僕は機械しか愛せない。人間は非論理的だ。恋人も友人もいないけれど、でも人間と関係を結ぶなんて非効率で面倒くさいじゃないか。そんなある日、僕は職場の事故で片脚を失う。そのときひらめいたのだ―エンジニアとしての才能を注ぎ込んで、生身より断然高性能の脚を開発しようと。名づけて「美脚」。その出来は素晴らしく、僕は残る片脚も機械化した。 (「BOOK」データベースより)
主人公の機械に対する熱情がすばらしいです。
片足を失ったことに落ち込むどころか、病院でつけてもらった義足のメカにワクワクして、その改良にのめり込む様がギークでステキです。
義足にGPSやWi-Fi(オンラインの道案内API接続用)などなどの機能をどんどん追加...
改良した義足が生身の足よりも高性能になったために性能の劣る残りの足を切断するのは、まだ序の口で...
周りのエンジニアを巻き込んでの大暴走が始まります ♪
「人々が社会的に孤立しつつ、病的なまでにテクノロジーと関係している世界だからこそ存在でき、他人よりテクノロジーとつながるほうが楽だと思ってしまいがちな人々がたくさんいるから成立する物語なんだと思う。」
と なんかネガティブなことを作者はおっしゃってますが...
YAYA的にはテクノロジーに耽溺するのは、けっこうエクスタシーではないかと思ったりしてます。
倫理的にどうこうは置いといて、主人公の暴走っぷりにワクワクしました ♪
そーゆうのって...
前に読んだこのノンフィクション本の内容にも通じます。
麻酔やカテーテルやコレラ菌やらを自らに人体実験するアグレッシブな科学者の方々のお話。(実話)
麻酔が効いたことに狂気して足に釘を刺し続ける方とか...
もう「機械男」の主人公そのまま ♪
ラストは衝撃的ですが...最後まで懲りない主人公はステキです ♪
ちょっとお友達になりたいような ♪
で
「アマゾンで上の本を買う人は、この本も一緒に買うことが多いです。」
とのことでしたので...これも読んでみました ♪
粗野で狡賢い、冷血漢の兄・チャーリー。ふだんは心優しいけれど、切れると大変なことになる弟・イーライ。ゴールドラッシュに沸くアメリカ西海岸、名高き殺し屋シスターズ兄弟の、目も当てられないダメな旅路。ブッカー賞最終候補作。 (「BOOK」データベースより)
読みやすいけど、DEEPな内容で外れ無しのブッカー賞の候補作の西部劇もの ♪
なんて ちょっとシュールな内容がステキ ♪
サイコパスの兄に巻き込まれてしまい、気がついたら殺し屋になっていた、本当は気のいい弟が語り部。
気はいいけど殺し屋なのでバンバン打ちまくるところが、またシュールです。
たぶん もっともアメリカらしい時代の、あまりにヤンキーな主人公達の活躍 ♪
作者はカナダ生まれですが...
西海岸までの道中も当然 馬に乗ってパカパカいくのですが、二人の愛馬 タブとニンバスもいい味だしてます。
馬って、もしかしたらフェラーリやハーレーよりも最高な乗り物なのではないかと...
そんな気にもなるようなすばらしい旅の描写 ♪
「機械男」みたいな怪しい科学者も出てきます。
昔 デファレンスエンジン的なスチームパンク西部劇の 「ワイルドワイルドウエスト」 なんてTVドラマありましたが
そんなノリも楽しかったです ♪