おかまのよろめき

現役おかまのお店日記&趣味のはなし

若いお巡りさん

2008-11-22 11:36:28 | Weblog
突然豹変して暴れだしたIちゃん

それを私とヒデミさんで押さえ付けていた

そこへ、やっとお巡りさん登場

「どうかしましたか?」

恰幅の良い年配のお巡りさんだった

しかも一人で現れた

私は密かに若くて精悍な巡査さんを期待していた

実際に、店の周辺をパトロールしている彼らの中に

私好みの若くて純情そうなお巡りさんをチェック済みだ

この期に及んでもオトコの好みを云々する私って

どうかしてる…オカマの性だろうか


私とヒデミさんはIちゃんから離れ

お巡りさんに力仕事を譲る

押さえ付けるのは良いのだが

まだ暴れているIちゃんから事情を聞く事も出来ない

「悪いけど、もう一度110番してくれる」

両手が塞がってるので無線も使えない

ヒデミさんが急いで電話する

押さえ付けながらIちゃんを落ち着かせようと

穏やかな口調で話しかけるお巡りさん

Iちゃんは、激昂したまま酷いセリフを吐いている

「お前ら、俺たちの税金で食ってるくせに…」

警察のご厄介になる人の常套句だ

「オレだって税金は払ってるんだぞ」

お巡りさんもムッとしたようだ

Iちゃんは更に何かお巡りさんを挑発していたが

私はカウンターの中で洗い物の残りを片付け

飛び散ったグラスの破片を処理していた

ヒデミさんもサナエさんも店の隅で行方を見守っていた


かれこれ15分くらい経っただろうか

Iちゃんもさんざっぱらお巡りさんに毒づいて

スッキリしたのか抵抗はやめた様だ

「たばこ一本くれよ」

さっきまでの大暴れが嘘のように落ち着きを取り戻した


そこへ新たに2人のお巡りさんが登場

一人はやはりくたびれたオジサンだったが

もう一人が若いポリスマンで

目がクリッとした童顔なのに

身体は柔道かレスリングで鍛えた様なガッチリ型だ

“キャ~!そうそう、この子よ、この子なのよ~”

私が店前でキャッチしてる時にたまに見かける彼だ

「お疲れ様で~す!」と

必ず声をかけると「どうも」と言って自転車で走り去る

嬉しいわ~、お話したいわ~

「ねェ彼、可愛いわネェ、タイプだわ」

ついふざけて声をかけてみたら大きな目でジロッと睨まれた

よく考えたら、化粧も落としてどう見てもオッサンの私

クネクネと身をよじりながらカウンターの中で

熱い視線を送りながらそんな事を言われたら気味悪いだろう

もう一人のオジサンの方が

「ウチの婦人警官もこの間来たらしいよ」

「え~っ誰かしら?やっぱストレス溜まるもんね~

 そちらの彼も、もし良かったら今度来てよ~」

全く懲りない私、さっき睨まれたばかりなのに…

でも呆れた顔で苦笑いしてたのだ、可愛い~

チャンスがあれば写メでも撮っちゃいそうな勢いの私


Iちゃんの事すっかり忘れていたが

トイレに行った後、交番に連行された

「どうもご苦労様です、ありがとうございます」

彼らを外に送る際に、どさくさに紛れて

若い彼のボディにタッチしたかったんだけど

真っ先に外に出てしまったので願い叶わず


Iちゃんのお陰で帰りが随分遅くなったが

あのお巡りさんを見られただけでちょっと気分が良い

それにしても私って欲求不満なのだろうか



















コメント
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