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介護職員の不足 待遇の改善を進めねば

2023年11月10日 | 生活

「東京新聞」社説 2023.11.10

 介護事業所で働く職員の不足が深刻化している。他業種に比べて賃金の低さも要因の一つ。人材確保に向けて待遇改善が急務だ。

 介護労働安定センターの2022年度調査によると、高齢者らに介護保険サービスを提供する全国の介護事業所の7割近くが人手不足を感じている。

 特に自宅での生活を支える訪問介護を担うホームヘルパーの不足が深刻で、人材不足による事業収支悪化などを理由に、社会福祉協議会が運営する訪問介護事業所は過去5年間に約13%減少した。

 職員不足に人材の高齢化も加わり、介護事業者は綱渡りの経営を強いられているのが実態だ。

 サービス提供の低下は、必要な介護が受けられない「介護難民」を増やし、地域で生活したいとの希望を支えられなくなる。

 高齢者数がピークとなる40年に必要な職員数は約280万人で約70万人の確保がさらに必要となると推計される。にもかかわらず、介護職の平均賃金は22年で月額約29万円で全産業平均より約7万円低い。しかも今春闘の主要企業の平均賃上げ率36%に対し、介護業界団体によると介護職員の賃上げ率は14%にとどまる

 介護人材確保のための賃上げが喫緊の課題だ。他業種との賃金格差をこれ以上放置できない。

 介護保険の費用は40歳以上の保険料と利用者負担、国や地方の公費などで賄われている。

 厚生労働省の審議会で介護保険の見直しが検討されている。介護職員の待遇改善も重要な検討課題で同省は、所得のある65歳以上の保険料を引き上げ、増収分などを待遇改善や低所得者の保険料軽減に充てたい考えで、24年度予算編成過程で具体策を詰めるという。

 少子高齢化に伴い介護費用の増加は必至だが、現役世代の負担は限界に近づく。支払い能力のある高齢者に負担を求めるとしても、負担増が生活に悪影響を及ぼさないか注視する必要もある。

 さらに、少子化対策の財源を確保するために、医療・介護も歳出削減が求められており、介護職員の待遇改善のための財源確保は容易ではない。

 誰もが安心して高齢期を送るには、社会で負担を分かち合い、必要な介護サービスを安定的に提供できる体制を構築することが必要だ。議論を避けず、腰を据えて取り組むよう求めたい。

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「異次元の少子化対策」の国民負担増は最初から仕組まれていた…医療保険料に上乗せ徴収

日刊ゲンダイデジタル 2023/11/10 

 やはり予想通りの展開になってきた。

 こども家庭庁が9日、少子化対策の財源確保のために創設する「新たな支援金制度」をめぐり有識者会合を開き、公的医療保険料(健康保険料)に上乗せして徴収する案を示したのだ。高齢者や企業も含めた幅広い層に公平な負担を求める観点から、医療保険を活用して徴収する案が適当ということらしい。集めた支援金は児童手当の拡充や「こども誰でも通園制度」の財源に充てる考えも提示した。年末までに具体的な徴収額も含めた制度の詳細を詰め、来年の通常国会での法案提出を目指すという。

「異次元の少子化対策」をブチ上げた岸田首相肝いりの「こども未来戦略方針」では、来年度からの3年間で年3.5兆円規模の追加予算確保を目指している。現状、増税はせず、社会保障費の歳出改革や既存予算の活用を進めた上で、足りない分を支援金制度で賄うとしていた。

 だが、既存予算の“余り金”は防衛費増額に充てられることになっているし、社会保障費の歳出改革は、社会保障サービスの低下につながりかねない。結局は、国民全体に幅広い負担増になるということだ。「増税せず」と言うが、負担増は事実上の増税みたいなものだ。

これでは「異次元の少子化推進」

 SNSでは<異次元の少子化推進になっているように思えます><結局、増税ですか?>などと批判が渦巻く。ジャーナリストの鈴木哲夫氏は、「年初に岸田首相が『異次元の少子化対策』と言い出した時から、社会保障費の負担増は仕組まれていた」と言い、こう続ける。

「1月の通常国会の施政方針演説に、こども・子育て政策充実の具体化として『各種の社会保険との関係で考えてまいります』という表現が、さらっと盛り込まれていたのです。社会保険、つまり、医療、介護、年金のしくみを使って、少子化対策の財源を確保するということを暗示していたわけです。本気で歳出削減するなら、今ある制度の中でチマチマ増減額するのではなく、社会保障のしくみ全体を抜本的に改革しなければどうにもなりません」

 国民全体の所得に占める税金や社会保険料の負担の割合を指す「国民負担率」の今年度見通しは46.8%。江戸時代の「五公五民」並みなのに、さらに“収奪”しようとは。悪魔のような政権だ。


まさしく「悪魔」。
「自公に殺される」前に倒さねば!

悪天候。
今日一日、強い風に雨が飛ばされています。
明日からは雪になり、風も強い状態のようです。
中国の黒龍江省の吹雪の様子が配信されていましたので不安です。
タイヤ交換今日予約していてよかったです。
無事終わりました。



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