内閣改造

小泉政権最後(?)の内閣の陣容が発表された。
私の担当分野との関連でいくと、外相に麻生さん、防衛長官に額賀さん、官房長官に安倍さんといったところ。なかなか重厚な布陣だ。手堅い外交を展開していた町村外相の留任もあるかと思っていたが、麻生さんの外交手腕を見極めたい。防衛、官房は、前任者に比べて数段良くなったと思う。額賀さんは、在日米軍再編の土壇場で事態収拾に乗り出し存在感を示したし、安部さんの官房長官就任で、この2年ちかく開店休業状態だった内閣官房の拉致問題対策部局の活性化が期待できる。その分、外交・安保面で野党の存在感を出して行くには、相当ハードルが高くなったと思うが、それだけにやり甲斐があることも事実。
政府・与党との差別化を無理やり追求する旧来型の野党外交ではなく、政府が採用し切れない、あるいは踏み込み切れなかったような現実的な政策選択肢を提示していきたい。
その他、今日は、党の憲法調査会の総会があり、安全保障を中心に討議が行われたが、自民党案との差別化を意識する余りに、旧社会党と変わらないような議論に終始する何人かの議員の発言を聞き、このままでは益々国民の意識から遠ざかってしまうのではないか、と少々気が重くなった。
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幻の初答弁

今日は、私にとって初の委員会答弁に日になるはずだった。
「イラク特措法廃止法案」、別名「イラクは件自衛隊撤退法案」の法案提出者の独りとして、イラク特別委員会での法案質疑で答弁することになったのである。

しかし、結果は空振り。与野党理事による協議が不調に終わり、法案の趣旨説明だけが行われ、法案審議はしないという前代未聞の結果に。法案提出者としては、甚だ不本意な結末であるが、私個人としては、法案自体が甚だ不本意なものであっただけに、じつは安堵している。

同法案は、現行の特措法が定める12月14日の期限をもってイラク・サマワにおける陸上自衛隊の活動を終了させるものである。しかし、私見では、12月末日のイラク正式政府発足からなお数ヶ月はイラク国民にとってきわめて不安定な時期にあたり(ちょうど出産直後の赤子の状況を想起して欲しい)、そこで多国籍部隊における撤退の連鎖の引き金を日本が引くことには躊躇を覚えるのである。

もちろん、これまで一貫してイラク戦争に反対してきた民主党としては、一日も早くイラクから自衛隊を撤退させなければならないという思いから、派遣期限を捉えて自衛隊の撤退を促す政治的な意図は理解できる。しかし、イラク戦争への反対の意思表示と、治安の安定と戦後復興に苦しんでいるイラク国民を見捨てて、それなりに現地で役に立っている自衛隊を引き上げてしまうことは無責任ではないか、と思うのだ。

党の安全保障政策の責任者として法案提出者に名を連ねることとなったが、今後は、機械的に法案提出者を決めるのではなく、内容によっては辞退することも考えねばならない。
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前原新体制の発足

あの厳しい総選挙が終わって早一月。

この間、「小選挙区議席奪還」を合い言葉に事務所体制を一新し、後援会の皆さんと「巻き返し」を誓い合った。前原新体制に対する国民の皆さんの期待と好感も高まっていることを実感する。

私は、その前原新体制の下、「次の内閣」安全保障担当として、外務担当の浅尾慶一郎参議院議員とともに、党の外交・安保政策の取りまとめに当たることになった。

有権者の皆さんが政権交代に躊躇してしまう原因の一つが、民主党の外交安保政策にあることを自覚しているので、無理に差別化しようとして現実感覚を失わないように、しかし、党内議論は徹底的に尽くしながら、党としての政策理念を明確に打ち出せるよう努力していきたい。
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