書名 :製鉄天使
著者名 :桜庭一樹
出版者 :東京創元社
辺境の地、東海道を西へ西へ、山を分け入った先の寂しい土地、鳥取県赤珠村。
その地に根を下ろす製鉄会社の長女として生まれた赤緑豆小豆は、鉄を支配し自在に操るという不思議な能力を持っていた。
荒ぶる魂に突き動かされるように、彼女はやがてレディース“製鉄天使”の初代総長として、中国地方全土の制圧に乗り出す。
3年前に出版された『赤朽葉家の伝説』の登場人物である”赤朽葉毛鞠”を主人公にして、再編されたお話しです。
赤朽葉家の伝説は製鉄会社創業一族の3代にかけてのお話しでしたので、内容がいろいろたくさんでした。
本作はテーマがレディース総長の活躍と苦悩に集約され、前作よりも主人公の輝きが増しています♪
地元 鳥取のエドワード族
島根の虚無僧乙女連(コムソウガールズ)
岡山の老舗 薔薇薔薇子供(バラバラベイビーズ)
広島の色っぽいお姉ちゃん達の新興集団 裸婦(ラブ)
中国地方の真の王者 岡山の恐るべき大集団 下関トレンディクラブ
などの敵達を次々に制圧していくお話しは、わざとな大げさ表現などもあり、ちょっとマンガ的ですが...
あの子の死が、あたしをはやく大人にする。
あの子の死が、あたしを壊す。
青春の寿命ってやつをガリガリと削るんだ...
のように
桜庭さんの作品らしく、魂の悲鳴的なところもバランスよくあり、数多い著作のなかでもYAYA的にはベスト1か2 だと感じました。
しかし
なんといっても
メインテーマは 限りある青春の日々を熱く!熱く!熱く!
ティーンズの著作から人気がでた桜庭さんなので、ファンには若い方々が多いかもしれませんが...
この本はどちらかというと、もう若くないYAYAみたいなのが、より共感できるのではないでしょうか。
青春を熱く熱く燃焼できた人はたぶん、そんなに多くないのでは...
だから小豆の活躍にシンクロして、ハートバーンな紫のハイウェイを疾走!できたのはまさに快感♪ のひとこと!
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