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主にアイドルちゃんについて書いています

ゴールデンカップス

2005年01月15日 | Weblog
最近ドキュメント映画も上映された「ザ・ゴールデン・カップス ワンモアタイム」(小学館)を読む。

今でも懐メロ番組にデイヴ平尾やマモル・マヌーが出るので、そういうときに聞く「長い髪の少女」しか知らない
のだが、ミッキー吉野や柳ジョージがいたバンドで、いわゆるGSとはちょっと毛色が違うという後付けの知識は
あった。作中に出てくるのは主にベトナム戦争時代の横浜。今からすると何だか笑ってしまうような、洋楽かぶれ
の(米兵が最先端のレコードを持ってくるため、横浜はそっち方面に関しては東京より進んでいたらしい)メンバーが
集まり、アイドル歌手時代の木内美歩のようなアティテュード(通じる人が少ない比喩で申しわけない)を徹底。
それでいて演奏力と雰囲気は図抜けていたため、既存の日本のポピュラー音楽では物足りない、ディープなリスナーを
持っていたそうだ。沖縄でのツアーでライブハウスが火事になり、機材が燃えて解散、という終わり方のあっけなさも
逆に味わい深い。

バンドの歴史自体も、横浜の資料として参考になるが、バンド周辺の人々(スタッフ、同時期に活躍した他の
バンドのメンバー、彼らに影響を受けたミュージシャンなど)の話が面白い。一風堂の土屋昌巳がゴールデン
カップスのファンで、高校時代静岡から家出して一時期ローディーをしていた、というのは、土屋のイメージから
するとまったく意外だった。この時代に俺が中高生だったとしても、おそらくここで出てくるようなハマ系の文化に
惹かれることはなかっただろうが(なんせヲタ的な要素皆無だから)、今でも街にその名残がある、というのは
素敵なことだと思う。