コーネリア防衛軍本部中枢、
セキュリティレベル7。将軍と大統領クラスの権限がなければ立ち入ることはできない。そもそも、この扉の存在さえ、大佐以下の将校には知らされていない。厳重きわまるロックが今、開錠され……コーネリア史上初めて、軍籍を持たない者がその中に足を踏み入れた。
二人の人影が、扉の奥、真っ直ぐに伸びた白い通路を覗き込む。
氷のように冷えた空気が、フォックス・マクラウドの鼻腔をくすぐった。くしっ、と小さな音をたててクシャミが出る。
「……寒いな」
鼻の下をこすりながら後ろを振り返る。
歯の根をがちがち鳴らし、身を縮こまらせたファルコ・ランバルディがそこにいた。
「ががががが」
「おい。大丈夫かファルコ?」
「だだだ、大丈夫だぁ? 見てわからねぇのか、もうすぐ凍死するところだ!」
「……防寒具が必要だな」
セキュリティレベル7。将軍と大統領クラスの権限がなければ立ち入ることはできない。そもそも、この扉の存在さえ、大佐以下の将校には知らされていない。厳重きわまるロックが今、開錠され……コーネリア史上初めて、軍籍を持たない者がその中に足を踏み入れた。
二人の人影が、扉の奥、真っ直ぐに伸びた白い通路を覗き込む。
氷のように冷えた空気が、フォックス・マクラウドの鼻腔をくすぐった。くしっ、と小さな音をたててクシャミが出る。
「……寒いな」
鼻の下をこすりながら後ろを振り返る。
歯の根をがちがち鳴らし、身を縮こまらせたファルコ・ランバルディがそこにいた。
「ががががが」
「おい。大丈夫かファルコ?」
「だだだ、大丈夫だぁ? 見てわからねぇのか、もうすぐ凍死するところだ!」
「……防寒具が必要だな」
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