モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

初めての岩手山。(2018年7月2日)

2021-07-04 | 岩手山と姫神山

(本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしてアップ。その後、内容を少し改め、再アップしたものである。)

岩手山は自身にとって比較的近場に有りながらもずっと未踏峰だった。理由はいくつか有る。
まずは登山口からの標高差が半端でない。またボタ山のような風貌はいかにも登りにくそうなのでずっと敬遠していた。
しかしそれではいけない。国内最大規模のコマクサ群生地もあることだし、いつかは登らなければ・・・。
昨年秋から先々週にかけて、八幡平、三石山、乳頭山、秋田駒、姫神山、鞍掛山、箱ヶ森など
岩手山を取り巻く山々はほとんど登ってしまった。
あとは岩手山本体のみ。
じっと機を窺っていたが、7月2日は天気も梅雨の中休みになりそうだし、コマクサも最盛期のようなのでこの日に決行した。

登山口に選んだ焼走りは標高570m、山頂(2038m)までの標高差は1468m。
この差はワタシが一日に登る量としては過去最大だ(下りだけならば白馬山荘から猿倉までの約1700mがあったが・・・)。

焼走り溶岩流から見た岩手山。


 
焼走り登山口から岩手山山頂を仰ぐ。
あそこまで登るのかと思うと出るのは溜息ばかり。

今回の非合法マップ。



最悪、コマクサロードまででもいいじゃないかと自分に言い聞かせ、歩き出す。
出発は5時半ちょうど。
最初は広く傾斜のほとんどない登山道だったが、途中から雨で掘れた隘路となった。
赤黒い火山砂由来の道は今まで登った山々とは明らかに違うが、今のところそれほど歩きにくいわけではなかった。
なお森林なので展望は皆無だが、夏の強烈な日差しを遮ってくれるのは有難い。

 


だんだん傾斜も増し、ところどころ岩も露出してくる。

今の時期、森の中に花は極めて少なかった。ひからびたギンリョウソウとジガバチソウくらいか。

二時間近く森林を歩いたら、第二噴出口跡でやっと展望が開けた。

しかし朝は逆光なので景色は見えにくい。

第二噴火口から焼走溶岩流を見下ろす(下山時、撮影)。 




標高は1250mから1300mくらいだろうか。

こんな低い場所なのに登山道の上も下も斜面はコマクサばかり。特に上の方は山頂まで続いてるように見える場所も有った。

コマクサの群生する斜面



以前に較べるとミネヤナギなどの低木も増えたとのことだが、主役はまだまだコマクサ。

コマクサの群生する斜面
 


コマクサそのものは秋田駒ヶ岳で見慣れている(こちら)ものの、
群生の規模はこちらの方が遥かに大きい。
ひとつひとつの株もでかく、花数も多かった。それを登山道から間近に眺められる点も凄い。

コマクサの大株






登山道はザクザクの火山砂なのでとても歩きにかったが、

立派な(おそらく日本一の)コマクサがうじゃうじゃ咲いてるのを見られるのだから、文句は言ってられない。
このような登山道が1キロ近くも続く。正式名称ではないが、仮に「コマクサロード」としておく。




ここには他にハクサンチドリやコミヤマハンショウヅルなど美花が多かった。

ハクサンチドリやコミヤマハンショウヅルのコロニー。
白っぽい葉はヤマハハコか。 



ハクサンチドリとミネヤナギ                               ハクサンチドリの白花 
 


灌木が茂るようになるとその下にベニバナイチヤクソウの姿も。

この花は山麓の林にもいっぱい有ったが、花は既に終わっており、中腹のこの辺りのものが開花中だった。




他の山ならば、コマクサの姿を見たら、あとは山頂かなというイメージがある(秋田駒などはそうなっている)が、
岩手山・焼走りコースではその後に長い樹林帯の登りが続いた。

ツルハシ分かれと言う上坊コースとの合流点の少し手前からそれは始まった。
コマクサ群生地の下の樹林帯と違う点は、ダケカンバが多くて明るいこと、そして下草に花が多い点だろうか(ササが少ない)。
下草にはシラネアオイやサンカヨウがやたらと多かったが、花は終わっていてガックリ。
今、咲いているのはマイヅルソウやミヤマカラマツなど。
他の山ではミヤマカラマツよりもカラマツソウの方が多いものだが、
岩手山では何故かミヤマカラマツばかりだった(モミジカラマツはまだ蕾だった)。 


   

ダケカンバの大木                                     ミヤマカラマツ
 


他に咲いている花はマイヅルソウ、ミドリユキザサなど。

樹林帯も高所になったら、シラネアオイやサンカヨウがまだ咲き残っていた。




サンカヨウとシラネアオイは他の山でもよく見かける花だが、両方混じって咲いているシーンは比較的珍しい。

サンカヨウとシラネアオイ の混生                            ウコンウツギ
 


ウコンウツギは東北では珍しいと思っていたが、岩手山にはうじゃうじゃ生えていた。

標高1700m付近に咲いていたオダマキは最初ミヤマオダマキかと思ったが、
低山性のオオヤマオダマキだった。




平笠不動避難小屋



平笠不動避難小屋(標高約1870m)までやって来るとさすがに森林限界になる。

ここから上は限られた低木か高山荒原の世界に突入。

小屋の辺りから見上げた岩手山。高そうに見えても、標高差は170m程度。



キバナノコマノツメ



キバナノコマノツメはタカネスミレによく似ているが、こちらは登山道脇の低木の下や草地に多く、住み分けしていた。
他にはコミヤマハンショウヅル、ヨツバシオガマも多くなるが、こちらはまだ咲き出したばかりだった。

山頂が近づき、高山荒原になると、コマクサに再会。しかしこちらのコマクサは超疎らで小柄、まだ蕾だった。

代わりにタカネスミレが頑張っていた。

タカネスミレ                                     イワウメ
 


今まで花ばかり報告して来たが、以降は山頂付近で見た山岳風景も少し。

この日の岩手山は時おりガスには包まれるものの、視程も含め、まあまあの好天だった(下界では猛暑だったと聞く)。

屏風尾根



もうすぐ岩手山(薬師岳)山頂。




岩手山山頂標 




山頂到着は11時半。今回は登りに6時間かかった。

コースタイムは5時間なので丁度一時間のオーバーだが、コマクサロードで大幅に足止めを食らい、
写真は既に500枚超を撮っているので、まあまあのタイムだろうと勝手に解釈、自らを慰撫する。

中央火口丘、妙高岳の噴火口



御苗代湖



この日は湧き雲が多く、秋田駒や早池峰など近隣の高峰は見えなかったが、それ以外はナントカ。

最後に西側、裏岩手から八幡平南部の眺め。




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コメント (4)
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