もうやんのカーメンテナンス&カーライフメモ!
メンテナンスからちょっと気になることまで、車に関するもうやんのメモ帳。
 



内外出版社『オートメカニック』誌
2003年10月号216ページ『メカファン・レポート』に
もうやんのレポートが掲載されました。
6月に応募したのですがいつまでたっても掲載されないのでボツになったのかと思っていたのですが、
掲載されて本当にうれしかったです。

↓実際の掲載ページです。

 

以下が掲載内容のレポート原文です。
ちょっとハラハラドキドキのブレーキホースとサスペンションの交換に挑戦。 

 1994年からオートメカニックを購読しはじめて早10年弱の月日がたちました。でも車いじりは奥が深く命を乗せていることもあり、なかなか軽い気持ちでは出来ません。日ごろはオイル交換やアーシングなど軽作業で車いじりを楽しんでいますが、特にブレーキ系の整備となると正直なところ二の足を踏んでいました。ユーザー車検も自分で幾度か経験し、徐々に車やメンテに対する知識や自信もついてきました。
 今年2月に自分の愛車、CF6アコードワゴンの2度目のユーザー車検を自分で通しホッと一息ついたところで、さてさてかねてから自分で交換しようとネットで購入していたGoodridgeのステンメッシュブレーキホースと、これも5万キロを目安に交換しようと購入していたテインのハイテクコイルスプリングを組んだサスペンションの交換をすることにしました。
●ワンマンブリーダーの製作とブレーキホースの交換
 まずステンメッシュブレーキホースの交換ですが、準備として必要不可欠な工具フレアナットレンチを行きつけ(たまにですが…)のストレートで購入しました。そして作業性の向上を狙ってワンマンブリーダーを自作しようと思い、そのための部品のワンウェイバルブを南海部品で、ポリ容器と耐油ホースとフックにするヒートン金具をホームセンターで用意しました。
 ワンマンブリーダーの作成はまずポリ容器のふたに内径6ミリの穴を二個開け、一個に3センチ程に切ったホースを差し込みます。これが空気を抜くためのホースです。もう一個に残りのホースの中間にワンウェイバルブをかませたものを差し込み、吊り下げ出来るようヒートン金具をふたにねじ込んで完成です。簡単な作りですが市販のものと比較してもさほど遜色ないはずで、機能的にもバッチリです。

 さて3月某日、私の作業場の青空ガレージ(アパートの屋根なし駐車場)で交換決行です。ブレーキフルードは湿気が大敵なので天気の良い日をねらって開始、まずリアから交換します。
 まずリザーバータンクのフルードを満タンにして流れ出る事によって液面が下がりエアをかまないように備えます。パイプのナットを緩めてブレーキホースブラケットのクリップをプライヤーで引き抜きホースを切り離します。すかさずステンメッシュのホースを接続します。ホースの太鼓になっている方は一応キャップがついているので漏れないかな…と思ったが甘かった。ポタポタと漏れるので急いでブレーキキャリパー側をはずし新品の銅ワッシャーをはさんでボルトを取り付けます。角度やねじれに注意して本締めし、念のためにトルクレンチにクローフットのソケットをエクステンションでリンクさせて締め付けトルクの確認をします。なにせブレーキラインですから漏れていたでは済まされませんので慎重に作業します。 

  

 さて後はまずクリップで確実にホースを固定し、漏れたフルードを水で洗い流し、エア抜きに移ります。いつもなら妻にブレーキを踏んでもらいながら行うのですが、今回はひとりです。自作のワンマンブリーダーをブリーダープラグに接続し、フレアナットレンチで緩めておいてリザーバータンクのフルードを切らさないように補充しつつブレーキペダルを何度も踏みます。ここで誤算が…、そんなに必要ないだろうと見積もって500mlしか用意していなかったブレーキフルードが見る見るワンマンブリーダーの廃油受けのタンクに溜まっていきます。でもなかなか気泡が消えない。フルードの色もきれいになりやっと気泡もでなくなったところで最後に漏れがないことを確認して完了です。なかなか気泡が消えなかったのはどうやらブリーダープラグのところからエアを吸っていたようです。プラグのちょっとしたゆるめ具合で吸い込みますので注意が必要です。
 タイヤを元に戻して他のホースに取り掛かります。作業自体はスピードアップしていい感じなのですが、リアを終わった時点ですでにフルードをほとんど使い果たしてしまい、あわてて妻の車で買いに走りました。まず行きつけの部品屋さん、バイク屋さんと回りましたがホンダ純正のフルードは置いてなくて、近くのホンダのディーラーへ飛び込んで助けを求めますがバラ売りしてくれず、缶に入ったものは取り寄せと言われてしまいました。仕方がないので少し遠いけれど以前手に入れたディスカウントショップまで走って500mlの缶を2缶なんとか手に入れることができました。ホッ!急がないと日が暮れるので休む間もなくフロントの作業に移ります。
 フロントに移ったころには大体要領がわかってきたので、スムーズに特に問題もなく作業は進みました。ただ、フロントはリアに比べてキャリパー内のフルードがたくさん抜け出る角度のようでまた大量にフルードを消費して焦りました。あと少しエアの抜けが悪かったらまた買いに走らねばいけないところでした。(汗)
 何とかこれで終了しましたが、純正と違って途中をブラケットに固定していませんでしたので、干渉が気になって後日コルゲートチューブを被せてからタイラップで固定しました。これで安心です。

 

●サスペンション交換
 私の車は新車購入時にサスペンションをディーラーオプションのホンダアクセスのスポーツサスに交換していました。そのとき交換した純正のサスは不要になったのですが、いつか何かの使い道があるかもしれないと思い保管してありました。スポーツサスにヘタリが出たとか、乗り心地が極端に悪くなったとかそんな不満は特にありませんが、車いじりのスキルをアップしたいという願望もあり一度挑戦したくなって、5万キロをめどにサスを交換しようと決心しました。
 まずどのメーカーのスプリングにしようかいろいろ迷いましたが乗り心地、ヘタリ、異音の3大保証がついているテインのハイテクにすることにしました。実のところインターネットで、半額以下で安く入手することが出来たのが最大の理由です。ダンパーは予算の関係上純正のものを使用します。今回は事前にサスを組んで用意しておけたので、サス交換時手間取らずよかったと思います。

 

 まず事前作業として交換するサスを組み上げます。ばらす前にマーキングを施してから、これまたオークションでゲットしたスプリングコンプレッサーをラチェットで締め上げていきます。スプリングを圧縮するボルトのサイズが24㎜もあるのでやむなくKTCのソケットを買って対応です。(あまり使い道なさそうなので激安ソケットでも良かったかと後悔しました。)締め上げにインパクトがないのは本当につらいです。もう持久戦です。4本終わった頃には手の平が真っ赤になっていました。締め上がったところでアッパーのナットを、シャフトをヘキサゴンで固定しながらメガネで緩めます。苦戦するかと思いましたがいともあっさりと緩みました。部品の順番を確認しながら分解し、新しいスプリングを縮め逆の手順で組み上げます。念のため消音ラバーをスプリングのロア側に取り付けて組み上げました。ほとんど未使用だったので各パーツをそのまま装着しましたが、アッパーのセルフロックナットは交換したほうが良かったのかもしれません。同様にしてリアは純正のバンプラバーを指定の長さにカットして組み付けます。これで準備完了、後は交換の晴れた日を待つばかりです。AM6月号が発売され内容が足回りリフレッシュ<サスペンション編>でグッドタイミング、毎日AMに目を通しイメージトレーニングです。
 サス交換にあたってストレートメガネの購入を考えましたが、スピンナハンドルとメガネでなんとかなるかと購入は見合わせました。
 五月晴れの某日作業決行です。ガレージジャッキで持ち上げてリジットラックで固定して、スプリング付属の取り付け説明書に沿って進めていきます。

 

 まずフロントから交換です。念のためCRCの5-56をダンパーフォークボルトナットとダンパーロックボルトに吹き付けてから力を込めて緩めます。意外とあっけなく緩み、ボルトをはずしたらダンパーフォークを下へずらしてサスをフリーにします。後はタワーバー取り付けナットとアッパーマウント取り付けナットを、ダンパーを支えながらはずせば取り出せます。思ったより難なく済んだのでホッとしました。さて逆の手順をたどって取り付けです。フロントは左右があるので間違えないように確認して仮組みし、定石どおりハブナックル部分に木片を当ててジャッキで持ち上げた状態で本締めします。まずアッパーのナットを、次にロア側を締 め付け、トルクレンチで規定トルクに締め付けて完了です。締め付けトルクはすべて説明書に表示されていたので大変助かりました。

   

 

 フロント側を済ませたら次にリアに移ります。まずアッパーマウント取り付けナットにアクセスできるよう内張りをはずそうと…、なかなかうまく外れてくれないのでとりあえず強引に浮かせた状態で作業することにしました。
まずジャッキアップしてタイヤをはずし作業のじゃまになるスタビリンクをはずし、サスペンション下側取り付けボルトを取りはずします。こちらも5-56を吹いてから作業したので難なく緩みました。アッパーマウント取り付けナットを緩め1個を残してはずし、ダンパーをずらしてフリーな状態にします。あとはダンパーを支えながらナットをはずして取り出します。ただリアはダンパーが長いので知恵の輪的に考えないとうまく取り出せません。ボディーに傷をつけないように注意しながらなんとか取り出せました。あとは逆の手順で取り付けです。まずアッパー側を仮止めしておいてロア側の取り付けボルトを通そうとするのですが、ロアアームがリンク類の反力で下がってくれません。これにはちょっと困りました。力を入れようとするのですが押し下げるのって結構難しい。イチニのサンでぐっと力を入れるのですが下げながらボルトを通さねばならず一人ではなかなかうまくいきません。しかたがないのでしりもちをついた状態でアームを足で踏みおろしながらボルトを必死で通してなんとかなりました。長い棒か何かあればテコの応用で押し下げることができたのでしょうが、手ごろなものが思い当りませんでした。あとはスタビリンクをもと通り取り付けて、本締めします。フロント同様ジャッキでアームを持ち上げながら締め付けます。最後に規定トルクで締め付けて、内装を直して完了です。

  

 サス交換した次の週に羽島郡岐南町の『Naughty Bear』というショップへ車を持ち込んでトータルアライメントの測定と調整をしてもらいました。ここのテスターは赤外線とカメラを利用したテスターで、パソコン画面にすべてデータが映し出されます。測定結果はリアのキャンバーが左右ともネガティブ側に規定値を少し外れていますが、アコードワゴンはトーしか調整できないのでトーをインに向いていたのを0゜00′にしてもらい内減りしないセッティングにしてもらいました。フロントは規定値に収まっていますのでトーが左右それぞれインとアウトを向いていたのを0゜00′にそろえてもらいました。店長さんはとても親切に解説して頂き、以前なら何のことかさっぱりわからなかったことも今回はよく理解することが出来、いい勉強になりました。ちょうどアライメントのセール中(5月末まで)で通常の測定料12000円が半額で、かなりリーズナブルに収まり大満足でした。
 さてサスを交換して不要になったサスをどう処分しようかと考えたのですが、サスの注意書きのシールに「廃棄する場合は販売店に…。」という文章がありました。実は今までつけていたアクセスのサスは窒素ガス封入式のため回収してくれるようで、ディーラーの担当セールスに電話で相談したら快く自宅まで取りに来てくれました。ホンダクリオ岐阜の山村さん、どうもありがとうございました。
●結果報告
 まず交換しての感想ですが、ブレーキホースは、はっきり言って変化を体感できませんでした。ハードブレーキング時に今までよりカッチリ止まれる感じはありますが、普通に街乗りしている時は変化を感じとれません。ちょっと残念な結果ですが、いざというときに違いが出ることと信じています。
 さてサスペンションですが、ホンダアクセスのスポーツサスペンションに比べるとかなりやわらかい印象なのですが、純正ダンパーに合わせてセッティングされているはずがギャップで突き上げ感が…。4人乗車時は割りと落ち着いているのですが…。決して悪くはないと思うのですが、アクセスのサスが純正オプションということもありかなり出来が良かったのだなあと勝手に納得してしまいました。オマケに車高が若干上がってしまいました。(笑)
アクセスのサスもローダウンサスだったので仕方がないのですが…。初期なじみで多少は落ちると思いますが、こちらもちょっと残念な結果でした。しかし貴重な経験が出来てよかったと思います。
 今回はちょっとハードな作業に挑戦して結果はどうあれなんとか達成することが出来とてもよかったと思います。これも日ごろからオートメカニックを愛読し少しずつスキルを重ねてきた結果だと思います。これからも更なるスキルアップを目指していろいろ挑戦していきたいと思います。


●かかった費用(一部買い足した工具は除きます。)

〈ブレーキホース交換〉

Goodridgeステンメッシュブレーキホース 11780円(税込み)
ホンダ純正ブレーキフルード(500ml缶)780円×3

〈ワンマンブリーダー自作〉
ワンウェイバルブ 1000円
ポリ容器(1L) 268円
耐油ホース(外径8mm×内径5mm)1m 120円
ヒートン金具(2個パック)180円

〈サスペンション交換〉
TEINハイテクサススプリング(税、送料込み)21000円
セルフロックナット 380円
消音ラバー 800円

〈アライメント測定、調整〉
測定(5月末までのセール価格)6000円
調整 2000円×4箇所
合計 14700円(税込み) 



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