない

何時だろうか

まさか夜中って事はないだろう

時計を見ると夜の7時前だった

目覚めはそれほど悪くない

ぐっすりと眠ったのでめまいも少しは和らいだか

布団から出て立ち上がったら

やはりまだ軽くふらつくので油断は禁物だ


お腹が空いている

持ち帰り弁当の「本家かまどや」に電話する

外食や買出しさえする元気もない

冷蔵庫の残り物で何か作ることなんて

今の私にはあり得ない

電話の向こうの女性は落ち着いた口調で

「45分くらいお待ちいただきますが…」

テレビでも見てればあっと言う間だ

幾つかの注文を終えてキッチンへ

熱いお茶の為に湯を沸かすのだ


ご飯を食べたら少しは元気が出るだろうか

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ショットバーで…

2009-11-07 13:43:26 | Weblog
電車に揺られて地元駅に着いた

小田急に乗り換えて僅か30分だが良く眠れた

寝ぼけ眼をこすりながら下車

ホームに降り立つと思わず身震いがする

今朝も寒い

この駅には待合室があり

そこは軽く暖房が入っているが

マスクをせずに咳込む人が居たりして

ちょっと危険な場所と化している

その隣ではこれから出勤だろうか

大きな口を開けてアイラインを引いている女性

新型インフルエンザは「警戒」レベルだと言うのに…


昨夜は早い時間帯が激ヒマで

ずっとママとキャッチをしていた

近所の店は団体が入って賑わいを見せているのに

ウチの店だけが取り残されたようだった

人通りもイマイチなので

映画好きが集まるショットバーを覗いてみた


この店は30代のマスターが一人でやっている

薄暗い店内には洋画のオリジナルポスターや

俳優をデッサンした物などが額に入れられ

BGMも控えめな音量で映画音楽を流している

お客様は3~40代の男性が多く

この落ち着いた雰囲気を楽しみに来ている人が殆どだ

声高に映画の知識をひけらかしたり

評論家気取りで余計な雑音を発する人はまず居ない

学生街などに有りがちな映画マニアが集う店とは

一味違う趣のある隠れ家だ


この店のホットワインはかなり効く

シナモンスティックで時々かき混ぜながら飲むのだが

冷えた身体には即効性がある

しかし2杯目を頼むのは勇気が居る

これから店に戻って営業なのに

酔っ払ってる場合じゃないからだ

ママはそれを飲んだ後ビールを頼んでいた

私は自家製と言う黒糖梅酒をいただいた


そう言えば2~3日前に

この店の前にオーディオセットとキャビネットが捨ててあった

スピーカーはBOSEの101っぽいコンパクト型で

よっぽど貰って帰ろうかと心が揺らいだが

それを持って電車に揺られるのは辛いので

後ろ髪を引かれながらも諦めた

そんな話をマスターにしたら

あのスピーカーは他のメーカーのだけど

一緒にBOSEのアンプも捨ててあったと言う

この店はマンションの一階だが

上に住む住人が出したものらしい

「きっと新しいオーディオセットを買ったので

 お払い箱になったのでしょう」

「ヤフオクとかに出品すれば売れそうなのにね

 それよりも近所だったら絶対に貰って帰ったわ」

ついつい貧乏臭い話に花が咲いてしまい

オーディオに全く興味のないママが呆れていた


あのスピーカーやアンプは何処かのリサイクルショップで

新しいご主人様の元へ引き取られるのを待ってるのかしら

大切に使ってくれる人だったら良いけど…

自分のモノでもないのに

行方を案じる私なのであった






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