里の家ファーム

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JALが合成生物学チョコレートを国際線で提供開始

2024年10月05日 | 食・レシピ

印鑰智哉ブログ 2024.10.05

 究極の遺伝子組み換えと言われる合成生物学を使って作られた食品を流通させることは日本ではまだ議論さえできていないが、日本航空(JAL)は国際線で提供を9月から始めたという¹。
 従来の遺伝子組み換え食品とは、大豆とか大腸菌とか既存の生物の遺伝子の切り貼りで実現したもの。だけど合成生物学は人間が設計した合成生物を利用する。だけど従来のような遺伝子操作と違うということで米国ではほとんど規制されずに、表示もされずに流通してしまっている。SFのような話に思うかもしれないけど、すでに合成生物が作り出すタンパクなどを利用して、アイスクリームや乳製品、化粧品、洗剤など作られている。
 JALのサンフランシスコ発東京行きの機内でオプションメニューとして提供されるのが米国企業OobliのMilk Chocolate Crisp ‘n Riceというチョコレート。宣伝にはいいことばかりが書いてある。
 「ステビアやアスパルテームなどのような人工甘味料を一切使わず、西アフリカなど限られたところだけで育つ植物が作るプラザインという天然のタンパク質由来の甘みを使ったチョコレート…。カロリーは低く、気候にも、腸内環境にも、ケトン体ダイエットにもいい…(本当?)³
 この植物の量産は困難なので、同様の物質を作り出すように設計した合成生物を使って作るようにした。でも合成生物を使ったとはチョコレートのパッケージのどこにも書かれていない。
 宣伝文句としては「精密発酵」という言葉が使われる。発酵食品なら体によさそうと思うだろう。それに「精密」という言葉を加えたこの言葉はとてもひどいセールス造語だが、この言葉が使われる場合はほぼ合成生物学が使われていると考えていいだろう。
 ブラザイン自体は自然なタンパクだが、このOobliが作ったbrazzein-53は合成タンパクであり、自然界にあるものではない。90日の毒性試験をくぐったから安全だ²ということなのだが、もっと長期の試験ならどうなのか、果たしてその毒性試験がどこまで信用できるものか、わからない。そのような人為的な自然界に存在しないタンパクを使っているのに、表示には一切、そのことが書かれていないというのは大問題ではないか?

 なぜJALはこのチョコレートの提供をするのか? これは国内線でやったら許されない。現に、東京−サンフランシスコ路線であってもサンフランシスコ発東京着の便だけで提供され、逆の東京発では提供されないという。日本でこのチョコレートを積み込めないからだろう。そんなものをわざわざ乗客に提供するというのは許される行為だろうか? 国際線の機内であれば日本の領土でないからできるとしたら、これってJALは日本企業であって、日本企業でないということになる。
 
 JALの良識を疑わざるをえない。結局、こんなところで、米国の合成生物学の製品を日本にすりこみ、日本への進出の足がかりを作らせるだけだろう。JALには提供即時中止を求めたい。


なにを食べさせられているのかわからない。
そんな時代になってきました。
自分で作る野菜が一番だ!
結局、「農業」などいらないということか?

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