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濃厚な味でファンが急増 「古来種野菜」の魅力とは
日刊ゲンダイ2017年1月8日
スーパーなどで売られている野菜は、ほとんどが「F1種」という種から栽培されたもの。F1種は研究室で品種改良された種で、海外で採取されたものが多く、一代限り。これに対して、固定種・在来種の野菜が、古来種野菜だ。最近、注目され、その魅力にとりつかれる人がジワジワ増えているという。
古来種野菜の販売や農家支援などを行う「warmerwarmer」の高橋一也さんが言う。
「同じ品種の野菜の種を人為的に交配すると、“両親”の良いところを受け継いで成長が早く、病気になりにくい種ができます。品質が良く、収穫も多く、安定供給しやすい。そのためのF1種ですが、2代目はバラバラなものができるので、採取した種を使うことはないのです」
有機野菜などでも、種はF1種。農薬を気にする人は多いのに、どうして肝心の種は無頓着なのか。そんな思いもあり、高橋さんは古来種野菜をPRする活動を始めたという。
「固定種・在来種の野菜は、F1種のものと比べて形がバラバラ、収穫量は少ない。一般の市場で扱われにくいので、固定種・在来種を扱う農家さんはごく少数です。その少数の農家さんが固定種・在来種を絶やしてはいけないと、一生懸命守っているのです」
古来種野菜の魅力は、なんといってもおいしさだ。甘味、苦味、えぐ味がハッキリしていて、味が濃い。野菜の個性をしっかり感じる。
「たとえば大根だけでも110種類以上あるといわれています。それらはすべて味が異なる、個性が分かる大根なのです」 古来種野菜を食べる時は、シンプルな味付けがベスト。塩や醤油、味噌など基本の調味料だけで、ほっぺたが落っこちるほどおいしいという。