日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

欧米企業の中国戦略(歯磨き)

2010-03-07 | 欧米企業の中国戦略
 中国の歯磨き粉市場は、2007年の段階で1,000億円くらいあったようですが、上位は外資系企業が占めています。

 1位はユニリ-バのコルゲ-トで市場シェアが24%。2位はP&Gで22.7%、3位は多分ユニリ-バが買収した元中国企業のもので13.5%。正確ではないですが、5位が香港のブラックマン、6位がアムウェイ、7位が韓国のLG化学となって上位は外資が独占していますね。

 また、奥奇丽というオランダのPEが投資した中国企業が複数ブランドを買収してしシェアの4位との事。投資をしたPEはFMOというそうですが、投資金額自体は固定額にし、業績予測に基づき将来のバリュエ-ションに基づき出資比率を変えられるようにしているようです。現在7億元(100億円)の売上で、短期的な目標は10億元(130億円)。

 売上などがわからないのですが、田七牙膏という中国の歯磨き市場で10位だった企業の価値が20億元(3千億円近い)あるそうです。歯磨き市場としては、今後2つの高級市場ブランドを立ち上げ(10元以上ということで、150円する歯磨き粉は中国では高級品に類するのか)、全体売上の50-80%を目指すそうです。まぁ、歯磨き粉は利益率の高い製品の一つですので売上が伸びれば悪くは無いですね。

 話は飛びますが、歯磨き市場の外資系企業は、最初は高級品から入り、中級以下を対象とする中国企業と市場を分ける。しかし、徐々に中間市場、低価格品市場に移行し、大量の広告と低価格戦略で一気に市場を抑えてくる。高級品の利益率が高い為に、そこで回収した利益を低価格品の投資に回してくるので中国企業は対抗できない。
  
 日本企業でここまで出来ているのは資生堂だけですか。歯磨き市場の規模がどこまで魅力的か感度は無いのですが、花王もライオンも全然聞かないなぁ、
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