モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

月山でクロユリとキヌガサソウを見た。3(2021年6月30日)

2021年07月13日 | 月山/姥沢口

(本頁は「月山でクロユリ・・・を見た。2」の続きです。)

クロユリも見たので、いつもならばこれで終わりだが、今回はこの後、まだ続きがある。
この後、キヌガサソウを見たくて、湯殿山ルートの途中にある装束場という処に立ち寄ったのだ。
なお月山のキヌガサソウは2016年7月中旬にも見ている(記録はこちら)が花はだいぶ古くなっていた。
今回は新鮮なキヌガサソウを見たかった。

なお装束場は登りに通過した金姥(かなうば)という分岐点から一時間近く降下したところ。
更に降下すると湯殿山や玄海広場に至るが、クルマを拾えない。

したがって帰りはリフトを使って姥沢に下山する関係で同じ道をまた登り返す必要がある。
リフトは最終が16時半なので、それに間に合えばいいだろうと降下して行った。


金姥から装束場に降下する道




降下中に見た品倉尾根




再度、今回の参考マップ。




金姥の標高は約1620m、装束場は約1340mなので300m近い降下となる。ということは、帰りは300m近い登り返しになる。

降下中に見た花、ゴゼンタチバナ



降下中に見た花、アカモノ



ミヤマカラマツ                                   シラネアオイの残り花
 


この道にはミヤマキンポウゲがやたらと多かった。




なおその下草としてタテヤマウツボグサの芽出しがびっしりだった。
真夏以降、この道は青紫色に染まるだろう。
他にはマイヅルソウ、ノウゴウイチゴ、ミヤマツボスミレなども見かけた。

装束場に向けて降下していくと、目の前に突然、雪渓が現れた。
この雪渓、けっこうな傾斜で帰りはアイゼン無しでは登れないだろう。

最初の雪渓。奥に見える山は最近、湯殿山と呼ばれるようになったピーク。



更に降下して、清身川に到着。と言っても、そこは新たな雪渓で埋まっていた。

清身川の雪渓。



残雪の表面はみごとなスプーンカット模様。まだ早かったかなと思ったが、

雪渓周囲の笹薮の中を見たら、それは咲いていた。まだういういしいキヌガサソウだった。

ういういしいキヌガサソウ



キヌガサソウの蕾                             
ういういしいキヌガサソウ
 



ちゃんと開いたキヌガサソウ(後述の装束場にて)




キヌガサソウの花アップ                                イワイチョウ

 



キヌガサソウは見たものの、折角来たのだからと装束場まで降りてみた。
ここにもキヌガサソウの小さなコロニーが有り、ちゃんと開いた個体も二、三個有った。
装束場から、南側、朝日連峰方面を望むが、残念、雲が出ていた。



ウラジロヨウラク



装束場付近から、湯殿山神社の谷を望む。ここから望む湯殿山神社の谷は深い。
昔、若い頃、滝水を浴びながら月光坂を鉄梯子で降りて神社まで行ったが、年老いた今、その気力体力は無い。

 


何故かここではハクサンフウロが咲いていた。山頂や稜線ではまだ咲いてなかったのに、ここだけ異常に早い。


何やら賑やかな男の声が聞こえて来た。
それは山伏ではなく、タケノコ採りのオッサンたち(たぶんプロ)だった。

登山者が(今日は)皆無のルートなので、私の姿を見て彼らも吃驚したようだ。
「石跳(いしばね)川を登って来て、タケノコ採って、またそこを降りるつもりだが、
残雪で一部の道が塞がれており、けっこう難儀した。アンタはどっから来た。」と聞かれたので、
「キヌガサソウを見たくて山頂から降りて来た。帰りはまた金姥まで登り返してリフトで降りる。」
と言ったら、
「キヌガサソウ、そんな花知らねえな。リフトはまだ乗ったことがねえ。料金はいくらかかる。」との質問。

往復で1100円と答えたところ、
「それは安い。我々も乗りたい。でもタケノコ背負って乗ったらひんしゅくものだな。気を付けて帰りな。」

と言って笑いながら、去って行った。

装束場付近から、来し方、金姥方面を望む。



ミズバショウがちらほら咲いているが、これを登り返して、
右側の姥ヶ岳を越えるのかと思ったら、疲れがドッと出て来た。

キヌガサソウを見た後の装束場から金姥への登り返しはとてもしんどかった。

休む回数も増えて来た。
雪渓をやっと登り終えて、最後の休憩。

 
                                            コバイケイソウ


このままでは最終リフトに間に合わなくなるかもしれない。そうなったらタイヘンだ~! ε=ε=へ(+´π`;)ノ

と金姥からは小走りで姥ヶ岳に登り、リフト上駅へと滑り落ちた。
この間、ガスが出て来て涼しかったのがさいわいだった。

姥ヶ岳にはガスが。



ガス山に変身。




リフト上駅へと降下中。




リフトには最終の五分前、16時25分に乗れた。
リフト下駅で降りたら、ニッコウキスゲが奇麗だった。




以上。




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5 コメント

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ご返信ありがとうございます (ねも)
2021-07-20 21:38:59
続編も素晴らしいです。
実は今度の4連休に月山八合目から月山に登ろうかと。こちらの山日記を拝見すると、下山は姥沢か湯殿山方面か迷っています。どちらも捨てがたいですが、交通の便を勘案すると姥沢でしょうか?(西川町営バスがあるよう、下山後山形市に行くつもりです)
返信する
ねもさんへ。 (モウズイカ)
2021-07-21 06:52:57
コメントありがとうございます。
今頃の時期の月山姥沢や湯殿山ルート装束場付近については↓の記録を参考にしてください。
金姥から装束場までの下り道、花の種類は多いのですが、キヌガサソウはもう古くなって見る影もないものと思います。
山形市方面に移動されるとすれば、湯殿山に下りるのはあまりお勧めしません
(装束場からの月光坂下山は苦行そのものですし、
山形市方面へのアクセスも難があります)。
姥沢方面への下山をお勧めします。
なお牛首からリフト上駅、或いは姥沢に直に下山するルートは残雪が多いですが、そろそろ雪解けも進み、花の状態も好いのではないかと推測します。
ただし姥沢に直に下山するルートを私は歩いたことはありません。人が少なく、単独だとクマさんがちょっと怖そうです。
リフトを利用される方が無難かなと思います。
https://blog.goo.ne.jp/mouura2/e/2deb8c55fd2115311ac49944c8dd39e8
返信する
丁寧なご返信ありがとうございます (ねも)
2021-07-21 13:45:51
よく分かりました。姥沢に行こうと思います。
40年近く前の6月下旬に登ったときは、姥沢から登り湯殿山方面に下りました。まだ残雪がいっぱいでした。
楽しみです。
返信する
月山 (ねも)
2021-07-30 19:37:58
モウズイカさん
無事登ってきました。花盛りで良かったです。アドバイスありがとうございます。
ただ人もいっぱい(笑) 鶴岡→八合目バスでは長時間立たされた人も 西川町営バスもみな座れましたが結構乗っていました。
皆さん、都会を脱出してお山に!?
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ねもさんへ。 (モウズイカ)
2021-07-30 20:43:41
お帰りなさいませ。
花が盛りだったようでよかったですね。
バスが密だったのはちょっと心配ですね。
よく考えたら私自身、山歩きで公共交通機関(バス)を使うのは秋田駒だけ。それも四年前が最後でした。
山へ行っても感染を恐れるあまりか人と語り合うことも少なくなりましたね。
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