まだまだ出るよ!
また、一面の銀世界です。
今日の国会喚問、なにがとびだすか?
校舎が廃墟に…豊中市民が激怒する“もう一つの森友問題”
日刊ゲンダイ2017年3月23日
「冗談やないで。あれが、でーんと廃虚になったら」――。安倍政権を揺さぶり続けている森友問題。現場となった大阪・豊中市で「もうひとつの森友問題」といわれているのが、建設途中のままホッタラカシにされた学校校舎の建物の今後だ。地元住民がこうボヤく。
「森友学校で作業していた工事業者の姿をパッタリ見なくなったのは8日やった。皆、逃げるようにバタバタいなくなったで。それから、誰もおらん。おそらく支払いでモメたんとちゃうか。でもな、建物が出来上がってんやったら、森友以外の学校が買い取ってくれるかもしれんが、中途半端じゃ、どこも出てくれへんやろ。どないすんねん。あのままやったら。豊中市民にとってはいい迷惑やで」
森友の学校設置認可申請の取り下げを受け、財務省は国有地の買い戻し交渉を進める一方、原則として校舎を撤去して原状回復を求める考えを示しているが、タダでさえ資金がカツカツといわれる森友が原状回復できるほど体力があるとは到底思えない。さらに今後、工事を請け負った建設業者の連鎖倒産なんて最悪の事態になれば、工事代金をめぐる損害賠償請求や民事裁判などで問題が長引くのは必至。そうなると、壁面が朱色という異様な建物が市民公園の隣でずっと居座り続けることになるのだ。中国では、工事業者が破綻したために廃虚となった建設途中の高層マンションがよく見られるが、豊中市民にとっても決して他人事じゃないのだ。
「冗談やないで。ホンマに。せめて、業者も工事を全部終わらしてから逃げてや。こんなんなった責任を政治家にも、役人にも取らせなアカン」(前出の地元住民)
結局、デタラメな国有地売買で被害を受けるのは住民なのだ。
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第2の森友学園問題 加計学園から「安倍最側近」に給与
3月10日の「籠池独演会見」によって、「森友ドラマ」には、突如エンディングロールが流れ始めた。しかし、このドラマのスピンオフ(派生作品)とでも言うべき、もうひとつの疑惑に幕が引かれたわけではない。
「森友学園と同じような事例がある」
3月8日の衆院文部科学委員会で、民進党の福島伸享(のぶゆき)代議士はこう追及した。スピンオフが国会でも話題となり、今後の野党の「質問編成」がこちらのドラマに移っていくことを予感させた瞬間だった――。
「第2の森友学園問題」。巷(ちまた)でこう呼ばれているのが、学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)に関する疑惑だ。同学園運営の岡山理科大学が愛媛県今治市で獣医学部を新設するにあたり、37億円相当の公有地の無償譲渡が行われるのに加え、96億円もの補助金を拠出する予算案が、3月3日の同市議会で可決されたのである。
この「おいしい」事業を手にした同学園の加計孝太郎理事長(65)が、安倍晋三総理(62)と米国留学時代からの40年来の旧友で、彼が昭恵夫人とも近しいことは本誌(「週刊新潮」)3月16日号で報じた通りだ。
安倍総理曰く「まさに腹心の友」である加計氏の運営する大学が、無償譲渡および多額の補助金を受けると聞けば、キナ臭さが漂うのは当然とも言えよう。
そもそも、加計学園の獣医学部新設の前提は、2015年12月、国家戦略特区に今治市が指定されるのが決まったことにあるのだが、
「翌年4月から、文部科学省の役人ふたりが加計学園に天下りしています」
と、福島氏は説明する。
「そのひとりの木曽功氏(元文部省高等教育局私学部私学行政課長)は、安倍内閣で内閣官房参与を務めていた安倍総理のお友だちと言えます」
■「浪人中の足し」
さらに、やはり同学園が運営する千葉科学大学では、安倍総理最側近の萩生田光一官房副長官(53)が「小遣い稼ぎ」をしていた。
萩生田氏は、安倍総理の代理として靖国神社に玉串料を納めるなど重用され、総理の政界における「まさに腹心の友」で、先の日米首脳会談にも同行した。そんな萩生田氏だが、
「09年の総選挙で落選して以降、千葉科学大学危機管理学部で客員教授を務めています」(政界関係者)
本誌で度々指摘してきたように、彼には「放言癖」があり、とても危機管理に向いているとは思えないが、それはさておき、萩生田氏はかつてこう「自白」している。
〈「浪人中でも『客員教授』なら、心理的な落ち着きを感じる。当時の落選組のトレンドだった」。(中略)給与は月10万円。「浪人中の足しになった。助かった」〉(13年7月1日付朝日新聞)
当の萩生田氏は本誌の取材にこう答えた。
「私は文部科学大臣政務官を務めたことがあり、その当時、加計さんと知り合いました。安倍さんと親しいということは、後になって偶然知りました」
しかし現在、同学の学長には、先に触れた木曽氏が就任している。千葉科学大学に参集した安倍人脈。これを「偶然」の縁と言い切るのは、些(いささ)か「非科学」的にも思えるのだが……。
今春、「学園ドラマ」からはまだ目が離せない。
「週刊新潮」2017年3月23日号 特集「『森友学園』の魑魅魍魎」より