なんくる、なくない?

浪花節だよ、人生は。

くちぶえサンドイッチ~松浦弥太郎随筆集~

2010-09-01 22:52:38 | 
初版の時に一度だけ見かけて、先日、本屋さんで久々の再会、
解説が角田光代になっていると知るや、即ゲット。

実はまだ読み終わってもないけど、とにかく早く紹介したくて。
でも私の感想なんかより、角田さんの的確な解説から抜粋してみよう。


_この作者のものの見方、感じ方、気持のよさを味わわせるものごと、
それらは非常に女の子的であって、読んでいると女の子魂を刺激され、
そうして私などは、はたと、自分にもちゃんと女の子魂があったと気付いて
うれしくなるのである。

_美しく暮らす、というのはどういうこのなのかを、本書を読んでいると考えてしまう。
ここに描かれた日々や瞬間は、いうまでもなく美しい暮らしの一端であり、
でもその美しさとは、お洒落な服を着る事でも、雑誌に出てくるようなインテリアで
部屋を飾る事でも、高級レストランでおいしい料理を食べることでもない。
もっとささやかで、もっと重大なことである。


私は最近、満員電車に揺られながらこの本を読んでいる。
すると、あ~ら不思議。
蒸れた車内も、隣の汗臭いおっちゃんもどこか遠くへ去っていき、
アッと言う間に、素敵な空間に早変わり。

シルバーのシンプルなキッチンに映える赤いゴブレットや、
赤と緑のネイティブアメリカン柄の大きな毛布や(欲しい!)、
珈琲に呪文をかける女の子や、パンツを投げる女の子、
サンフランシスコの本屋さんの風景なんかが次々浮かんできて、
心地良い海風に吹かれてる様な気分になれる。

まだまだ続きが残ってるのが嬉しい。
暑苦しい日々の、一服の清涼剤になるはず。文庫本もあるよ。

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