ちわわ一家の 食べ歩る記・飲み歩る記

美味しい料理と
美味しい酒を求めて
日本を、世界をさまよう
チワワ一家の「食べ歩る記・飲み歩る記」

六本木 ワイン食堂『楽(RAKU)』

2016-08-21 23:54:34 | グルメ
東京ワイン食堂 楽(RAKU)

国立新美術館のすぐ近く
六本木駅に向かう途中にありました


ワイン飲み放題

前回ルノワール展から帰る途中
この看板が目に飛び込みぜひ行かねばと考えていました
日曜日と月曜日限定
2000円で時間無制限飲み放題です

メニューのチェック

ワインに合いそうなおつまみがいっぱいありそうです
では入ってみましょう

お通しのサラダ

一品料理のメニューのようなお通しです
上にかかっているパリパリがすでにおつまみ

飲み放題の白ワイン

発泡酒2種類、白ワイン7種類
自分で好きなだけボトルについで飲むことができます

飲み放題の赤ワイン

赤ワインは8種類
産地はフランス、イタリア、スペイン
オーストラリア、ポルトガル、チリなど

白ワインで乾杯


白レバームース


やみつき鶏むねパクチー


ロゼワイン

チリ産の辛口スパークリング

目の前の牛すじ肉じゃが


美味しそうなので注文せざるを得ない


半熟卵を割るとマイルドに


赤ワインで乾杯


チーズのみそ漬け

こんなおつまみがあるといつまでも帰れなくなります

そうは言ってもここから桶川までは遠いので
泣く泣く締めのスープ

こんな素晴らしいお店
終電を気にせずにいつまでも居られたらいいのに

六本木交差点

これから千鳥足で桶川に帰ります

桐ヶ丘中央商店街

2016-08-20 22:24:29 | 国内旅行
桐ヶ丘中央商店街

東京都北区桐ヶ丘に所在します
JR赤羽駅から路線バスで10分ほど
歩いても20分ほどの距離です


パンと洋菓子の店

この辺りはかつて旧陸軍の工場や
倉庫があった広大な敷地でした
1964年に開催された東京オリンピックに合わせ
広大な敷地に昭和30年あたりから団地が建設されました
商店街は昭和28年(1953年)につくられたそうで
総戸数約5000戸を抱える団地内唯一の商店街でした

ミートショップ

昭和の時代に栄華を誇った商店街ですが
現在はほとんどの店舗がシャッターを閉めたまま
取り壊しも改装もほとんど行われておらず
昭和から時が止まったかのような雰囲気が漂っています

高瀬うどん店

多くのお店が閉業した中で
いまでも営業を続けるお店がいくつか存在します

創業1961年の製麺所

現在は金曜から日曜までの週に3日だけ営業しています
うどんやお蕎麦の麺、ギョウザやワンタンの皮などの
製造販売が行われています
先日の善徳寺盆踊りで出店していた焼きそば店も
こちらのお店です

フードショップよしもと

食料品のお店ですが、90歳を超えた店主が
趣味で描き続けている水彩画が
お店の大半を埋め尽くしています
ちなみに水彩画の技術は
通信教育のユーキャンで身に付けたそうです
水彩画は販売しておらず、買い物をしてくれたお客さんに
無料でプレゼントしています

吉津屋米店

地元に密着の街のお米屋さん
各地の銘柄米を取り揃えています

お米屋さんを店舗の裏から見た様子

商店街は基本的には2階建ての長屋構造ですが
店舗によっては住居部分が3階建ての所もあるようです

三益(みます)酒店

商店街にはレトロなお店だけではなく
改装して現代風な店舗も中には存在します

戦後に満州から引き揚げて創業した三升(みます)酒店
三升(3しょう)しか買えないイメージから
現在の三益という漢字に変更されています

三代目の若い店主が念願だった店先の改装を
今年の1月に完成させました

もともと300種類を超える銘柄を揃える地酒の専門店でしたが
若い力でさらにブランド力のある酒屋に進化し始めています

地域密着のお店の為、一歩入店するとどんどん話をしてくれて
最終的に自分の好みにあったお酒を納得して買うことができます

店の隣に併設された角打ちスペースでは各種イベントが開かれたり
今月末には商店街でのビアガーデンイベントが開催されたりと
商店街活性化のモデルとしても注目されています

宮崎商店

凄く美味しいと評判の中華惣菜のお店
シュウマイやギョウザ、中華ちまきなど
台湾惣菜をメインに取り扱っており
店先のテーブルで食事をすることも可能です

カラオケ ラック

朝8時から毎日営業の喫茶店
朝8時から11時30分まではモーニング営業
11時30分から14時まではランチ営業
14時から22時までカラオケ喫茶
沿線の路線バス車内にて広告アナウンスも流れています
ランチの定食は味もボリュームも定評のようです

コインランドリー

わりと新しい機材が入ったコインランドリー
設置された機材は静岡に本社がある国産メーカーの
TOSEI(東静)社製でした

昔懐かしい乗り物

バラエティショップふくしまさんの店先にあるこの乗り物
今なお現役だそうです

商店街内部の様子

日が落ちるとほとんど人の通りが無くなってしまいます

商店街後方の入口

商店街は前後2つの都営アパートの間に挟まれています

商店街にたなびく万国旗

商店街は左右向かい合う長屋造りになっています
昭和の商店街はこのように店舗と住居が兼用になっている
2階建ての長屋造りが一般的でした

桐ヶ丘中央商店街の手前のアパート

都営桐ヶ丘アパートE28B号館
昭和41年(1966年)2月28日竣工
5階建アパートの1階部分が店舗になっています
中央の入口を入るとその奥に商店街が広がります

商店街後方のアパートは都営桐ヶ丘アパートE28A号館
昭和39年(1964年)5月20日竣工です

たつみやロックサービス

商店街手前の桐ヶ丘アパートE28B号館1階の合カギ屋さん

秋岡たばこ店

桐ヶ丘アパートE28B号館1階の中央通路に面するお店
お店の前に喫煙所があるので、ここには常に誰かがタバコを吸っています

肉のクマザワ

こちらの店舗があるのは都営桐ヶ丘アパートE35号館
桐ヶ丘中央商店街につながるE28B号館の隣のアパートです

昭和41年(1966年)4月13日竣工
5階建アパートの同じく1階部分がテナントです
先ほどのE36号館と同じ並びになっています

対面販売のお肉屋さん

お肉の他に自家製メンチカツなどのお惣菜も売っており
商店街名物の食べ歩きも可能です

フジカラー純正仕上げの店

数年前のデジカメ全盛期に力尽きてしまいました
昔はこういった写真屋さんが町にたくさんありましたが
今はほとんど見なくなってしまいましたね

さらに隣は都営桐ヶ丘アパートE36号館

昭和41年(1966年)12月9日竣工
4階建アパートの1階部分がテナントになっています

1階テナントのリサイクルショップ平安

広い店舗の店先には、たくさんの洗濯機が並んでいます
以前は同じ並びの小さな店舗で営業していましたが
この場所にあった『スーパー山㐂(ヤマキ)』さんの閉業に伴い
店舗を拡張し、従来店舗と併せて営業されています

長浜商店

昔ながらの文房具店
鉛筆1本からパソコンまで
あらゆる事務用品に対応しています

文房具店の前にあったガチャガチャ

子供の頃によく見た昔懐かしいタイプです

アパートの前にあったバギー

もう動かないのでしょうか
植木鉢の台として活用されていました

うなぎ田中屋

バス通りを挟んだ向かい側にあるうなぎ屋さん
善徳寺盆踊りの提灯でも名前を見かけました

お店があるのは都営赤羽西五丁目アパート4号棟
昭和48年(1973年)5月9日竣工
7階建アパートの1階部分がテナントになっています

最後に全体像


善徳寺盆踊り

2016-08-19 21:52:12 | イベント
善徳寺盆踊り

8月19日と20日の2日間
赤羽の善徳寺境内にて
毎年恒例の盆踊りが
今年も開催されています


善徳寺

浄土宗の善徳寺は、獅子吼山専稱院と号します
十蓮社楽誉聡林上人により開山となり
享徳2年(1453年)江戸城西坪根沢に起立
その後平河町、大船町、馬喰町、浅草新寺町へ移転
そして関東大震災後に赤羽の当地へ移転しています

境内に祀られているお竹如来

お竹如来は、江戸時代のはじめに江戸庶民の間で
「生き仏」と慕われ一大ブームを巻き起こした
「お竹さん」という一人の女性のことです

お竹如来像

「お竹さん」は江戸へ奉公にでていた庄内出身の女中
山形県の羽黒山に大日如来を拝みに来ていたある修行僧が
夢の中で不思議なお告げを聴きました
生身の大日如来を見たいなら江戸のお竹を訪ね礼拝せよ
夢のお告げ通りにお竹さんに会い礼拝すると
お竹さんの体から後光が差したといわれています
その後、お竹さんは生きた大日如来として
部屋に籠もって念仏に専心するようになったそうです
お竹さんが亡くなった後、奉公先の夫婦が等身大の像を作り
お寺に納めて毎日供養しました

善徳寺入口

寛容で慈悲深い「お竹さん」の人柄や
羽黒山行者の不思議な夢のお告げ
奉公先夫婦の「お竹さん」へのやさしい心づかいなど相まって
「お竹大日如来」は、江戸庶民の間で一大ブームとなり
芝居、小説、講釈、錦絵などにも描かれたそうです

善徳寺の門

等身大の像は現在、羽黒山正善院の境内に安置されています
現在境内にあるお竹如来像はもとは都内のお寺にあったものですが
度重なる火災や関東大震災などを逃れ赤羽に移ってきました

盆踊りのポスター

ブームから300年以上も経った現在でも
お竹さんの命日とされる5月19日にちなみ
毎月19日をご縁日として供養や行事が行われています
そして毎年8月19日には、お竹如来奉賛会による
盆踊り大会が開かれているのです

門前で賑わう屋台の焼きそば屋さん

地元の桐ヶ丘中央商店街による名物の美味しい焼きそばです

善徳寺本堂

普段はおごそかな雰囲気の本堂ですが
今日は美しい提灯に飾られてお祭りの雰囲気に様変わり

盆踊り

東京音頭、炭坑節、ソーラン節、きよしのズンドコ節など
みなさん上手に踊っていました











太鼓の演奏は江戸組やぐら太鼓のみなさん


かっこいい女太鼓叩き


かわいい子供太鼓


美しい提灯




だんだん人が増えてきました





はじめはお揃いの浴衣を着た踊り手さん
(暁寿会の皆さん)だけでしたが
次第に子供やその親達も参加し始め
だんだんとみんなが踊るようになり
最後は大盛り上がりになっていました

ぶら下がっている提灯がカラフルです

夜が更けるにつれ幻想的に浮かび上がる優しい明かり

提灯の明かりが美しすぎる夏のお祭りでした

ブラッスリー ポール・ボギューズ ミュゼ

2016-08-14 23:35:55 | グルメ
ブラッスリー
ポールボキューズミュゼ

フランスのリヨンに本店がある
フランス料理の最高峰
『ポール・ボキューズ 』

その日本出店の第1号店です

国立新美術館の
施設内にあるレストランなので
美術館に行くときは
このレストランでの食事を
必ず予定に入れています


お店の前

本格的なフランス料理が美術館でリーズナブルに味わえる
ということでランチの時にはお店の前にはいつも行列ができています

レストランの外観

美術館の吹き抜けのフロアの1階から突き出した
逆円錐形の塔の最上階がレストランになっています

全面ガラス張りの壁面

美術館の建物は建築家 黒川紀章氏設計による斬新なデザイン
円錐形と局面の組み合わせで構成されています

レストランのフロント


ルノワール展特別タイアップメニュー

特別ランチコースと特別ディナーコースの2種類が用意されていました
ルノワール展開催期間中のみの特別メニューです

店内の様子


テーブルセッティング

せっかくなので、ルノワール展特別ディナーコースをオーダーしました

まずはスパークリングワイン


乾杯


リエット

コースの最初はリエットです

パン

パンにリエットを付けて食べると美味しいです

白ワイン


前菜

フランス産鴨フォアグラのソテーと
ホワイトアスパラガス
グリオットチェリーのクラフティー
甘酸っぱいラズベリーのソース

『クラフティー』はルノワール生誕の地
リモージュに伝わる伝統的なケーキ

上質なフォアグラ


違う銘柄の白ワインをお代わり


魚料理

ルノワールの妻アリーヌの得意料理
『ブイヤベース』

ルノワールが愛した妻アリーヌの得意料理から
魚介の味わいが印象的な一品

赤ワイン


肉料理

仔牛のブランケットと
リードヴォーのムニエル
季節の野菜と共に

ルノワールが好んで食べたという
柔らかな仔牛肉のシチュー
春を感じるアスパラガス
味わいのアクセントにリードヴォーと
フランス産モリーユ茸を添えた一皿

お代わりの赤ワイン


デザート

無花果(イチジク)のタルト
ラベンダーの香るアイスクリームと共に

ルノワール家の食卓を彩った
無花果(イチジク)のタルトを再現

コーヒー


おしゃれな砂糖

美味しい料理とワインと共に
ルノワール展の感想を語らいました

ルノワール展

2016-08-14 17:24:30 | イベント
ルノワール展

東京メトロ千代田線
乃木坂駅を降りると
美術館につながる通路に
展覧会の広告があります


国立新美術館

ルノワール展は2016年4月27日(水)から
8月22日(月)まで開催されています

黒川紀章氏設計の美術館

2006年(平成18年)6月14日 竣工
美術館が開館したのは2007年1月21日です

美術館の内部

黒川氏は数多くの美術館を設計していますが
ここは黒川氏が設計した美術館としては
最後の作品です

館内にあるルノワール展の案内図


ルノワール展のパンフレット

今回の展覧会の目玉はなんと言っても
初来日となる『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会』
描いたのはフランスの印象派の画家
ピエール=オーギュスト・ルノワール
(Pierre-Auguste Renoir)
(1841年2月25日 - 1919年12月3日)
印象派の最高傑作とも言われるこの作品が
ようやく日本にやってきたのです

ムーラン・ド・ラ・ギャレット(Moulin de la galette)

ムーランは風車
ギャレットは小麦粉でつくる焼き菓子のこと
パリのモンマルトルの丘に現在も残っている風車です

このあたりが一面のぶどう畑だったころ
高台を利用して小麦を挽く風車小屋が
たくさん点在していたそうです
しかし近代化が進むにつれ
風車小屋はしだいに使われなくなりました

起業家のドブレ家がムーラン・ラデと
ムーラン・ブリュットファンという
使われなくなった2つの風車付きの土地を購入し
1840年代以降に屋内と野外のダンスホール
パリを一望出来るムーラン・ブリュットファンからの眺望
ビリヤード、カフェ、食堂、ブランコを設置して
『ムーラン・ド・ラ・ギャレット』という
一大レジャー施設を築き上げたのでした

ギャレット(小麦粉で作る焼き菓子)や
ザクロのシロップ入りのお酒に舌鼓をうち
日曜日の午後と祝日には舞踏会が開かれていました
この時の風車は広告塔代わりだったようです

ルノワールが描いたムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会は
ここの野外のダンスホールが舞台となっています

フレンチレストラン『Le Moulin de la Galette』

ダンスホールは20世紀の初頭まで賑わっていましたが
さらなる近代化が進むにつれ当時の賑わいは薄れ
ついにはその姿を消してしまいます

現在は改装工事が行われ
かつてダンスホールがあった場所では
同じ名前のフレンチレストランが営業されています

レストランの上にあるのがラデの風車
昔はこのあたりに30基ほどあった風車は
現在はこのムーラン・ド・ラ・ギャレットの2基のみです

レストランの内部

5年前にフランスを訪れた時
真っ先に向かったのがこのレストランです
レストランのホームページから
フランス語で予約をしていました

Googleで翻訳したフランス語だったので
どれだけ合っていたかわかりませんが
当日は問題なく入店する事が出来ました

そして入店後に25ユーロのランチコースと
シャンパンを注文

前菜

野菜とお肉のテリーヌ

魚料理

アカヒメジのムニエル

デザート

マルメロとみかんのタルト
チョコレートアイス添え

気取らないカジュアルなレストランで
美味しい料理とお酒とともに
とても幸せな時を過ごす事が出来ました

店員さんもすごく親切でしたし
他のテーブルのお客さんも
日本から来た珍しい客に興味津々で
ニコニコ笑いながら話しかけてくれたのが
とても印象的でした

ルノワールが描いた当時のダンスホールも
庶民的な人気の酒場だったようです

パリのセーヌ川に面したオルセー美術館

『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会』が
常設展示されている美術館
我々が訪れた時は残念ながら
ドイツのフォルクヴァング美術館に貸し出し中でした

PARIS-ORLEANS

オルセー美術館の建物は1900年のパリ万博に合わせて
オルレアン鉄道が建設したオルセー駅の駅舎でした

19世紀後半から20世紀初頭にかけての美術品を集め
この時代の美の全てがあるとも言われています
中心となるのは西洋絵画に革命をもたらした
印象派のコレクション

『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会』を
ここで見る事は出来ませんでしたが
その他のルノワールの作品や大好きなゴッホの作品など
数多くの名画を観賞する事が出来ました

そして念願かなって今回観賞する事が出来た
『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会』

1876年 131.5×176.5cm オルセー美術館所蔵
今から140年前に描かれた、ルノワール35歳の時の作品です

時代背景を調べてみると
ナポレオン三世の命によりパリ改造計画が行われたのが1853年
狭い路地がひしめいていたパリの街は一掃されることになりました
そして街にいた貧困層も同時に街を追われることになったのです
街を追われた貧困層を受け入れたのが
高台の為に改造が及ばなかったモンマルトルでした
当時のモンマルトルは農民や孤児、貧しい芸術家など
社会の底辺で生きる人々が寄り添うように暮らす場所だったのです

ルノワールはモンマルトルの貧しい娘たちや
何気ない庶民の日常に崇高な美を見出したのです

汗を流し働き詰めの毎日の中でようやく迎えた休日に
精一杯のおめかしをしてダンスに興じる姿が
当時のムーラン・ド・ラ・ギャレットにあったのです
そこで完成させたのがこの作品

大勢の人物がいるにも関わらず
綿密に計画された構図のおかげで繁雑には見えず
印象派の技法により明るく柔らかな色彩が生み出す豊かな表情
特に細心の注意が払われたポーズや目線により
彼らの笑い声やおしゃべりまでもが聴こえてくるようです

構図、色彩、明暗、全てにおいて傑出した
歴史的名作と言われています

中央に描かれた二人の女性

モデルとなったのはお針子姉妹
黒い服を着た女性が姉のジャンヌ
その下の女性が妹のエステル
姉のジャンヌはこの作品以外にも
ルノワールの作品に描かれています

『ぶらんこ』

1876年 92×73cm オルセー美術館所蔵
ぶらんこに乗る女性が姉のジャンヌです
この作品も今回同時に来日しています

そして左側の奥でダンスをするカップル

男性はルノワールの画家仲間
そして女性はモデルだったマルグリット・ルグラン
彼女はマルゴと呼ばれていて
ルノワールのお気に入りでした
マルゴを描いた作品のうちの1つが
今回同時に来日しています

それが『読書する少女』

1874年-1876年 46.5×38.5cm オルセー美術館所蔵
ルノワールが特に気に入り
彼の恋人でもあったマルグリット・ルグラン

しかし、彼女は3年後の1879年に腸チフスにかかり
ルノワールに看取られながら、若くして亡くなりました

『都会のダンス』

1883年 179.7×89.1cm オルセー美術館所蔵

『田舎のダンス』

1883年 180.3×90cm オルセー美術館所蔵

45年ぶりに揃って来日したこの2つの作品は
今回の展覧会でのもう1つの目玉となっています

『都会のダンス』の女性はのちに画家となり
ユトリロの母でもあるシュザンヌ・ヴァラドン
『田舎のダンス』の女性は
のちにルノワールの妻となるアリーヌ・シャリゴ
どちらのモデルもルノワールの恋人でしたが
ルノワールが選んだのは自分を心地よく包み込んでくれる
田舎出で純真なアリーヌだったのです

この2つの作品はオルセー美術館でも左右に並べて展示されています

ダンスの作品はもう1つ存在しており
これらはダンス3部作と呼ばれています
もう1つの作品はアメリカのボストン美術館が所蔵する『ブージヴァルのダンス』
モデルは『都会のダンス』で描かれた
シュザンヌ・ヴァラドンですが
近年の研究により顔がシュザンヌ、体型がアリーヌで
ルノワールが理想の女性像を表現した作品という
説があるようです

『ブージヴァルのダンス』は現在
名古屋ボストン美術館に来日しています
場所は異なりますがダンス3部作が
今、日本でまとめて見れるのです

『道化師(ココの肖像)』

1909年 120×77cm オランジュリー美術館所蔵
モデルは、ココの愛称で知られる
ルノワールとアリーヌの三男クロード

『田舎のダンス』に描かれている
母のアリーヌと顔が似ています

ルノワールがアリーヌと知りあったのは1879年頃
ルノワールは38歳、アリーヌは20歳でした
しかし正式に結婚したのは1890年、ルノワール49歳
三男クロードが産まれたのは1901年
ルノワールなんと60歳の時です

ココことクロードは
ルノワールのお気に入りのモデルとなり
この他にも多くの作品が残されています

5年前に訪れたオランジュリー美術館

『道化師(ココの肖像)』は
オルセー美術館のすぐ近くにある
オランジュリー美術館の所蔵で
5年前に訪れた時もこの作品は展示されていました

『ピアノを弾く少女たち』

1892年 116×90cm オルセー美術館所蔵
ほぼ同サイズで同じモチーフの作品が6枚描かれており
そのうちの1枚が5年前に訪れたオランジュリー美術館にありました

オランジュリー美術館の『ピアノを弾く少女たち』

1892年 116×81cm オランジュリー美術館所蔵

5年前に訪れた時に撮影したものです
オランジュリー美術館とルーブル美術館は
館内撮影可だったのです
オルセー美術館は残念ながら撮影不可でした

『ジュリー・マネ』あるいは『猫を抱く子ども』

1887年 65.5×53.5cm オルセー美術館所蔵

マネの絵画のモデルとして知られている
ベルト・モリゾとその夫のウジェーヌ・マネ
(マネの弟)との間に産まれた
ジュリー・マネの9歳の時の肖像画です

夫妻がルノワールに依頼して描かれました

ジュリー・マネに抱かれている猫が笑っているようです

『ジュリー・マネ』に抱かれている猫がぬいぐるみになって登場

その笑顔に誰もが癒されます
ストラップ付きなので
かばんに付けてどこにでも連れて行けます
展覧会の売店で販売されていました

国立新美術館で開催されているルノワール展のレポートでした