「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展 印象派・ポスト印象派 奇跡のコレクション」
六本木の国立新美術館にて開催されている展覧会を鑑賞してきました
「ワシントン・ナショナル・ギャラリー」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/57/dc1219333bdacff62b21e490feffa39b.jpg)
1941年にアメリカの実業家「アンドリュー・メロン」により
ワシントンDCに設立された美術館です
今回は、この美術館の所蔵12万点のうち、印象派とポスト印象派の作品
全83点(このうち日本初公開は50点)が展示されています
通常「ワシントン・ナショナル・ギャラリー」で
「常設コレクション作品」に指定されている作品が
1度に貸し出しできる作品は12点までと決められているそうですが
今回は史上最多の9点もの「常設コレクション作品」が出品されている
かつてない質と規模の展覧会です
コロー 『うなぎを獲る人々』
1860/1865年
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/7d/4b18ac6ac64e221dd44aa7a6423eaee9.jpg)
本展覧会は全4部で構成されており、
その第1部『印象派登場まで』の第1番目に
展示されている作品になります
ありふれた風景を詩情ゆたかに描き出し
後の印象派の画家たちにも影響を与えた作品です
ルノワール『踊り子』
1874年
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/f3/15471f2088b373163fac32a1840f8b4d.jpg)
第2部『印象派』に展示されている作品
この作品は「ワシントン・ナショナル・ギャラリー」設立の
翌年から展示されている作品で、
常設コレクション作品にも指定されています
なんといってもこの作品は1874年『第1回印象派展』に
出展された作品になります
柔らかい光の中に浮かび上がる踊り子の姿は
見る者を引き寄せる力を感じました
ゴッホ『ガシェ医師』
1890年
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/76/29f3f737b74ebad7862cf9633dc929d5.jpg)
第3部『紙の上の印象派』に展示されている作品
ゴッホの作品の中では唯一のエッチングによるもので
モデルであり、自らも絵画を描いていたという
精神科医のガシェ医師との協力により作られたと推測されています
スーラ『オンフルールの灯台』
1886年
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/98/f261e485f930f14169f433e0d6180812.jpg)
第4部『ポスト印象派以降』に展示されている作品
常設コレクション作品にも指定されています
点描画によるこの作品は近くで見ると
小さな色の点が複雑に配置されていることがよくわかりますが
少し離れてみると複雑な色の配置が融合し、
全体に柔らかな色に仕上がって見えました
ゴッホ『自画像』
1889年
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/63/a55b40bba86286a85c41abc937ee19ab.jpg)
第4部『ポスト印象派以降』に展示されている作品
この展覧会にどうしても行きたかった理由の1つが
この自画像を見ることにありました
昨年末のゴッホ展をみてから、
ゴッホに関していろいろと知る機会が増えた為
今では1番好きな画家の1人となっています
自画像を見に行くということは、ゴッホ本人に
会いに行くような感覚になっています
この作品は、精神を病んで入院をし、
一時回復した後に初めて描いた作品と言われています
青白く血色の悪い顔色になっていますが、
その眼差しからは、決して病んでいることなど感じられず
むしろ作品に対する情熱のようなものを
強く感じることができました
ゴッホ『薔薇』
1890年
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/8d/61b18deda749f806fdef7bdf4c20916b.jpg)
第4部『ポスト印象派以降』に展示されている作品
この作品は入院していた病院を退院する数週間前の
制作意欲に満ち溢れていた時に描かれた作品と言われています
そのためかエネルギッシュに描かれたこの薔薇の花は
南フランスのアルルで描かれたひまわりの絵画を
彷彿させ、生きる希望を表現しているように感じました
昨年のゴッホ展に展示されていた『アイリス』も
同じ時期に描かれたそうで、その作品を見たときの感動を
思い出しました
ゴッホはこれらの絵を描いた数ヶ月後に自らの命を絶ったと
言われていますが、これらの作品や、死の直前まで描かれた
絵を実際に見てみると、どうしてもそれが信じられなくなります
120年も前の真実を語る者は、今や誰もいませんので
残された作品から感じ取ったことを信じるようにしています
またいつかゴッホに会える日を楽しみにしています
さて、今回の展覧会の見所のひとつとして
かわいい犬が描かれた作品が5点出展されています
この5匹は「ワシントン犬」としてそれぞれニックネームが付けられ
キャラクターグッズも販売されていました
『エド』
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/45/b0e7bf44e8f6400f9bd9f07f666cb411.jpg)
エドゥアール・マネ 《鉄道》より
1873年
『メアリー』
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/70/0ae0277875eb26e8ffa2f79f1388d029.jpg)
メアリー・カサット《青いひじ掛け椅子の少女》より
1878年
『アンリ』
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/48/378f5ed1046cfbb26bfa963fcf98164c.jpg)
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック 《犬を抱く女性》 より
1891年
『ポンタ』
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/5d/571cd0791a6e67a34168314bcff3e5f2.jpg)
ポール・ゴーギャン《ブルターニュの踊る少女たち、ポン=タヴェン》 より
1888年
『キング』
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/c9/12503afa827f1ce7c0c1a01a86cd8e45.jpg)
エドゥアール・マネ 《キング・チャールズ・スパニエル犬》より
1866年頃
ピンバッチ、マグネット、刺繍シールなど
気に入ったわんこのグッズが特設ミュージアムショップで購入できます
「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」
今回もたくさんの名画に出会い、とても満足しています
美術館に来ていつも思うのですが
芸術作品は印刷物やパソコンで見るのと
実物を見るのとでは全く感動が異なります
海外でしか見ることが出来ない作品が
日本に来ているこのチャンスに
ぜひ1度足を運んでみてはいかがですか