前の記事はこちら → M&Yの履歴を振り返って その5 2010年
本来であれば、これで2010年の競技は終わりのハズだったのですが・・・
シンガポール世界大会へのレスキューBの参加枠が追加になったらしく、「M&Y」もレスキューBに参加できることになりました。
いや~、これがまた、「M&Y」バッシングにつながるのですが・・・
この年は、レスキューAより、レスキューBの方を真面目にやってきたので、急にテンションが上がりました。
と言っても、ロボット自体はとっても幼稚で、レスキューAのロボットに被災者を検知する温度センサーを取り付けたようなものです。
ロボットのベースはNXTを使った「co-LINK」の一号機で、前方には伝統のダブルバンパーがあります。
まだまだ、とっても幼稚で・・・
ロボットが1ブロック(30cm)前進して、その間にタッチがあれば「壁がある」、30cm進めれば「壁が無い」と判断します。
NXT用の超音波センサーを右側に1個装備していて、右側の壁だけを感知できます。
温度センサーも右側に1個だけ装備していて、右側の壁(だけ)の被災者を検知します。
もう、単純に右手法専用ですね。
そしてNXT用のサーボモーターの回転センサーを使って30cmを進みます。
ロボットの90度回転もサーボモーターの機能を使用します。
しかし・・・まだ、何かが足りないのか、きちんと90度回転することができていませんでした。
ロボットにコンパスセンサーを搭載していたので、それを競技に使ったこともあったようですが・・・やっぱり場所によって、コンパスの誤差が大きくて・・・結局は使い物になりませんでした。
ということで、「M&Y」の短い歴史の中で、「コンパスセンサーは、やっぱり役に立たない」という教訓ができました。
温度センサーは、何度も書いているように、シニアのレスキューチームに教えてもらった、非接触型赤外線温度センサーで、NXTに直結することができ、性能も良かったのですが、いかんせん高い!!
ハード的には、これくらいしかありません。
さて、ソフトの方ですが・・・
初めてのレスキューBの競技ですが・・・
「M&Y」は全員発見にこだわりました。
被災者を全員発見するためには・・・マッピングをするしかない
ということで、最初からマッピングをしていました。
しかし、上にも書いたように、壁の検知は前と右だけ、被災者の検知も右側だけ、という仕組みなので・・・
部屋(4×4のブロック)ごとに
①入口から出口まで右手法で進む(右側の壁の被災者を検知)
②出口から入口まで右手法で進む(結果的に左側の壁の被災者を検知)
③入口から出口まで最短経路で進む
という、1往復半を費やします。
これで、一部屋ずつ確実にこなしていく作戦だったのですが・・・
発想は素晴らしかったのですが、まだ技術が追い付いていませんでした。
基本的な動き「30cm進む」「90度回転する」が確実にこなせなかったので、とても不安定な走行でした。 そこで、後半の競技は、全員発見をやめて、なるべく迷路の先に進む作戦に変えました。(この方が、より沢山の被災者を発見できる)
そんな状況のなかで、世界大会で優勝できたのは・・・(まだまだ)単に他のチームの技術が低かったから・・・
まあ、初めての競技だから、そんなもんでしょう。
しかし・・・スウェーデンのチームのプログラムは素晴らしかったです。
競技の後で、アルゴリズムを詳細に説明してくれました。
続きの記事はこちら → M&Yの履歴を振り返って その7 2011年