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Re: The history of "M&Y"

Team "M&Y" and "花鳥風月"
the soliloquy of the father
毎日更新!

ジャパンオープン大阪2009の話 競技進行停止

2009-05-26 | Rescue Rules 2009

注意 飽きる程長いです。


ジュニアレスキューの2009年ルールで、大きく変わったのが、この「競技進行停止」です。

変わったのは大きく2点あります。

(1) 競技進行停止になると、ロボットをスタート地点に戻す

(2) チームのキャプテンがロボットを移動する


これらルールの意識あわせをするために、5月8日のスタッフミーティングは3時間にも及びました。 (本当に疲れた!)


戻される場所を「スタート地点」と呼んでいますが、最初は部屋の入口になります。 部屋を通過する毎に、スタート地点は、その部屋の入口に変更されます。


で、「これまでと同様の競技進行停止」や、得点すべきイベントで得点できなかった場合に、競技進行停止のペナルティとして5点の減点と、スタート地点に戻されることになりました。


どのような時に競技進行停止になるか

・黒線を外れて20秒以内に復帰できない場合

・進まなくなって(動かなくなって)審判が「競技が停止している」と判断した場合

 (20秒間動かない場合や、同じ動作を繰り返す場合)

・黒線上やギャップの中にいる被災者を発見できずに通過してしまった場合

・ギャップの通過に失敗した場合(ギャップの先の直線に20秒以内に復帰できなかった場合)

・障害物の回避に失敗した場合(障害物先の黒線に20秒以内に復帰できなかった場合)

・減速バンプを乗り越えられなかった場合

2009年ルールからは、並んでいる得点イベントは全て順番にトライして(クリアして)いく必要があります。 ですので、ショートカットという概念はなくなり、得点イベントを抜かしてしまった時点で上記のどれかに該当することにより、即スタート地点に逆戻りとなります。


次に、どこに戻されるのか、についてです。

「ルール上は、同じ場所で二度連続してミスした場合に、ミスした地点のちょっと先を新しいスタート地点にする」とあります。

逆にいうと、「同じ場所で」「二度」「連続して」ミスしなければ、何度でも同じスタート地点にもどされることになります。

(本当にそうなの・・・)

例えば、部屋に「銀の被災者」「ギャップ」「障害物」「緑の被災者」と並んでいたときに

スタート → 銀の被災者失敗 → スタート地点に戻る →  ギャップ失敗 → スタート地点に戻る → 銀の被災者失敗 → スタート地点に戻る →  ギャップ失敗 → スタート地点に戻る → (以下無限ループ)

ということになります。 スタート地点が部屋の入口から変わらない限り、何度もスタートに戻される可能性があります。 もし、「同じ場所で」「二度」「連続して」ミスすると、初めてスタート地点が新しく更新されます。


で、実際にはどうやったかと言うと・・・ジャパンオープンローカルルールとしては以下のようにしていました。

・ロボットが走行しているコースの中で、初めての地点でミスをした場合には、これまでのスタート地点(通常は部屋の入口)に戻す。

・一度通った地点でミスをした場合は、これまで到達した一番先の地点(の少し先の地点)を新しいスタート地点とする。(か、元のスタート地点に戻るか選択できる。 後述)

・新しい部屋に入ると、その部屋の入口が新しいスタート地点となる。

という、多少緩和されたルールとなっていました。


それでも

例えば、部屋に「銀の被災者」「ギャップ」「障害物」「緑の被災者」と並んでいたときに

スタート → 銀の被災者失敗 → スタート地点に戻る → ギャップ失敗 → スタート地点に戻る → 障害物失敗 → スタート地点に戻る → 緑の被災者失敗 → スタート地点に戻る

となります。

しかし、

スタート → ギャップ失敗 → スタート地点に戻る →  銀の被災者失敗 になると、 新しいスタート地点、ギャップの先に進めます。 その先でミスがあっても、スタート地点はギャップの先なので、そこに戻されます。

で、審判は、「現在のスタート地点は何処」「ミスした場所は何処」をつねに認識している必要があり、いつも緊張している状態でした。 (精神的にも疲労が蓄積しましたねぇ。)

この「スタート地点に戻す」が、どういう経緯でルールに入れられたのか不明ですが、おそらく、傾斜路やレッドゾーンでの競技進行停止の時に戻す地点を明確にしたのかな、と考えています。

このルール、実際にやってみると、とんでもないルールですね。 しかもマルチチームでの競技だと、何度も戻されて、ダンゴ状態になります。

あるチームは、8分間の競技で、ついに1つめの部屋を出ることができませんでした。


さらに、2度目のミスの時には、「これまでのスタート地点に戻す」か「これまで到達した一番先の地点を新しいスタート地点にして、そこに移動する」かを、チームキャプテンに選択させます。

まあ、通常は、コースの先を新たなスタート地点に選んでいましたけどね。


長くなりました・・・


もうひとつの「チームキャプテンがロボットを移動する」の方ですが・・・こちらは、世界大会でロボットを持ち上げるときに「こうしてくれ」「ああしてくれ」「これはしないで」「このスイッチを押して」「この方向に置いてくれ」「ここは触らないで」・・・・あ゛~もう、やめてくれ。

と、あまりにも「注文の多い料理店」に辟易した審判から出た要望だそうです。

(ナルホドね)

で、ここから重要です。 ルール上では何も規定されていません。

だからチームメンバーが持ち上げている間に、ロボットの修理や電源の入れなおし、スイッチの操作など、何も規定していないので、ルール違反では無いそうです。 ますます、中の国の思うツボ!?

でも、さすがに、ジャパンオープンでは紳士的に行こうということで、これまでどおり操作は無しということにしていました。


このチームキャプテンが持ち上げるときに、新たな問題が・・・最終日のマルチチームで中国チームと九州のチームが組んだのですが、中国チームが競技進行停止で部屋の入口に戻そうとロボットを持ち上げた時に、ロボットが引っかかって、九州のチームのロボットの配線を抜いてしまう・・・という事故が発生しました。 配線が抜けた九州のチームのロボットは動かなくなりました。


もちろん故意にやったわけではありませんが・・・故意にやることもできちゃいますね。

コメント
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