雑巾がけ

本ブログ常連のkappe@錦さんから、もっと雑巾掛けしなさいとの有り難い忠告をいただきました。そういうことなんですね。一連の人事異動の結果、今国会の私の役回りは次のようなものとなりました。どれも未体験ゾーンですが、誠心誠意頑張ってみたいと思います。

政務:衆議院外務委員会理事、安全保障委員会委員
党務:政調副会長(外交安保・経済産業担当)、国対副委員長(外務担当)、東京都連常任幹事・組織委員長

政調と国対の役員を兼務するのはあまり例がないようで、同僚議員にはしきりに同情されるのですが、精一杯務め上げようと覚悟を決めました。11月の出版に向けた執筆も佳境に入り、10月補選の応援にも駆けつけねばならず、すでに仕事戦線は延びきったような状態です。睡眠を削る以外にこのピンチを乗り切る術はありません。歯を食いしばって、今宵ももうひと踏ん張り!
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第165回臨時国会の開幕

いよいよ81日間にわたる臨時国会が開幕しました。

昨日の党大会直後に再任が決まった小沢代表が検査入院するというハプニングに見舞われたが、今日の首班指名本会議には元気に出席し、一同ほっと胸をなで下ろしたところです。

私は、外交安保・経済産業政策担当の政調副会長に就任することとなりました。まだ、衆議院の所属委員会は確定していませんが、引き続き、対外関係に関わる党の政策とりまとめに全力を挙げることになります。

ところで、発足した安倍政権の顔ぶれは、実務的で堅実な布陣という第一印象です。麻生外相の留任に加え、久間防衛庁長官の返り咲き、拉致問題も担当する官房長官に塩崎さん、拉致担当の首相補佐官に中山恭子さん、また新設された国家安全保障担当の首相補佐官に小池百合子さんが就任するなど、質疑を挑む私たちにとっては、まさに論戦が待ち遠しくなるような多彩な顔ぶれです。

また、発表された閣僚名簿を見る限り、安倍官邸のホワイトハウス化を推進する体制は、十分「本気さ」を感じさせるものといえます。すでに70名を超えたといわれる各省庁の課長クラスの公募への応募状況と相まって、日本版NSCがどのように形成されていくのか、しっかり見極めていくとともに、立法府の立場から、よりよい体制づくりに向けた注文もどしどしつけていきたいと思います。
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小沢代表の安保観

今朝のサンデー・プロジェクトを観て、ほっと安堵しました。小沢代表が、初めて防衛庁の省昇格について、前向きな姿勢を明言したのです。自衛権の考え方についても、私たちの提案してきた線で、明快に説明していました。あとは、テロ特措法の期限延長についての見解を調整し、一般法(恒久法)制定に向けた契機としていきたいと意を強くしています。

これまでは、無用の混乱を避けるため、敢えて公にしてきませんでしたが、水面下で代表や政調会長に対する働きかけを続けてきた甲斐がありました。代表がテレビで明言してくれましたので、もはや解禁ということで、少し解説しておきたいと思います。

国民の生命と財産を守る国防の任にあたる官庁が他の省庁よりも格下で、その長官に予算や法律の発議権すら与えられない現状はあまりに異常。戦前戦中の反省と言いながら、シヴィリアン・コントロールの観点からはきわめて曖昧な地位に置かれてきた防衛庁・自衛隊の存在を国際水準に合わせることに異論があろうはずがありません。これで、日米同盟協力における「防衛省」の比重も高まり、より現実的で対等な関係づくりに寄与することになるでしょう。

また、自衛権についての考え方も、代表選に向けての政策綱領には、「個別的であれ集団的であれ、我が国が急迫不正の侵害を受けた場合に限って行使する」との表現に止まっていたものを、「急迫不正の侵害」に加えて「その恐れのある場合」にも言及しうまく補足できたと思います。この補足によって、周辺事態における日米協力活動中に米軍が攻撃を受けた場合にも、自衛隊が反撃できることになりますし、ミサイル防衛における日米のシステム共有、ミサイル迎撃における共同対処などについても現行憲法下で「合憲」と解釈しうることを明らかにしました。これも現実的な見解で、前原代表の打ち出していた「集団的自衛権容認論」と実質的にほとんど変わらないことになります。

残るは、自衛隊の海外活動に関する一般法についてです。我が国の場合、何か事が起こるたびに必要に応じて法律を作り、そのつど憲法解釈を施してきましたから、「法律を作れば即ち行動に移す」との認識が無意識のうちに定着してしまっています。しかし、静かに考えてみれば、法律を作ったからといって、即行動に移す必要はないわけで、そのつど起こった事象に応じてケース・バイ・ケースで政治判断を下し、自衛隊を派遣する場合もあれば、派遣しない場合もある、というのが普通の国なのです。

ですから、「一般法を作ると自衛隊の海外派遣が野放図に行われてしまう」というのは立法論ではなく、たんなる政治不信の表明に他なりません。次の政権を目指す私たちとしては、自己不信そのものであり、それは余りにも情けない議論ではないかと思うのです。国会開会と同時に始まるテロ特措法の期限延長審議に合わせて、党内の意見集約を急がねばなりません。この点、小沢代表は、国連決議に基づく自衛隊の海外活動は、平和維持のみならず治安維持任務も含めて肯定していますので、それほどの難題ではないと思っています。

問題は、国連決議がない場合の対応についてです。私個人は、国益を重視する立場から、国連決議のない場合にも派遣できるような枠組みにしておくべきだと考えます。要は、繰り返しになりますが、政治の意思決定のメカニズムを整備しておくことです。それには、ドイツで学んだような国会の事前承認の手続きを確立する必要があります。(一部加筆@2006-09-24 15:20)
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臨時国会26日召集決まる

今日の閣議で、臨時国会を26日に召集することが正式決定されました。いよいよ80日余の長い臨時国会の幕開けです。気が引き締まります。

それに先立ち、恒例の委員会希望の打診が国対から。
常任委員会は第三志望まで、特別委員会は第二志望まで提出できます。
私は、第一志望を安全保障委員会、第二志望を文部科学委員会、第三志望を外務委員会、そして、特別委員会の第一志望を「青少年」、第二志望を「拉致」として提出しました。

常任委員会については、防衛庁省昇格問題やテロ特措法の期限延長(11月1日が期限)、さらには自衛隊海外派遣のための一般法(恒久法)制定など課題山積で、安保はさすがに動かし難く、たとえ文部科学委員会からはずれても、なお教育や子ども政策に関われるよう、特別委員会は青少年特を第一志望としました。

民主党内も、25日の党大会を経て大幅人事が断行されるようで、心機一転、全力で国務に精励する覚悟です。久しく顔を合わせていない同僚議員からも携帯にコンタクトが相次ぎます。小沢代表の下、政権交代に向け(その前に、神奈川16区と大阪9区で二つの補欠選挙があります)、各々気力充実の様子。彼らと言葉を交わすたびに闘志が湧いてきます。

ところで、先日紹介した民主党の貸金業法等の改正案について、日経(NIKKEI NET)が要領よくまとめてくれていますので、ご参考までに転載しておきます。

(転載はじめ)
『灰色金利は即時撤廃・民主、貸金業改革で独自案』

 民主党は20日、多重債務者救済に向けた独自の貸金業制度改革案をまとめた。出資法の上限金利(年29.2%)を利息制限法並み(年15―20%)に引き下げ、グレーゾーン(灰色)金利を即時撤廃するのが柱。自民党案が盛り込んだ少額・短期貸し付けに限った特例金利も設けない。無人契約機やATMを通じた融資の禁止、業者免許制や違法業者への課徴金の導入なども検討する。

 自民党の貸金業法改正案では出資法の上限金利を「おおむね3年以内に引き下げる」ほか、少額・短期貸し付けでは年25.5%の特例金利を上限金利引き下げ後も2年間残すとしている。民主党は「高金利を残すのは多重債務者救済という本来の目的に合わず、業界寄りだ」と批判。灰色金利は法施行後すぐ廃止し、特例も認めないことで政策面の違いを明確にした。 (07:01)
(転載終わり)

派手なホームランを狙うのではなく、当面は、こういうヒットをこつこつ積み上げて、国民の皆さんの信頼を獲得していくことが肝要なのだと思います。
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官邸機能の強化

自民党総裁に就任した安倍官房長官の指示で、政府が、重要政策の企画、立案を担当する首相官邸スタッフを全府省庁から公募すると発表しました。公募の対象は課長、企画官級の中堅幹部で、対北朝鮮政策や教育改革などを担当。募集人員は5-10人程度で書類選考や面接の上採用が決定。身分は、内閣官房と出身省庁の併任となるが、安倍政権の間は出身府省庁には戻らないという。

官邸機能強化を打ち出していた安倍氏の改革イニシャティヴ第一弾となります。省庁側の推薦によらない官僚の登用は画期的で、いわば「政治任用」であり、機能すれば素晴らしい試みだと思います。私自身、日本版NSCの創設をこれまで幾度となく提唱してきましたから(実際、「次の内閣」より「影のNSC」を民主党内につくるべきと提案してきました)、こういった試みに思い切った民間登用も組み合わせ、現下のベスト・アンド・ブライテストによって首相・官房長官の政権中枢機能を高めていくことにはまったく異論はありません。

ただし、機能するかどうかは今後の推移を注意深く見守りたいと思います。これまでの官邸人事は、結局、出身省庁のひも付きで、しばしば「府省庁側の権益を守るための連絡役」に止まっていました。もっとも、政権が代わればお払い箱というのでは、仕える官僚の皆さんから見ればそれもやむを得ないでしょう。今回の措置によって、出身官庁を離れ、安倍官邸に馳せ参ずる課長クラスの優秀なスタッフがどのくらいいるのだろうか。そうとう勇気の要ることだろう。役所での出世を重視している人がそう易々と今の地位を捨てることは難しい。安倍政権が短命に終わったら・・・。

せめてその後の身分保障を考えてあげれば、チャレンジし易いとも思いますが、しかし、打算抜きに、どんなに短くとも、官邸中枢で政策立案・執行のコントロールに情熱を傾けることができれば、あるいは公僕として本望かもしれません。いずれにしても、画期的な試み。今後、幾多の試行錯誤を経ることになるでしょうが、わが民主党政権が誕生した暁には、これをもっともっと深化させていきたいものです。
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