昨夜の一番乗りは当店には珍しくゲイのカップルだった
近所で同棲しているハルとマコト
ハルは全くゲイテイストを感じさせない言動だが
マコトは入ってくるなりハイトーンのオネエ言葉丸出し
たじろぐヒデミ
当店ではごく稀にこのタイプのお客様がお見えになるが
結構辛辣で扱いづらい場合がある
リアクション下手なヒデミは簡単にやり込められてしまうので
苦手なのだ
トイレから戻って来たマコトは愛くるしい顔立ちだ
見た目30代半ばだろうか
ややまったりした喋り方で攻撃的ではない
きっと若い頃は2丁目でモテただろう
「そうなの、店子(みせこ)の経験もあるわ
アッシ第一印象でその人が好きか嫌いかが決まっちゃうの
駄目な人とは話もしないわ」
て事は私は合格だった様だ
相棒のハルはマコトより7つ上で男っぽい印象だ
甘えん坊のマコトを優しく見守りながら
たまにツッコミを入れるといったタイプ
昔はアパレル関係で働いていたらしく
マコトのファッションにも手厳しい
「選んでくれるのは彼だけど
最近はそれらを上手くコーディネイト出切る様になったわ」
マコトの今日のアウターも可愛いデザインだ
其処へこのところ頻繁に遊びに来てくれるアッ子登場
さきほど彼女のダンナ様から
焼きたての美味しいナンを差し入れていただいたばかりだ
そのお礼を言う間もなく彼女が差し出したのは
「閻魔」と言う焼酎だった
「いつも何かしらお土産をいただいてホントに申し訳ないわ
でもアンタの持って来てくれる物ってハズレがないのよね」
早速ゲイカップルの隣に案内する
マコトの隣に座ったアッ子は
2人とすぐに意気投合
閻魔は彼らのグラスに注がれた
そしてアッ子のファッションチェック
ペンダントの長さやヘアスタイルについて
ハルとマコトはアドバイスする
アッ子もふんふんと頷いている
そしてその後は昭和歌謡のカラオケ大会で大盛り上がり
今夜はむしゃくしゃしていたアッ子は
みんなの手拍子やコールで上機嫌だ
負けずにマコトも明菜で応酬
後期のマニアックな選曲に一同連いて行けず
「あら、でもこの曲売れたのよ~」と反発
かれこれ2時間は歌合戦が繰り広げられた
彼らが帰った後はノンちゃん登場
「日曜日にサーカスカフェに行って来たんですよ
そしたら金曜日にエドナさんが来たって聞いて…」
手には日出郎さんのCDを持っている
よく見ると手書きのサイン入りだ
「隣のテーブルでお話してたんだけど
私“燃えろバルセロナ”を持ってるんですよ
と話しかけたら喜んでくれて
オークションサイトで7万の値が付いたらしいんですって
だからコレも値打ち出るからと言って
新曲のCD買ってしまいました」
燃えろバルセロナとは
オリンピックに合わせて出した曲だった
テレビでは何度か見かけたがヒットには程遠かった
ノンちゃんはショーが好きで
ミュージカル映画も結構見ている
間近で素晴らしいパフォーマンスが見られる
サーカスカフェに大興奮した様だった
ノンちゃんの後にはタクシーでわざわざ駆けつけたミニ子
ダンナと別れて年頃の息子と2人暮らしだ
大人しそうな風貌ながら結構イケイケなのだ
ノンちゃんとウマが合ったらしくカラオケで盛り上がっていた
そこへフィリピンパブから流れて来た2人組の男性
彼らは2週間前に初来店で
先輩の方がママの悩殺攻撃にノックアウト
後輩の方はバイである事を告白した
早い時間から飲み歩いているとの事で
先輩の方は眠ってしまったが
可愛い後輩クンと閉店までお話した
ところで先週体験入店したミラーが
また電話をしてきた
「あのう、もう一度チャンスをいただけないかと…」
電話ではとても礼儀正しく好印象だが
「アンタもう睡眠薬は飲まないって約束する?」
「ハイ」
「じゃあ水曜日にもう一度来て」
その日が今夜だ
ミラーにはお水のイロハをしっかり教えてあげなくては…
近所で同棲しているハルとマコト
ハルは全くゲイテイストを感じさせない言動だが
マコトは入ってくるなりハイトーンのオネエ言葉丸出し
たじろぐヒデミ
当店ではごく稀にこのタイプのお客様がお見えになるが
結構辛辣で扱いづらい場合がある
リアクション下手なヒデミは簡単にやり込められてしまうので
苦手なのだ
トイレから戻って来たマコトは愛くるしい顔立ちだ
見た目30代半ばだろうか
ややまったりした喋り方で攻撃的ではない
きっと若い頃は2丁目でモテただろう
「そうなの、店子(みせこ)の経験もあるわ
アッシ第一印象でその人が好きか嫌いかが決まっちゃうの
駄目な人とは話もしないわ」
て事は私は合格だった様だ
相棒のハルはマコトより7つ上で男っぽい印象だ
甘えん坊のマコトを優しく見守りながら
たまにツッコミを入れるといったタイプ
昔はアパレル関係で働いていたらしく
マコトのファッションにも手厳しい
「選んでくれるのは彼だけど
最近はそれらを上手くコーディネイト出切る様になったわ」
マコトの今日のアウターも可愛いデザインだ
其処へこのところ頻繁に遊びに来てくれるアッ子登場
さきほど彼女のダンナ様から
焼きたての美味しいナンを差し入れていただいたばかりだ
そのお礼を言う間もなく彼女が差し出したのは
「閻魔」と言う焼酎だった
「いつも何かしらお土産をいただいてホントに申し訳ないわ
でもアンタの持って来てくれる物ってハズレがないのよね」
早速ゲイカップルの隣に案内する
マコトの隣に座ったアッ子は
2人とすぐに意気投合
閻魔は彼らのグラスに注がれた
そしてアッ子のファッションチェック
ペンダントの長さやヘアスタイルについて
ハルとマコトはアドバイスする
アッ子もふんふんと頷いている
そしてその後は昭和歌謡のカラオケ大会で大盛り上がり
今夜はむしゃくしゃしていたアッ子は
みんなの手拍子やコールで上機嫌だ
負けずにマコトも明菜で応酬
後期のマニアックな選曲に一同連いて行けず
「あら、でもこの曲売れたのよ~」と反発
かれこれ2時間は歌合戦が繰り広げられた
彼らが帰った後はノンちゃん登場
「日曜日にサーカスカフェに行って来たんですよ
そしたら金曜日にエドナさんが来たって聞いて…」
手には日出郎さんのCDを持っている
よく見ると手書きのサイン入りだ
「隣のテーブルでお話してたんだけど
私“燃えろバルセロナ”を持ってるんですよ
と話しかけたら喜んでくれて
オークションサイトで7万の値が付いたらしいんですって
だからコレも値打ち出るからと言って
新曲のCD買ってしまいました」
燃えろバルセロナとは
オリンピックに合わせて出した曲だった
テレビでは何度か見かけたがヒットには程遠かった
ノンちゃんはショーが好きで
ミュージカル映画も結構見ている
間近で素晴らしいパフォーマンスが見られる
サーカスカフェに大興奮した様だった
ノンちゃんの後にはタクシーでわざわざ駆けつけたミニ子
ダンナと別れて年頃の息子と2人暮らしだ
大人しそうな風貌ながら結構イケイケなのだ
ノンちゃんとウマが合ったらしくカラオケで盛り上がっていた
そこへフィリピンパブから流れて来た2人組の男性
彼らは2週間前に初来店で
先輩の方がママの悩殺攻撃にノックアウト
後輩の方はバイである事を告白した
早い時間から飲み歩いているとの事で
先輩の方は眠ってしまったが
可愛い後輩クンと閉店までお話した
ところで先週体験入店したミラーが
また電話をしてきた
「あのう、もう一度チャンスをいただけないかと…」
電話ではとても礼儀正しく好印象だが
「アンタもう睡眠薬は飲まないって約束する?」
「ハイ」
「じゃあ水曜日にもう一度来て」
その日が今夜だ
ミラーにはお水のイロハをしっかり教えてあげなくては…