脅威悪化へ「人類への警告」科学者ら
AFPBB News - 2017年11月14日
【AFP=時事】世界の科学者らが25年前に公表した地球環境への脅威に関する「人類への警告」の最新版が13日、発表され、地球が抱える問題の大半が「はるかに悪化」していると警告された。
新たに発表されたのは、世界184か国の科学者1万5000人以上が署名した書簡「世界の科学者による人類への警告:第2版」。米専門誌「バイオサイエンス(BioScience)」に掲載された。
米科学者団体「憂慮する科学者同盟(Union of Concerned Scientists)」が1992年に発表した初版に署名した専門家は1700人だった。
最新版によると、初版発表以来、環境に対する重大な脅威のほぼすべてがその深刻さを増しており、特に急増する世界人口は1992年以降で20億人増加し、35%の増加率を示しているという。
その他の主要な脅威としては、化石燃料の使用が後押しする地球温暖化と炭素排出量の増大、持続不可能な農業、森林破壊、淡水不足、海洋生物の減少とデッドゾーン(酸欠海域)の拡大などが挙げられている。
「これらの憂慮すべき傾向が浮き彫りにしているように、人類は今2度目の警告が与えられている」と、書簡は指摘している。
■大量絶滅が進行中
書簡にはまた「人類は、極度だが地理的・人口統計学的な格差のある物的消費を抑制しないこと、さらには、継続的で急速な人口増加を、多くの環境および社会への脅威を増大させる主要因として認識しないことによって、自身の未来を脅かしている」と記された。
これについて科学者らは「化石燃料の燃焼で温室効果ガスが増加し、それによってもたらされうる壊滅的な気候変動」への道を世界が歩み続けていることに特に戸惑いを感じるとしている。
動物は人的活動によって苦境に陥っており、かつてないペースで姿を消している。
「人類は約5億4000万年間で6度目となる大量絶滅を招いている。この大量絶滅では、現存する数多くの生物が今世紀末までに死滅もしくは少なくとも絶滅の運命を背負う恐れがある」と、書簡は述べている。
■13の解決策
書簡では、人類が講じるべき13の対策が説明されている。
その一つは、避妊へのアクセスをより高め「長期にわたって持続可能で、科学的に正当化できる人類の人口規模を推定する」とともに、この極めて重要な目標に対する支持を世界の国や国の指導者らから取り付けることが挙げられている。
その他の対策として挙げられているのは、植物中心の食事と再生可能エネルギーを推進すると同時に化石燃料補助金を段階的に廃止することだ。
また、富の不均衡は是正しなければならないとし、「価格、税制や優遇制度などは、消費傾向が地球環境への負担となっている実質的なコストを考慮に入れる(必要がある)」とした。
さらに「世界の有意な割合に対して」保護区域を設置するとともに、野生動物の不正取引と違法な密猟を阻止する必要性が指摘された。
書簡は「悲惨な状況の拡大と壊滅的な生物多様性の損失を回避するには、人類は現状維持のシナリオに代わる、より環境的に持続可能な代替案を実行する必要がある」と述べる。
「世界の一流の科学者らは25年前、この事態をどう処理するべきかについて明確に語ったが、彼らの警告は大部分の点で聞き入れられなかった」
そして「人類が進む道を事態悪化の軌道から転換させることが間もなく手遅れになる。時間切れが目前に迫りつつある」とつづられた。
【翻訳編集】AFPBB News
COP23 「化石賞」常連国、日本。今年もダブル受賞。
地球温暖化対策に逆行する国に送られる「化石賞」。1位が日本を含む「温暖化の歴史的責任を果たさないすべての先進国」。2位が日本というわけでダブル受賞となった。
理由は「日本が、アメリカと共同で途上国での石炭火力・原子力発電を推進する覚書に合意したこと」となっている。
沖縄での自然破壊も看過できない。基地を増設するための自然破壊は言語道断。
戦闘機・輸送機によるCO2排出は膨大なものだ。
戦争してる暇はない!
戦争をしている場合ではない!