モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

鳥海山・お花見トレッキング。後編(2021年7月15日)

2021年07月27日 | 鳥海山/鉾立・夏

(本頁は「鳥海山・お花見トレッキング。前編」の続きです。)

長坂道稜線お花畑のお花畑はバックに鳥海山本体を入れた構図が有名だが、
反対側の笙ヶ岳方面をバックにした構図はどうだろう。

こんなにヨツバシオガマが密に咲く場所は他の山ではもちろん、鳥海山でもなかなか見られないと思う。

ヨツバシオガマが密なコーナー




ニッコウキスゲが密なコーナー




個々の花たちを列記してみる。

ニッコウキスゲとヨツバシオガマ                              トウゲブキ

 


ヨツバシオガマだけ




ハクサンフウロ                                    イワオトギリ
 


ハクサンチドリは終わり間近                           
ハクサンシャジンは咲き出したばかり
 


よく探すとチョウカイフスマも咲いていた。




御浜から扇子森にかけてのエリアも花が豊富だ。
長坂道と種類はほぼ共通だが、ここではエーデルワイスっぽいミヤマウスユキソウが加わる。

扇子森から鳥の海、鍋森を見下ろす。



ミヤマウスユキソウの群生



ミヤマウスユキソウと左端にヨツバシオガマ。



チョウカイアザミ                                 
ハクサンシャクナゲ
 


ハクサンボウフウ。一緒にミヤマキンバイの古花、ヨツバシオガマなど。




今回の鳥海山は花の撮影がメインだった。撮影しているうちにすっかり時間が経ってしまった。
扇子森から御田ヶ原分岐まで降りたら、そこから先は山頂に向かわず、鳥の海の方へ降下して行った。
御田ヶ原分岐は雪消えが遅かったようで、まだ新鮮なハクサンイチゲやチングルマが見られた。
何故かこの付近は白い花ばかりだった。

ハクサンイチゲの群生



チングルマとハクサンイチゲ




ハクサンイチゲ                                     ヒナザクラ
 



アオノツガザクラ



コバイケイソウの咲き残り




御田ヶ原分岐から鳥の海に向かう。進行方向に見える丸いお山は鍋森。




地味な花だが、鳥海山はニガナの仲間が多い。

鳥の海の近くで見た白花のニガナは、鉾立付近の登山道にやたらと多いタイプとは明らかに違う
(頭花がやや大きく、全体肉厚な印象)。

クモマニガナかなと思ったが、現在、専門家に鑑定を依頼中。

クモマニガナだろうか。                               
ウラジロヨウラク
 


鳥の海のほとりに達した時はガスも出て、また花も少なかった。

鳥の海のほとり・左半分



鳥の海のほとり・右半分



鳥の海から長坂道稜線を見上げる。ガスの中は涼しそう。




鳥の海から
再び長坂道稜線に戻ってからはそのまま下山してもつまらないので、笙ヶ岳方面に少しだけ踏み込んでみた。
格別珍しいものはなかったが、一応報告まで。

ニッコウキスゲの小群生




一瞬だけ、鳥海山本体が雲間に見えた。




最後に河原宿の雪渓降下シーンを。




帰りの雪渓表面には湯気のような霧が立ち込めていた。
中に入ると何も見えなくて不安だったが、とても涼しかった。


以上。

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鳥海山・お花見トレッキング。前編(2021年7月15日)

2021年07月27日 | 鳥海山/鉾立・夏

今年は7月15日に初めて鳥海山に登った。
しかし花が目的なので山頂までは行ってない(花の撮影でいつもタイムアウト)。

長坂道稜線から御田ヶ原まで行き、鳥の海を周回して帰ってくるつもりで朝三時半頃、家を出た。
まだうす暗い高速道を走っていたら、この前の月山の時と同様、途中で高速が工事中で大内インターで降ろされた。
7月12日の観測史上第一位の豪雨で土砂崩れが有ったようだ。次の本荘インターまで一般道を走らねばならないが、
最近こういうことが多い。そのおかげで、下界から鳥海山を撮影することが出来た。

早朝四時半頃、本荘から見た鳥海山


五時ちょっとすぎ、鉾立駐車場にて。



あと(下山後)で登山者はこの駐車場に停めないようにとの掲示に気づいた。

今回の非合法マップ




鉾立の駐車場を五時半に出発。
早朝、鉾立展望台から見た鳥海山と近くで見た花たち。

鉾立展望台から見た鳥海山



ヤマホタルブクロ                                     
ミヤマカラマツ
 



モルタルで固められた半階段の散策路を歩き出したら、道端にホタルブクロが咲いていた。

このホタルブクロ、萼の特徴から、厳密にはヤマホタルブクロだと気付く(萼の裂片が反り返らず、無毛だった)。
手持ちの書籍を見ると、ヤマホタルブクロは一応、秋田県内にもごく少数有るとされているが、
この場所のものは植栽かもしれない。

展望台までの間の道端にはみ出た草木はきれいに草刈り機で刈られているのにこの花だけその難を免れていた。
他にはクガイソウ、ミヤマカラマツ。
いずれも鉾立からの登山道沿いではここだけにしかないのでお見逃しなく。

クルマユリは上の方にもいっぱいあるが、開花はまだ少し先。一輪だけ鉾立で咲いていた。

クガイソウ




クルマユリ                                      
県境標
 


鉾立から歩いて一番つらいのは県境標を過ぎた先あたりだろうか。

さして急な登りではないのにいつも消耗する。それは日差しを遮る樹木が無い上に、景色が単調なせいだろう。
やがて目の前に残雪が現れ、それを越えると賽の河原。




私はいつもここから道を外れ、右奥に見える河原宿の雪渓を目指すことにしている。
途中、雪渓歩きになるが、今回は傾斜が緩かったのでアイゼンを履くほどではなかった。
雪渓の表面はスプーンカットの造形がみごと。

河原宿の雪渓を目指す。



スプーンカットの造形



雪渓が解けた場所に真っ先に咲く花はミツバノバイカオウレン(コシジオウレン)とハクサンオオバコ。

ミツバノバイカオウレン(コシジオウレン)                       ハクサンオオバコ
 


雪渓の近くで咲く花の代表はチングルマだ。
今回、賽の河原から河原宿、長坂道分岐までの間はチングルマ・ロードと言ってもいいほど大量の花を見た。

賽の河原のチングルマ




河原宿のチングルマ



チングルマとイワカガミ



マット状になったチングルマ                           
より湿った場所にはイワイチョウ
 


ヒナザクラも咲いていたが、疎らすぎる。撮影は後にしよう。

チングルマの撮影で少し遅れてしまったが、八時少し前に長坂道分岐に到着。
今回は雲隠れする前の鳥海山に間に合った。
ここからは鳥海山がドーンと望まれると同時に、花の種類がガラリと変わる場所。
初夏ならばハクサンイチゲの白いお花畑をバックに残雪姿の鳥海山を望めるが、今の時期の鳥海山は黒っぽい。
そして花の種類はニッコウキスゲやヨツバシオガマなど派手な色合いのものに変わっていた。

鳥海山や鍋森を望む。



ニッコウキスゲやヨツバシオガマなどを前面に鳥海山を望む。





初夏の花風景はこちらをご覧あれ。

御浜に向かって長坂道を少し進むと・・・
コバイケイソウも少し咲いていたが、花は終わり近かった。




稜線を登るにつれ、鳥の海が見えて来たが、今度は鳥海山に雲がかかって来た。
この写真が今日、鳥海山を見た実質最後の写真となった。




反対側はニッコウキスゲの濃いエリアだが、今年は花がやや少なめ、密を避けているように感じた。




後編」へ続く。

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